久米宏です。 の商品レビュー
(2018/1/26) 面白かったー。 字が大きめな300ページ以上の分厚い本。 あっという間、とはいかなかったが、ずんずん読み進めることが出来た。 一回り以上歳の違う久米さんだが、 彼が出ていた番組、この本でとりあげられている番組は、結果的にずっと追いかけていた。 我々の世代(...
(2018/1/26) 面白かったー。 字が大きめな300ページ以上の分厚い本。 あっという間、とはいかなかったが、ずんずん読み進めることが出来た。 一回り以上歳の違う久米さんだが、 彼が出ていた番組、この本でとりあげられている番組は、結果的にずっと追いかけていた。 我々の世代(1961年生まれ)がザ・ベストテンやニュースステーションを見ているのは当たり前だが、 その前の土曜ワイドラジオ東京を聴いていた人はそうはいないはず。 そう、私も久米さん同様ラジオっ子だった。 ラジオにはまるきっかけはTBSエキサイトナイター。王、長島の巨人のV9をラジオで追いかけていた。 そのうちに野球中継終了後の番組を耳にするようになり、TBSラジオにはまった。 (そういえばTBSラジオは今年から野球中継をやめると発表したような、、時代の流れ、、) 土曜の夜のヤングタウン東京、桂三枝、小島一慶が面白かった。 そこから永六輔さんの土曜ワイドラジオ東京、平日のキンキンケンケンのそれゆけ歌謡曲を 聴くようになった。 その土曜ワイドで久米さんとであった。 「東京の街、ここはどこでしょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」 いまだに声を覚えている。 その声は今も変わらない印象、久米博ラジオなんですけど、の声。 もっともラジオクラウドで倍速で聴いているが。 小島一慶、久米宏がTBSのエースで、私はどちらかというと一慶派だった。 深夜のパックインミュージックでもお世話になった。 しかし、テレビに出たのは久米さんだった。 本にもあるが、ぴったしカンカンが大当たり!欽ちゃん二郎さんの間で面白いクイズ番組となった。 その後はザ・ベストテン。 久米さんを見るというより、百恵さんやら松田聖子やらたのきんやらが全盛だった。 陸王でいい役者をしていた寺尾聡の「ルビーの指輪」のV十いくつ、、が話題だった。 古き良き時代だ。 ニュースステーションも追いかけた。 私はそしていつしかテレビから離れた。久米さんの降板より先に離れたかな。 しかし久米さんは久米さん。 どういうふうにTBSラジオに入社し、土曜ワイドに出、テレビに出て、フリーになって、 またラジオに戻ったか、、 そのあたりを一所懸命語ってくれている。 いわば裏話。 表しか見ていない、聴いていない私たちに、その裏側を教えてくれる。 興味が出ないわけがない。 面白かった。 ラジオなんですけど、は毎週ラジオクラウドで聴いている。 久米さんももう71歳。とてもそうは思えない。 自分も久米さんといっしょに40年以上の歳月を過ごしたわけだ。 【プロローグ】 『ニュースステーション』初日の惨敗 【第1章】 青春のラジオ時代 寝坊で最終面接に遅刻 アナウンスブースでの危機 栄養失調から結核に ひたすら電話番の日々 なぜ永六輔さんに拾われたか 「番組つぶしの久米」 【第2章】 テレビ番組大成功 『ぴったし カン・カン』大ヒット 『ザ・ベストテン』発進 公正なランキングによる大波乱 音楽番組というよりドキュメンタリー 百恵さんのお尻をむんず 「健康な努力家」黒柳徹子さん 【第3章】 生放送は暴走する 視聴率100パーセントの超多忙 オフィス・トゥー・ワンとの出会い フリー転身で得たもの、失ったもの テレビだけができる番組 本音で勝負する横山やすしさん 裏番組は大河ドラマ 久米君はオレを必要としてるんか 【第4章】 ニュース番組に賭ける 中学生でもわかるニュース 電通の快挙と暴挙 テレビ朝日が社運を賭けた 三つのタブーを犯す すべての生番組を降板 初日から低迷する視聴率 せっぱ詰まった末のお祓い チャレンジャー事故報道で転機 奇跡のフィリピン革命放送 風俗を語るように政治を語れ 【第5章】 神は細部に宿る ブーメラン形のテーブル 犠牲者520人分の靴 話し言葉でニュースを読む ニュアンスのある無表情 オリジナルを最優先したコメント 出演者同士の対決を演出 【第6章】 報道の使命 ニュース戦争勃発 日本が再び戦争をしないように 素人から半ジャーナリストへ 久米・田原連立政権 椿事件に巻き込まれる 大きなミスだったダイオキシン問題 テレビと政治の不義密通 【第7章】 『ニュースステーション』が終わるとき 終戦時の長嶋茂雄少年 レクター博士を怒らせた ロッテ-近鉄戦を中継せよ 巨人優勝で丸刈りに Jリーグ発足とサッカー熱 「いつやめるか」という課題 契約が切れた三ヶ月間 最終日の手酌ビール 【第8章】 ラジオ再び 番組の中で「生きる」
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ザ・ベストテンやニュースステーションが、なぜあれほど面白く見続けることが出来たのか、その解がありましたね。久米さんと同時代を過ごせたのは幸せな事でした。感謝です。 久米宏さんの今の健康状態を心配しております。
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『久米宏 ラジオなんですけど』が終了して2年。他に毎週楽しめる番組があればと思っていたが見つからない。その久米ロスを少しでも穴埋めできるだろうかと思って読んでみた。 やはり何といっても『ニュースステーション』。人気のあった他の番組をすべて降板してまで取り組みされたとのことで、密度...
『久米宏 ラジオなんですけど』が終了して2年。他に毎週楽しめる番組があればと思っていたが見つからない。その久米ロスを少しでも穴埋めできるだろうかと思って読んでみた。 やはり何といっても『ニュースステーション』。人気のあった他の番組をすべて降板してまで取り組みされたとのことで、密度の高さは読んでいるだけでも圧倒される。こんなに他のニュース番組に影響を与えた番組は他にないだろう。それ以前の話も興味深い。入社当初に病気でアナウンサーとして仕事をしていなかったり、その後は何でもやるとして、今ではお笑いタレントが引き受けているような、体を使った仕事をしていたり。『ぴったし カン・カン』や『ザ・ベストテン』のこと。平野レミさんは「歩く放送事故」と言われていたそうだ(今も)。 『TVスクランブル』では、「危ない発言」をする横山やすしさんが次第に番組をすっぽかすようになり降板させられた。私は何度も見た記憶はないが、そのようなことがあったことは覚えがある。久米さんはここで「誰もが自由にものを言える社会」が理想だと言っている。本当はそうだと思うのだが、現状は「誰もが自由にものを言える社会」からはむしろ遠ざかっており、世の中は何だか変な方向へ行っているのだと改めて思い知らされる。現在ではもう『TVスクランブル』のような番組は放送できないだろう。 そしてこの本を読んでいて気がついたのだが、最近のTV番組は生番組が少ない。問題発言をカットして放送できるのは局にとっては都合がいいのだろうが、視聴者のTV離れは、メディアの多様化よりも、編集が多用されることによる番組の均質化や凡庸化が根本原因ではないだろうか。 この本が出たのは2017年で、『久米宏 ラジオなんですけど』は出演中。結末がない感じなのと、これは仕方ないのだが既に内容が古い感じなので、星は一つ減。
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著者、久米宏さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 久米 宏(くめ ひろし、1944年(昭和19年)7月14日 - )は、日本のフリーアナウンサー、タレント、司会者、ラジオパーソナリティ、ニュースキャスター。ドイツ親善大使も務める。オフィス・...
著者、久米宏さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 久米 宏(くめ ひろし、1944年(昭和19年)7月14日 - )は、日本のフリーアナウンサー、タレント、司会者、ラジオパーソナリティ、ニュースキャスター。ドイツ親善大使も務める。オフィス・トゥー・ワン所属。 久米宏さん、現在の年齢は、78歳になりますか。 時の流れは、速いものです。 で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです) 久米宏さん、初の書き下ろし自叙伝。TBS入社から50周年を迎える今年、メディアに生きた日々を振り返ります。 入社試験の顛末から、病気に苦しんだ新人時代。永六輔さんに「拾われた」『土曜ワイドラジオTOKYO』、『ぴったし カン・カン』『ザ・ベストテン』『久米宏のTVスクランブル』『ニュースステーション』の18年半、『久米宏 ラジオなんですけど』の現在まで。久米宏の歴史=メディア史の意味もあり、時代の証言として、なによりも「ない番組」を切り開いてきた、一人の人間の成長物語として、読み応えのある1冊です。初日の惨敗からニュース番組の革命といわれるまでの『ニュースステーション』は、圧巻のドキュメント。伝説の番組は、時代の空気を鮮やかに甦らせます。 p57~p58 レミさんは底抜けに明るいキャラとハイテンション、自由奔放というか天衣無縫というか、放送禁止用語なんて頭の片隅にもなく、思ったら口にする。世の中にこんな人がいるのかと思った彼女との生放送はコワかった。 レミさんとは、平野レミさん。 平野レミさん、和田誠さんと結婚されましたが、和田誠さんが、久米さんに、レミさんを紹介してほしいと頼んだそうです。 その時の、久米さんの返答が、「あの人だけはやめたほうがいいです。人生を棒に振りますよ」だったとか。 それでも、結婚され、結果は、上手くいったようです。 この件では、久米さんは大失敗だったようですね。 平野レミさん(1947年生まれ) 和田誠さん(1936~2019年)
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ニュース原稿をそのまま読むアナウンサー上がりでないが故の、記者志望の好奇心旺盛な発想が久米さんの柔軟な放送姿勢に結びついているとわかった。常に視聴者視点の企画が、ザ・ベストテン→ニュースステーション そして今の池上彰さんらのニュースバラエティーにつながる。新時代を切り開いたと思う。彼が切り開かなかったら、今も硬いニュース形式だっただろう。TVとラジオの違いに注目し、原点回帰しているが地方では「ラジオなんですけど」が聴けない。
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ベストテン、ニュースステーションをリアルタイムで見ていた世代には興味深い裏話。横山やすしとタッグを組んだTVスクランブルも懐かしい。やすしが言ったとされる言葉「久米くんはワシを必要としているんか」。天才やすしも久米宏にしゃべりで負けたと自覚したのか?
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幼少期、久米宏と共に過ごしたテレビっ子の私。同じような方は必読。 ニュースステーションがいかに型破りなチャレンジだったのか。久米宏がいかに「神は細部に宿る」をやり抜いたのか。今のテレビ人気復活の参考になると思った。 実はこの本を読む前からたまにyoutubeで久米宏を見てた。...
幼少期、久米宏と共に過ごしたテレビっ子の私。同じような方は必読。 ニュースステーションがいかに型破りなチャレンジだったのか。久米宏がいかに「神は細部に宿る」をやり抜いたのか。今のテレビ人気復活の参考になると思った。 実はこの本を読む前からたまにyoutubeで久米宏を見てた。(今でもそうだが)アナウンス技術、生放送を仕切る技術、ものすごいです。作中にも少しテクニックが披露されてます。これも注目。 さんまさんと久米宏はコミュニケーションスキル、質問力のお手本だと思います。まじで。
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アナウンサーではなくパーソナリティーとして自分自身の役割・見せ方をよく考えていた事は良く分かった。 そういった点について5章では色々と説明されており読み応えがあった。 ただしニュースステーションが「反権力のスタンス」だったとは言う点については、テレビ朝日の政治的スタンスや椿事...
アナウンサーではなくパーソナリティーとして自分自身の役割・見せ方をよく考えていた事は良く分かった。 そういった点について5章では色々と説明されており読み応えがあった。 ただしニュースステーションが「反権力のスタンス」だったとは言う点については、テレビ朝日の政治的スタンスや椿事件等を考慮すると、その説得力は薄いと思える。
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ラジオから始まって、ぴったしカンカン、ベストテン、そしてニュースステーションへ至った裏話が書いてある。興味深く読んだ。構成がわかりやすく読みやすい。ラジオ時代にやった外中継とか、TVスクランブルがニュースステーションへの布石だったとか、倉本聰に会いに富良野へ行った話とか、知らなか...
ラジオから始まって、ぴったしカンカン、ベストテン、そしてニュースステーションへ至った裏話が書いてある。興味深く読んだ。構成がわかりやすく読みやすい。ラジオ時代にやった外中継とか、TVスクランブルがニュースステーションへの布石だったとか、倉本聰に会いに富良野へ行った話とか、知らなかったことが次々出てくる。久米と永六輔との関係もこの本を読むまでよく知らなかった。 それにしても、70~80年代のラジオ・テレビのなんと自由なことか。今のラジオ・テレビからは考えられない。ラジオ外中継の無茶苦茶ぶりや、TVスクランブルに出演していた横山やすしの無軌道ぶりがおもしろい。やすしと一緒に選挙特番をやったのも驚きだし、当選確実ならぬ落選確実を報じるなんて、今なら炎上間違いない。当時でも炎上気味だったようだけど。 ニュースステーションについて書いた箇所では、その細部へのこだわりに驚かされた。セット、声、表情、原稿はまだわかるが、服に合わせてペンまで変えるとは尋常じゃない。今のテレビでそこまで細部に気を使うことは難しいのではないか。ニュースステーションには、予算が潤沢だった時代の産物という側面があったのだろう。
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久米宏のテレビ番組の自伝的内容。久米宏をよく知っている世代にはかなりオススメ。テレビでの活躍をよく知っているだけに、その裏の心の葛藤は非常に興味深かった。
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