大人のための社会科 の商品レビュー
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国が生まれた理由について、アリストテレスは、我々が生存するための必要によるものであったが、今やそれは我々の生活を良くすることにあると言いました 歴史的な賃金の下落圧力 技術革新やグローバル化の影響も大きなものでした。ITの発展は様々な仕事を陳腐化させました。
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社会の一員として、私たちの問題を私たちで考え、決め、動かして行く人が、大人だとわかった。 ・情報を盲信せず、自分の頭で考え判断すること ・変化を捉えるためには過去を理解すること ・人は忘れ、解釈も変わる、だからこそ事実を記録に残すこと ・一分野に固執せず、視野を広く保つこと ...
社会の一員として、私たちの問題を私たちで考え、決め、動かして行く人が、大人だとわかった。 ・情報を盲信せず、自分の頭で考え判断すること ・変化を捉えるためには過去を理解すること ・人は忘れ、解釈も変わる、だからこそ事実を記録に残すこと ・一分野に固執せず、視野を広く保つこと 社会で生きていく上で大事なことぎゅっと詰まってた。
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ポピュリズムに危機感を持つ「大衆」が読むのにちょうどよい本。 答えを示してくれるわけではないが、それこそが答え。 各人が考えるべし。それが「社会人」の本来の意味ではないか。
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仕事関係のとあるきっかけで手に取った本。 社会科って実用的なイメージだったけど、社会科学となるとまた違った効用があるんだな、と知ることが出来た。 身の回りのことを分析して、自覚して、 「これは出来ている」「これはまだ出来ていないから、このあとどうしちゃおう」 と将来を楽しみに...
仕事関係のとあるきっかけで手に取った本。 社会科って実用的なイメージだったけど、社会科学となるとまた違った効用があるんだな、と知ることが出来た。 身の回りのことを分析して、自覚して、 「これは出来ている」「これはまだ出来ていないから、このあとどうしちゃおう」 と将来を楽しみにするのが、役立て方の一つということかな。 来てない未来を楽しみにするためには、それだけの能力がないといけないと思う(先天的に楽天的な人は別として)。 その能力は、考える力だったり、考えるための材料を集める力だったり、集めた材料を編集する力なんだろう。
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選挙や多数決、モノを「公正に」分割するにしろ、さまざまな方法がある。タルムード法、比例分配。ボルダルール、などなど。
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大学の先生が、大人のために、個人主義とかGDPとか多数決とか公正や信頼などについて解説してくれる本。 多数決は何かを決めるときに必ずしもベストな手段ではないとか、なるほど。 利己主義は昔からあるけれど、個人主義は比較的新しいもので、国によって発生過程が異なり、「フランス革命に...
大学の先生が、大人のために、個人主義とかGDPとか多数決とか公正や信頼などについて解説してくれる本。 多数決は何かを決めるときに必ずしもベストな手段ではないとか、なるほど。 利己主義は昔からあるけれど、個人主義は比較的新しいもので、国によって発生過程が異なり、「フランス革命に反対する勢力が、社会を解体する良くないものだと否定する文脈から登場し、19世紀半ば以降の英国では、個人の自由な経済活動が『小さな政府』とセットで強調されるようになり、哲学と文学が盛んだったドイツでは多様な個性を重んじる個人主義が重んじられ、アメリカでは他人の力を借りず一人でやりとげる『セルフ・メイド・マン』の概念と結びついた」という話。 統計的に言えば、一定の社会的属性に入る人たちが例えば失業という共通のピンチに瀕していても、一人ひとりにとっては自分だけの問題のように感じてしまう。このことを、「集団・階層」から「個別の状況や個人史」への「社会学的革命」と呼び、本来は社会的な背景をもっており個人のせいにはできないような事柄までも個人の問題のようになってしまった。なるほどねー。社会問題の個人化ってわけだ。 という具合に興味深い話が多かったのだけれど、特に、第二章の「勤労」が面白かった。 岸信介政権の「国民皆保険」と「国民皆年金」は、日米安保が批判されていたので、アメとムチとして導入された→池田勇人内閣では、社会保障はぜいたくだとされ、働く者たちへ減税で報いた→経済成長とともに増える税収→減税、1947年以降国債発行しなくてもよくなった=「小さな政府」となった→貯蓄が増える、財政投融資も増える→さらに成長=「勤労国家」→バブル崩壊→消費低迷、物価下落、貸し渋り→企業は非正規雇用増やす→政府債務悪化、1995年財政危機宣言→政治家は個別の有権者の利益を提供するようになり(中小企業対策、農家の所得補償、地方向け公共投資など)→特定の誰かのための利益の寄せ集めのような財政→ジニ係数が増え、相対的貧困率も高くなった。福祉国家の実態は、経済成長に依存しており、景気が停滞するとすぐに不安定になっていった。なるほどー。
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『運動が起き、それが広がるためには、「参加者の間で何らかの価値が共有されていること」そして「その価値が相手にも共有されていると考えていること」が必要』 ↓ 相手にも共有されていると考えていること、これが難しい。運動まで行かなくても、仕事の部下と上司の関係でも同じことがいえるんじゃ...
『運動が起き、それが広がるためには、「参加者の間で何らかの価値が共有されていること」そして「その価値が相手にも共有されていると考えていること」が必要』 ↓ 相手にも共有されていると考えていること、これが難しい。運動まで行かなくても、仕事の部下と上司の関係でも同じことがいえるんじゃないだろうか。多様な価値があると考えることのできる経験と想像力と余裕が必要だと思う。 『事実の認識問題は、「出来事レベルでの認識の共有に失敗」と「解釈レベルでの認識の亀裂」がある』 ↓ 出来事レベルでの認識の共有は日常でもよくある。それをなくすために丁寧にこまめに伝えようとするとそれはそれでくどい(笑) でも、仕事も私生活も、「この微妙な空気…出来事レベルで認識が違ってるな?」と察知できるようになったら強いと思う。 モヤモヤが解消できる本じゃないし、知識を蓄えられるような本でもないけど、さくっと読めるし良い問題提起もあるのでおすすめっ
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全体としての問いかけにはすごく共感できるものがあるが、いかんせん学者さんなのでソリューションがぼやっとしている感は否めない。また、章ごとに質が異なっていて、身近に感じるもの感じないもの、抽象的なもの具体的なもの、賛同できるものできないものとバラついている。勉強になったところもある...
全体としての問いかけにはすごく共感できるものがあるが、いかんせん学者さんなのでソリューションがぼやっとしている感は否めない。また、章ごとに質が異なっていて、身近に感じるもの感じないもの、抽象的なもの具体的なもの、賛同できるものできないものとバラついている。勉強になったところもあるので、気持ち的には星3つ強です。
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大学教授等の専門家が、現代社会での事柄について、上から目線で述べたもの。本書作成の発想はとても良いと思うが、共著となっているので章によって、質にばらつきがあり、感動的な内容がある一方、読むに堪えない稚拙な部分もある。特に松沢氏の意見は、左翼的で賛同しかねる箇所が多く、また下から目...
大学教授等の専門家が、現代社会での事柄について、上から目線で述べたもの。本書作成の発想はとても良いと思うが、共著となっているので章によって、質にばらつきがあり、感動的な内容がある一方、読むに堪えない稚拙な部分もある。特に松沢氏の意見は、左翼的で賛同しかねる箇所が多く、また下から目線で本書作成方針に反すると思う。 「シェアリングが広まれば、人生の生活水準は上がりますが、GDPは上がりません。物を大切に使うことや、再利用に努めることも、やはりGDPを上げません。エコロジカルな暮らし方はGDPの上昇には結びつきにくい傾向があります」p15 「(勤労)まじめに労働にいそしむことを大切にする考え方は、日本人の伝統的な道徳観や倫理観とかかわていた」p31 「伝統的な相互扶助(ムラ社会)に代わって国家が教育や社会保障を担い、個人を伝統的な社会的結びつきから解放し、自らの意志で職業を選択することを可能にした」p107 「「社会問題の個人化」こそが、私たちの問題を、私たちの力で解決する民主主義を困難にしているように思えてなりません」p109 「(トクヴィル)個人の抽象的「人権」という理念に基づく改革は、むしろ社会の解体をもたらす危険がある」p110
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高校生でも十分に読める易しい語り口で、論点がすっきりと整理されている本。学問を通じて「世の中をちょっとでもましなものにしたい」という思いが前面に表れていて、好感が持てる。 表紙もgood。
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