弥栄の烏 の商品レビュー
八咫烏ファンがどよめいた前作『玉依姫』と表裏をなす一冊。 第一部の完結編はワクワクのらせん階段が今まで以上にぐるぐる巻きになっている。 いやいやいやいや、奥が深すぎるよ、山内!なんて言ってもこの奥行きの深さが八咫烏シリーズの醍醐味。 読み終わった時、ビールを一気飲みしたみたいに「...
八咫烏ファンがどよめいた前作『玉依姫』と表裏をなす一冊。 第一部の完結編はワクワクのらせん階段が今まで以上にぐるぐる巻きになっている。 いやいやいやいや、奥が深すぎるよ、山内!なんて言ってもこの奥行きの深さが八咫烏シリーズの醍醐味。 読み終わった時、ビールを一気飲みしたみたいに「ぷはーっっ!」と叫んじゃったね。 なんていうか、単純な烏王国物語じゃないところに心惹かれる。表面的ないい話で終わらない。自分たちの正義がいつも正しいとは限らないという、ね。 はやく続きが読みたい。いったいどうなる。どうなる!
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やられた。 八咫烏シリーズ1と2がセットになっていて衝撃を受けたにも関わらず、今回が前巻との「セット」になるとは想像していなかった。 前巻で急に「人間」が登場し、今までの登場人物たちが物語裏に隠れてがっかりしていたが、この作品で前巻と同じ時系列で八咫烏サイドのストーリーが展開され...
やられた。 八咫烏シリーズ1と2がセットになっていて衝撃を受けたにも関わらず、今回が前巻との「セット」になるとは想像していなかった。 前巻で急に「人間」が登場し、今までの登場人物たちが物語裏に隠れてがっかりしていたが、この作品で前巻と同じ時系列で八咫烏サイドのストーリーが展開される。 玉依姫は読み直すことはないだろうと思っていたが、これを読んだ後では読み直さざるを得ない。 これにて第一部完結。 猿との争いは終わり、第二部が発刊されるとすれば今後の山内の在り方が主軸になるのではないだろうか。 人間、天狗、そして八咫烏。 それぞれが自己と他者をどのように認識するかに山内の未来がかかっているのだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
前作の『玉依姫』でかなりガッガリしてしまったので、迷ったのですが、やはり文庫まで我慢できず、koboで購入。 今まで、気持ち悪い人格の持ち主は、あくまで脇役たちだったのですが、今回は、金烏も雪哉も、ある意味すごいサイコパスで…。 最初のうちは、バタバタ死んでいく烏たちの姿に、泣いたりしてたんですが、途中からちょっと引いてしまった。 やっぱり、『玉依姫』からおかしくなった気がする。 正直、奈月彦と雪哉だけは、そのままであって欲しかったなぁ。 でもね…、壊れてしまう必要があってのことだと、分かっています。一度ぶっ壊すことで、彼らは成長することができるからです。 今までの奈月彦と、雪哉は、彼らの一面を見せていたに過ぎなかったのです。もちろん、人間には、たくさんの顔がある。多面的な生き物ですから、そこを描く必要があったのでしょう。 家族や身内には、すごく優しくて、何としても護ろうとする母のような性であったとしても、そのほかは一切構いもしない、無情な人間だっているでしょう。 弾かれてしまったら、二度と彼の護りの中に入れてもらうことはできない。弾かれた方は、なぜ弾かれたのかも分からない。そこには、本人の独善的な価値基準があるだけだから、他人には、理解もできないでしょうね。 しかも、本人は、その偏った価値基準は、何も間違ってないと、平然と思っている。周囲の人間も、同じように考えるに決まってる、考えるべきだと思っている。 こういう人って、本当にいますよ。べき、で思考回路が固まっている人間ほど、狭量な生き物はいない。それがおかしいことに、本人だけは気づかないのです。 そして、相手に斟酌せず、加害者に怒りしか覚えない人間もいる。 悲しんでいる、苦しんでいる、喪ったことを許せない。 加害者を恨んで、心の均整を取ろうとするのです。 それは、仕方ないことではある。誰もが、きっとそのステップを踏まないと、先には行けない。 でも、その怒りの下には、なぜ自分には何もできなかったのか、惨劇を防げなかったのか…という、自分の不甲斐なさへの悲しみが隠れていることが多いのです。 怒りは感情に蓋をする。その下にある、自分の本音に向かい合う気力を、根こそぎ奪ってしまうのです。 雪哉は、自分を一番許せなかったのでしょう。 怒りは期待を裏切られた時に出てくる、防衛反応の一つとも言えます。雪哉は、自分に失望したのです。 そういう自分から目をそらすと、怒りは外に向かってしまいます。この場合なら、猿に向かってしまったわけです。 でも、彼らは、全てが終わった後、ひどく後悔に苛まれます。それは、きっと、何かを間違えてしまった、と思っているから。何か…それは、感情の発露の仕方といってもいいかもしれない。私たちも、怒りをそのままぶちまけると、だいたい後で後悔するものです。 大切なのは、傷ついていると受け入れること。守れなかった、守り方を間違えたと、後悔している自分を受け入れて、許すことなのです。 最後の数ページで、それぞれのやり方で、二人はそれを手に入れたように思います。 気持ち悪い展開に、我慢した甲斐があったのでしょうか。 と、ここまで分かってはいますが、それでも『空棺の烏』までの精緻な筆運びが、やはり欠けている気がするのです。1冊に詰め込みすぎ、語りたいこと整理しなさすぎ、と思います。 なので、⭐︎ちょっと減らしました。 著者なら、もっと書けるはずと思うのです。高校時代のプロットのままの、『玉依姫』の稚拙さに、引きずられてしまっています。 第2部もあるとのこと。少し整理をして、ゆっくり時間をかけて、書いてくださるといいなぁと思います。期待しています。
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楽しみに楽しみにしていた烏シリーズの最新刊。 発売日前に丸善で買えたので、嬉しくて嬉しくてすぐに読み始めたのだけど、やっぱり最初から読み直して最新刊を読みたいと思い、二作目の烏に主は‥から再読。 何度読んでも面白い。前作の私的にガッカリした「玉依姫」は再読予定はなかったのだけど、...
楽しみに楽しみにしていた烏シリーズの最新刊。 発売日前に丸善で買えたので、嬉しくて嬉しくてすぐに読み始めたのだけど、やっぱり最初から読み直して最新刊を読みたいと思い、二作目の烏に主は‥から再読。 何度読んでも面白い。前作の私的にガッカリした「玉依姫」は再読予定はなかったのだけど、ちらっと読んだ最新刊で、当たり前だけど「玉依姫」ときちんと繋がっている気配がしたので、やはりきちんとこちらも再読。 駄作だと思った「玉依姫」だったけど、再読するとなるほどーと。よく出来てて面白いと評価がなり変わった。 そして最新刊。「玉依姫」との連携ったらないわ。 あの大怪我をした八咫烏は誰だったの?とか、繋がる繋がる。 あの時、烏側ではこーだったのかと。 若宮の苦悩、浜木綿の気持ち、烏たちの戦い、ますほの己に対しての向き合い方、神話などまー盛りだくさん。 第1部の完結とのことだけど、山内は今後どうなるのだろう? ますほ、雪哉など中途半端なまま終わってしまったので、第2部でも登場してほしい。 作者によると、第2部はなにやらショックを受けるらしいけども。
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※このレビューにはネタバレを含みます
#八咫烏シリーズ #阿部智里 第一部おわったぁぁぁぁぁ! 第一巻第二巻で巧みに表裏を書き分けた阿部先生、 今回もその手法を取り込みつつ(あああ、『玉依姫』、こちらを読む前に再読できなかった!)壮大なストーリーを一旦閉じられました。 ありとあらゆるものが溢れるこのリアルで、 既視感のある場面は当然ありますが、でも、この世界には圧倒されました。 本当、第一巻を読んだときはラノベとか、ラノベ単行本(新文芸)かと思った。せっかくの文春だけど、そちらの棚に挿せばいいと思った。松本清張賞って、こういった物でもいいんだ、って驚いた。 でも話が進むにつれ、これはとんでもないものだと引き込まれていった。 第二部ってどうなるの!? お付き合いいたします。私が生きてるうちに(まず大丈夫でしょうが)本当の完結が読みたいです!
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待ちに待った完結編。 そうか、そうだったんだと世界地図を初めて見せられた様な感覚。 完結だけど違う世界のことも気になる。 もう一度 玉依姫 を読み直したい。 いや、最初から読むかな。
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久しぶりに発売日に新刊を買いました。 図書館で順番待ちするなんて考えなかった。 そんな本、どれくらいぶりだろう。 その日のうちに読み終えてしまったのも、ここのところないことでした。 八咫烏シリーズは、新刊を読み終えた途端に、遡って前の本が読みたくなる。実に面白い。 何度も何度も...
久しぶりに発売日に新刊を買いました。 図書館で順番待ちするなんて考えなかった。 そんな本、どれくらいぶりだろう。 その日のうちに読み終えてしまったのも、ここのところないことでした。 八咫烏シリーズは、新刊を読み終えた途端に、遡って前の本が読みたくなる。実に面白い。 何度も何度も楽しめる。 どっぷり山内の世界に浸りきることができる。 素敵だわー。 もっともっと楽しませてほしい。 もっともっとあの世界を知りたい。 幸せだ。
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【八十万部突破の大ヒットファンタジー完結!】猿と八咫烏の最終決戦。若宮は名前を取り戻し、真の金烏となれるのか。壮大な異世界和風ファンタジー、感動のクライマックス!
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