弟は僕のヒーロー の商品レビュー
思春期にダウン症の弟ジョヴァンニの存在を必至に隠すジャコモ。この時期、人と違うこと自分でいるのはすごく勇気がいるものね。でも、彼が大切に思う友人達は素のジョヴァンニを楽しい仲間として受け止める。そんな時期を経てジャコモも気付く。一緒にいて楽しくて、周囲をハッピーにする弟はやっぱり...
思春期にダウン症の弟ジョヴァンニの存在を必至に隠すジャコモ。この時期、人と違うこと自分でいるのはすごく勇気がいるものね。でも、彼が大切に思う友人達は素のジョヴァンニを楽しい仲間として受け止める。そんな時期を経てジャコモも気付く。一緒にいて楽しくて、周囲をハッピーにする弟はやっぱりスーパーヒーロー!誰に対してもフラットにありのままを見ることで、自分自身も毎日がハッピーになれそうってことに気付かされた。
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「僕に弟ができるんだ」待ち望んだ弟は「特別な子」だった…。19歳の著者が初めて書いたノンフィクション小説で、今年映画化された。 ジョヴァンニがこの家族のもとに生まれてきて良かったと思う。障害のある子を産むかどうか、生まれた後どうやって育てていくか、夫婦は不安と葛藤を抱えながらも...
「僕に弟ができるんだ」待ち望んだ弟は「特別な子」だった…。19歳の著者が初めて書いたノンフィクション小説で、今年映画化された。 ジョヴァンニがこの家族のもとに生まれてきて良かったと思う。障害のある子を産むかどうか、生まれた後どうやって育てていくか、夫婦は不安と葛藤を抱えながらも子供達に明るく接する。 『ダウン症候群』と書かれた青い本を手にした5歳のジャコモと、娘たちの質問にきちんと答えようとする夫婦の姿に好感が持てた。 「あなたたちの弟は…特別なの」 「人生は、自分の思い通りにできることもあるけど、ありのままを受け入れるしかないこともあるの。でも、どんな状況においても無条件で愛することよ」と語りかける母親の言葉が心に残った。 家族に温かく迎えられたジョヴァンニ。 「障害はその子の個性」と言うけれど、一緒に生活する家族にとっては決して生優しいものでないはず。発達の遅れだけでなく、首が弱いことからでんぐり返しができない。食べ物を飲み込むことが下手で、喉に詰まらせてしまうこともある。食事中は決して目を離してはいけないとその大変さに気付かされた。 思春期を迎えたジャコモは、次第に弟の行動に恥ずかしさと憤りの混じった感情を抱くようになる。友だちからどう思われるか気になり、弟を隠そうとした自分の行為に罪悪感を覚えるジャコモ。 「ぼくはジョヴァンニと一緒になって、その遊びを楽しむことにした」と言えるようになるまでの苦しくて長い時間に切なくなった。弟を受け入れることで兄弟の信頼関係が強まっていったと思う。 著者が2015年3月21日(世界ダウン症の日)に公開した「ザ・シンプル・インタビュー」には、笑顔のジョヴァンニとジャコモ、家族の姿が映し出されていた。ジョヴァンニの見ている不思議でキラキラとした世界をこの目で見てみたいと思った。
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作者のジャコモが、5つ下のダウン症の弟ジョバンニが生まれるところからの暮らしやその中で育んできた考えを描く。書いたのは19歳の頃、きっかけはダウン症の弟の事を理解してもらいたいとアップした動画。世界中の人から感想が寄せられ、編集者に執筆を勧められる。後に映画化もされた。 ダウン症...
作者のジャコモが、5つ下のダウン症の弟ジョバンニが生まれるところからの暮らしやその中で育んできた考えを描く。書いたのは19歳の頃、きっかけはダウン症の弟の事を理解してもらいたいとアップした動画。世界中の人から感想が寄せられ、編集者に執筆を勧められる。後に映画化もされた。 ダウン症という病気の名前は知っていたが、実際のところは全く知らなかったので、とても勉強になった。イタリアの教育制度についても知らなかったことばかりで、1970年代にインクルーシブ教育の法制度が整えられた、と書いてあり、感心しきりだった。日本の教育はどこで思考停止してしまったのかなぁ。貧困から抜け出すにはまず教育だと思うのに、そこにお金をかけない政治ってダメよね、と思う。 ジョバンニの家族の強さと愛情深さは本当に素晴らしいし、思春期のジャコモの苦しさも理解できた。姉のキアラの「(ジョバンニの)好きにさせてやろうよ」とか、ジャコモの妹のアリーチェがキャンプ場で、ジョバンニへの悪意をさらりとかわすホラ話は、ジャコモを勇気づける。ジャコモの友達達がジョバンニを受け入れてくれたのも嬉しかった。ジャコモの葛藤を素直に描いているところがとても良かった。そして、ジョバンニが思いがけずイタズラなところも楽しくて、読みやすかった。
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5歳の時に生まれた弟はダウン症だった。子どもの頃はスーパーヒーローだった弟は、著者が中学生になった頃から、友達から隠すようになっていく…。 弟への気持ちを乗り越えていく著者の心情が、きめ細やかに描かれています。 いつも、その瞬間を目一杯楽しむ弟の生き方の方が人間として正解なのでは...
5歳の時に生まれた弟はダウン症だった。子どもの頃はスーパーヒーローだった弟は、著者が中学生になった頃から、友達から隠すようになっていく…。 弟への気持ちを乗り越えていく著者の心情が、きめ細やかに描かれています。 いつも、その瞬間を目一杯楽しむ弟の生き方の方が人間として正解なのではないかと思いました。 読後にこの本を書くきっかけとなった、著者が弟と制作したショートムービー「ザ・シンプル・インタビュー」を観ることをおすすめします。とても素敵な動画です。
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作者のジャコモが、ダウン症の弟ジョバンニとの事を書いた物語。 見た目や行動で、他の人から変わっていると見られるジョバンニ。そんなジョバンニを1人の人間として尊重し見守る家族や周りの人達。 今でこそそうしてジョバンニと関わっているジャコモも、ジョバンニの事を友達に隠していた時期があ...
作者のジャコモが、ダウン症の弟ジョバンニとの事を書いた物語。 見た目や行動で、他の人から変わっていると見られるジョバンニ。そんなジョバンニを1人の人間として尊重し見守る家族や周りの人達。 今でこそそうしてジョバンニと関わっているジャコモも、ジョバンニの事を友達に隠していた時期があった。 家族なんだけど、家族だからこその葛藤も分かる気がした。 でも、とっても素敵な家族だと思った。
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ダウン症の弟を持つ主人公の成長、弟自体の魅力や家族のあたたかさを描いた作品。説教くさくなく物語として面白かった。ダウン症がテーマというと肩肘を張ってしまう感じがするが、ユーモアを交えて、かつ本質的なところにアプローチしているのが見事。読了後、著者が作成しYouTubeにアップした...
ダウン症の弟を持つ主人公の成長、弟自体の魅力や家族のあたたかさを描いた作品。説教くさくなく物語として面白かった。ダウン症がテーマというと肩肘を張ってしまう感じがするが、ユーモアを交えて、かつ本質的なところにアプローチしているのが見事。読了後、著者が作成しYouTubeにアップしたという動画を見たところ、これまた感動しました。
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自分の弟について、そしてその弟とのかかわりで自分を見つめた実話です。とっても面白かった! 弟ができるとわかり、弟とあんなこと、こんなことしたいと期待を膨らませる5歳のジャコモ。そして弟のジョバンニはダウン症をもって生まれてきました。両親は「特別な子」と説明し、ジャコモはどんな特...
自分の弟について、そしてその弟とのかかわりで自分を見つめた実話です。とっても面白かった! 弟ができるとわかり、弟とあんなこと、こんなことしたいと期待を膨らませる5歳のジャコモ。そして弟のジョバンニはダウン症をもって生まれてきました。両親は「特別な子」と説明し、ジャコモはどんな特殊能力を持っているんだろう?と思いますが、徐々に、自分が期待した特殊能力は持ち合わせていなくて、弟がとる行動を不思議に思うことが増えてきます。 思春期に弟の存在を隠そうとする気持ちが出てきて、様々な葛藤があるジャコモですが、周りの人たちの反応やジョバンニについての観察、家族のユーモアがあって温かな見守りを感じていくうちに、ジャコモはジョバンニに素晴らしい力があると知ります。 自分と違う人を排除するのではなく、そのままを理解し、共生できる社会って、いいな。
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面白かったです。素敵な人たちに囲まれてる。主人公の、周りからどう思われるかの怖さから偽装する。は、分かるところがあります。夏休みの家族旅行で多くのドイツ人との生活のシーンが良いです。姉と妹の、弟への感覚が好き。強くてまっすぐでカッコいいと思う。家族みんなが、弟くんも。
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姉と妹にかこまれたジャコモが5才の時に待望の弟が生まれた。それも特別な弟が。ダウン症の弟との日々を高校生の兄として正直に綴る。その弟と作ったショートムービーが話題となり、本作品誕生となった。 小学生の頃は、特別な弟と普通に話せていたが、中学へ進むと弟の存在をひたすら隠すようになる...
姉と妹にかこまれたジャコモが5才の時に待望の弟が生まれた。それも特別な弟が。ダウン症の弟との日々を高校生の兄として正直に綴る。その弟と作ったショートムービーが話題となり、本作品誕生となった。 小学生の頃は、特別な弟と普通に話せていたが、中学へ進むと弟の存在をひたすら隠すようになる。そんな兄だったが、少しずつ弟との社会的な接し方に気づきムービーの制作へと進んでいく。 はじまりの特別な弟という存在を素直に受け入れている小学生のころの話では、なんとも良くできたご兄弟で…という感想しかなかったのだが、思春期とともにひたすら隠し始める兄に、素直に感情移入できた。 障害のある家族がいる家庭の正直な時期だと思う。それを乗り越えさせた弟ジョヴァンニとジャコモに拍手を送りたい。 ユーチューブで見た「ザ・シンプル・インタビュー」も、ほっこりあたたかくなれた。 ダウン症の弟の目を「中国人みたい」というくだりが数回出てきたことが気になった。欧米人から見るとそうなのかな?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
僕(ジャコモ・マッツァリオール)の5歳の時に弟が生まれた。 姉のキアラ7歳、妹アリーチェは2歳。お父さんとお母さんは、生まれてくる弟は「特別」だと言う。生まれてきた弟ジョバンニはダウン症だった。 お父さんとお母さんは引っ越しし、ダウン症の本を読み、準備をした。 イタリア人は明るい。 マッツァリオール一家は、ジョバンニがダウン症であっても、いつでも明るく過ごしてきた。 ジャコモは弟が出来てからと言うもの、自分の思っていた「特別」な弟ではなかったとわかりつつも、ジョバンニの良いところも大変なところも受け入れている。 成長するにつけ、中学では、ジョバンニという弟がいることさえ友達に言えずにいる期間もあった。 けれど、それらを乗り越えて、19歳になったジャコモはジョバンニのことを動画に撮った。 ザ・シンプル・インタビューという動画は世界で感動をよんだ。 世界ダウン症DAYに。 自閉症をカミングアウトしている栗原類さんもおすすめしている。 5歳のぼくからスタートだけど、5歳にしては大人びているので、読者対象はYAから大人かな。
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