1,800円以上の注文で送料無料

2030年ジャック・アタリの未来予測 の商品レビュー

3.7

31件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/07/18

2017年初版、私は2023年に手に取り読んだ。 その時すでに、2030年までウイルスの発生とロシアウクライナ侵攻を予見していたことに驚いた。 どうも中々頭に残らない内容で、この本の面白いところは、20%くらいしかない印象だった。 この人の未来予測は、参考になる。

Posted byブクログ

2023/05/08

読後の感想ですが、正直8割くらいの中身は頭の中に残りませんでした。第1章は世界の動向についてかなりのトピックを網羅しながら、次から次へと数字が紹介されますが、まるでAIがネット上から数値を集めて書いたような無機質な文章でした(これはアタリ本人が書いたのではなく、アシスタントが数字...

読後の感想ですが、正直8割くらいの中身は頭の中に残りませんでした。第1章は世界の動向についてかなりのトピックを網羅しながら、次から次へと数字が紹介されますが、まるでAIがネット上から数値を集めて書いたような無機質な文章でした(これはアタリ本人が書いたのではなく、アシスタントが数字を集めて書いたか、本当にAIに書かせたのではないでしょうか)。第2章の解説にきて、ようやくジャック・アタリの匂いがしてきます。つまりアタリ本人の主張が明確になるということで、ここは興味深く読みました。そして3章になると、また数字の羅列がはじまり、無機質な文章が始まりますが、2章の主張も織り交ぜながら、という意味ではまだマシかもしません。そして第4章では明るい未来を創るために人々が利他主義になる必要があること、そして「利他主義を通じて自己実現を図る」ための取り組みについても提言されていました。 アタリとしては読者の危機意識をあおるために延々と数字を羅列しているのかもしれませんが、その部分はもっとページ数を減らし、むしろ自分の主張・提言をより明確にするようページを割くべきでしょう。全般的に本書の構成が雑という印象はぬぐえず、またアタリの提言である「利他主義を通じて自己実現を図る」についても、個人的には方向性を気を付けないと危険な全体主義への道筋もあり得るとは思いました。アタリも当然それは認識していると思うのですが、であるならもっとページを割いて丁寧に解説してほしいというのが感想です。

Posted byブクログ

2023/01/21

経済、医療、農業、政治、環境、テクノロジー、金融等々、現状の把握と2030年の予測をする。 明るい未来もあるが、かなり危機的なシナリオも考えられると言う。 未来をつくるのは我々だし、その負の側面を回避できるのも我々だ。 危機的なシナリオとして、 2030年、民主主義に対する批判...

経済、医療、農業、政治、環境、テクノロジー、金融等々、現状の把握と2030年の予測をする。 明るい未来もあるが、かなり危機的なシナリオも考えられると言う。 未来をつくるのは我々だし、その負の側面を回避できるのも我々だ。 危機的なシナリオとして、 2030年、民主主義に対する批判の声は次第に高まり、ついに民主主義は否定される。なぜなら、民主主義は意義を失い、市場は制御不能に陥るからだ。 たとえば、民主主義の社会では、長期的な課題に対処できない、不人気な決定は下せない、技術進歩を一部の人のためにしか利用できない、気候変動に対処できない、移民を制御できない、社会の調和を保てない、国民の声を広く反映させられない、ましてや将来世代を考慮できない。また、富や権力の偏在を解消できない、市場の力を緩和できない、雇用を創出できない、中産階級の生活レベルを維持できない、安全を保障できない、人々の憤懣に意義を見出すことができない、激怒を制御できない。いわゆるエリートと呼ばれる人々が再生産され、彼らは自分たちの利益に応じて物事を決定する。 激しい暴力や宗教原理主義に基づくラディカルなエコロジーというイデオロギーが登場する。民主主義が否定され、全体主義が復活する。脱宗教や原理主義を口実に民主主義と決別する準備が整う。 誰もが安全を買い求める超監視社会では、あらゆるテクノロジーが利用され、安全を確保するために自由は忘れ去られる。民主主義は「民主主義を装った独裁制」という段階を経て独裁制へと移行する。 こうした無秩序に対し、暴力、とくに公権力が振るう暴力は拡大し続ける。国は財政難を理由に教育費と医療費を削減する傍ら、民事と軍事の双方に利用できる数々のテクノロジーによって過熱する軍拡競争にしのぎを削る。 1.中国ではバブルがはじけ、株式市場が暴落、人民元が大幅に切り下げされ世界の為替市場は危機に陥る。クーデターが勃発、最悪の場合、中国は国境を封鎖し、保護主義という大波を引き起こす。中国の製造業は崩壊し世界経済は危機に陥る。 2.保護主義の激化によって危機が発生、保護主義と国家主権主義に閉じこもる国が増える。特にEUと米は、移民流入防止の為に国境を閉じ国際貿易は大きな危機を迎え、世界経済は崩壊する。 3.伊や独の銀行システムが崩壊、あるいはユーロ圏の国が自国通貨への回帰へと向かい、それらの国から預金が流出。それが全世界へと波及する。 4.巨額債務が維持できなくなり金利と物価が急上昇する。円は暴落し現金や金への逃避が加速して、世界経済か崩壊する。 5、米金融危機は、投機的なポジションで投資するシャドー・バンキング・システムの主要プレーヤーの破綻によって引き起こされ、金融システムが崩壊し世界的な危機が発生する。 6.テロ集団や海賊、さらには原油価格を1バレル当たり100$以上で推移させようと企む国が、ホルムズ海峡やマラッカ海峡を閉鎖することによって原油価格に絡む危機が勃発、世界経済に壊滅的な影響をおよぼす。 世界大戦を勃発させる6つの起爆剤 1.東、南シナ海における中国の挑発的行動、北朝鮮の軍人アクション。印中間の大河川の水資源を巡る衝突 2.ウクライナを巡ってのロシアとNATO(トルコ含) 、シベリアの管理を巡っての中国(温暖化で肥沃な地となる)との争い。 3.印パキ紛争の拡大(原理主義政権では特に可能性がある) 4.シリア,イラク,サウジ,エジプト発の危機。原理主義者政権による政情不安定化、水を巡る争い等。 5.サヘル地域やソマリア地域発のテロ組織活発化、大量移民発生に伴う混乱。 6.イスラム国引き金の西洋対イスラムの全面戦争。 危機が迫っていると自覚することが絶対に必要だ。そうした自覚こそが、危機を回避するための唯一の方法なのだ と言う。 それに対しての姿勢では色々と述べているが、個々人にとってはあまりにも非力であり、例えば国連がとるべき姿勢まで飛躍されると、現実味が湧かなくなってしまった。

Posted byブクログ

2023/01/03

利他主義の定義が日本ではややこしいことになってきた(中島岳志の参入で)ので、アタリのいう「合理的利他主義」をきちんと知っておこうと本書を購入。少し前の出版なので書店で探した。 斎藤幸平の「人新生の資本論」を読んでからというもの、気候変動がそこまで深刻なのか、社会の仕組み自体を変...

利他主義の定義が日本ではややこしいことになってきた(中島岳志の参入で)ので、アタリのいう「合理的利他主義」をきちんと知っておこうと本書を購入。少し前の出版なので書店で探した。 斎藤幸平の「人新生の資本論」を読んでからというもの、気候変動がそこまで深刻なのか、社会の仕組み自体を変革しなければいけないのか、と、近未来を予想した本を何冊か立て続けに読んだ。 ここに書かれているものとほぼ変わらない。というか、2016年にフランスで出版され、しかもアタリの著書なので、これが元本といっていいのかもしれない。 で、希望は無い。 しかも、2016年に書かれた予想が、ことごとく当たっていることもまた、希望を打ち砕く。 この本の白眉は、最終章に、じゃあ、どう行動すればいいのかを書いてくれていること。 あんまり直截的で、重みがないように見えるのに(笑)そこが、利他主義者なのだなあ。こういうところ、私は好きです。 そして、やはり、合理的利他主義を唱えている。次の世代のために何かできることに喜びを感じよと。 さらに、「飲料水、医療サービス、エネルギー、住居、教育、情報などの技術進歩を、誰もが利用できる」ように支援せよ、のくだりで、地球の危機を知る人は、結果として、同じところに到達するのだなと、感動のようなものを感じた。 「コモン」の共有は、避けて通れない世界の課題なのだ。 資本主義がどのように悲惨な最期を遂げるのかわからないが、地球上に人間が生きのびていたのなら、新たな社会は、「コモン」を共有し、平等に生きていくしかないってことだ。 斎藤幸平もジャック・アタリも、自分たちが生きてはいないだろう先の世界について、考え、発言している。 どこぞの国の、自分の票田を守ることしか考えてない政治家とは大違いなのだ。 ジャック・アタリは朝日新聞の世界会議という企画でも登場し発言していたし、処方箋を書いてくれているこの本は貴重だ。文庫版で出版してもよいのではないだろうか?

Posted byブクログ

2021/11/10

2030年の未来予測はだいたい恐怖でしかない、この本も恐怖感がすごかった。 2021年に読んでいるからこそ、鳥肌が立つことも。 こんな未来きてほしくないけどどうしたらいいんだろ・・・

Posted byブクログ

2021/09/30

2030年という近未来に起こることを悲観的な事実を並べたて恐怖心を煽られていると感じるが、これくらいでちょうどいい。 これらの事実を直視し問題を先送りせずに必ず訪れる悲観的な近未来に対し自分は今何をするべきか? しっかり考えたい。

Posted byブクログ

2021/09/27

2021年45冊目。満足度★★★☆☆ 2015年時点で15年後の2030年の世界を複眼的に予測。最悪の事態を予測することこそが、最悪を回避する最善の策であると説く。期待して読んだが、深みに欠けた。

Posted byブクログ

2021/06/27

アタリ氏による、未来の技術からくる世界予想と、それに伴う人間の思想、怒りのり原因、対処法、 今後の考え方と行動。 一言で言うと。 1.世界は技術進歩により様々な変化がおこる。それは必ずしもプラス面だけではなく、マイナス面もある。 ↓ 2.そのマイナス面を、どう乗り越えていくか、...

アタリ氏による、未来の技術からくる世界予想と、それに伴う人間の思想、怒りのり原因、対処法、 今後の考え方と行動。 一言で言うと。 1.世界は技術進歩により様々な変化がおこる。それは必ずしもプラス面だけではなく、マイナス面もある。 ↓ 2.そのマイナス面を、どう乗り越えていくか、それは利他であり、自分のやりたいことに傾注することだ。 ↓ 3.そうした愛情が、世界を良くする。 是非取り組みされたし。

Posted byブクログ

2021/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イノベーションの大波が2030年までに起こるとのこと。 特に3Dプリンターの導入は今後の15年に大きな影響や革新をもたらすだろう。 人工知能の発達とともに、感情の刺激をどう反映していけるのか? 人とロボットの差は縮まるが、その中でどう生き残るのか? 企業にとってもこれからの15年は、勝負だ。 また人類を全滅させる大惨事についても予想しており、その中に新型ウィルスについての記述がすでにあった。 人工知能においても人類を消滅させる決定を下す、と記述があり、世界大戦などの恐れもあるとのこと。 ウィルスを当てているだけあって真実味があり、そうならないためにどう生き抜くかを 最後に提示してくれている本でもある。

Posted byブクログ

2021/01/02

2016年にフランスで出版され翌年日本で出版、2020年に読み始めたため、内容に少しギャップを感じるところもあったが、文中に幾度もウイルスによる世界的ダメージが発生する可能性を示唆しており、それが正に進行している中で読み進めていたため、驚かされることとなった。 この書籍は「父が...

2016年にフランスで出版され翌年日本で出版、2020年に読み始めたため、内容に少しギャップを感じるところもあったが、文中に幾度もウイルスによる世界的ダメージが発生する可能性を示唆しており、それが正に進行している中で読み進めていたため、驚かされることとなった。 この書籍は「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」で書かれていたように、様々な数値を元に書かれていることと合わせて、人それぞれ、民族それぞれがもちあわせる、それぞれの歴史的な流れなどからどのように思考すし、どのように判断が行われるかが書かれている。 よって、今後の世界情勢については楽観視ではなく、かなり悲観的に見ている内容となっている。 これまでは貧富の差はあれど、富めるものの資産で複数の国の国家財政を超えることがなかったが、現実問題として複数国家財政を超える領域に達してきている。となると、国と資産家との1国の中でのパワーバランスが逆転しているだけではなく、世界的に国と資産家のパワーバランスが逆転してきていることになっている。 上記は数字の範疇であるが、人の気持ちは数字で判断出来る内容をねじ曲げることがある。それらを紐解いてくれる示唆に富んだ一冊である。

Posted byブクログ