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性食考 の商品レビュー

3.5

17件のお客様レビュー

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2024/06/09

表紙とタイトルに惹かれて借りました。 民俗学・文化論の学者さんが書いている本なので、興味のある人ない人の差が激しいかなと思います。(私は興味が無い人でした)

Posted byブクログ

2024/03/29

日本や世界の神話、民話、果てはSF小説まで、生と性と食に関わる事を集めてある。論文なのかエッセイなのか。 千早茜さんの本を読まなかったらこの本の存在自体知らなかったはずなので、千早さんに感謝。

Posted byブクログ

2023/12/20

「たべちゃいたいほど、かわいい」確かに良く聞く言葉であるし、なんなら自分の子どものことも可愛すぎて食べちゃいたい。でもそれはカニバリズムでも性的欲求でももちろんない。愛情がなぜ食欲になるのか。「食べ物を食べている夢を見るのは欲求不満だからだ」とも聞いたことがある。満腹だと性欲が薄...

「たべちゃいたいほど、かわいい」確かに良く聞く言葉であるし、なんなら自分の子どものことも可愛すぎて食べちゃいたい。でもそれはカニバリズムでも性的欲求でももちろんない。愛情がなぜ食欲になるのか。「食べ物を食べている夢を見るのは欲求不満だからだ」とも聞いたことがある。満腹だと性欲が薄れるのか?しかし空腹の方が逆に性欲から食欲に頭が支配されてしまう例も紹介されている。愛する人を食すということを考えたり、食べる立場から食べられる立場になること、異類婚姻譚など様々な点での食、欲に関する事柄が載っており非常に興味深かった。 面白い。

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2023/11/11

2023-11-11 学術書とエッセイの中間くらいの感触。生と性と死が分かちがたいものであるという何となく思っていた感覚の傍証がこれでもかと集められている。ストロースの言及など、なるほどと思うものも多い。でもこれといって目新しい所に焦点がないのがエッセイっぽい。

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2023/10/17

ほんタメ!より。性と食について。テーマは面白いはずなのに思っていたものと違った。昔話を用いて作者の考えを綴った本。少し読みにくさも感じる

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2022/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

かねてからに気になっていたタイトルと装丁の本書を図書館で見つけたので借りてみた。民俗的な著書を引用しながら、性と食の関係について掘り下げる著者の思考を追体験するような文体。テーマは面白いものの、引用→解釈が連続しているわりにそれが積み上がったり論理的につながる流れは読み取れず、途中で飽きてしまいました。

Posted byブクログ

2022/03/12

鼻につく! 論理がないから読みにくい 「三軒細胞」になってから「死」が出来た、とかそういうのは面白かった?かな?

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2021/04/11

東日本大震災後、沿岸で漁師が捕った魚やタコの中からひとの髪の毛や歯で出てきたことがあったらしい。食べられないと言う人が多い中、漁師はだからこそ食べるんだと言って食べていた。このエピソードを知れただけでも読む価値があった。

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2020/10/22

途中まで読んで、気持ち悪くて閉じてしまいました… 男女の差異について、性別の違いにまつわる事柄について敏感な女性は特におすすめできません。 内容は論理的かつ学術的に裏付けされたものではなく、著者の思う事を述べているものでした。うーん…期待してた分、ちょっとこれは…

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2020/10/10

東北学を生み出した赤坂憲雄の挑戦的な考察ーいのちの根源。 なんと刺激の強い本だろう。これが、お堅い岩波書店から出ているので、襟を正して読まなければならない。「食べる。交わる。殺す。」の三角関係について、赤裸々に語られている。 そして、総合的、俯瞰的なユニークないのちの根源の概説と...

東北学を生み出した赤坂憲雄の挑戦的な考察ーいのちの根源。 なんと刺激の強い本だろう。これが、お堅い岩波書店から出ているので、襟を正して読まなければならない。「食べる。交わる。殺す。」の三角関係について、赤裸々に語られている。 そして、総合的、俯瞰的なユニークないのちの根源の概説となっているのである。 食べることは、交わることにつながる。食べることは、殺す行為によって成立する。 交わることと殺すことは、カマキリのような人生だ。 確かに、食べることは、交わることの同じ神経回路の中にあり、興奮するのだと思う。 芥川龍之介が「ボクは文ちゃんがお菓子なら頭から食べてしまひたい位可愛いい気がします」と言ったという。「食べちゃいたいほど可愛い」って、私も言ってみたい気もするが、無理だよなぁ。 「内なる野生の叫び声」としたら、体の中に別の生き物がいるに違いない。 「異類婚姻譚」は、神話、童話、民話や昔話に当たって、縦横無尽の言葉狩りをして、一つのあり様を成立させる。「ぬいぐるみ」に、そんな深い意味があったとは、人間の持つ変身願望を表現する方法だったのだ。 姫様が 泉にマリを落として困っていると、カエルがとってきてやるから、一緒にメシを食べ、ベットインしようぜという。そんなにマリが大切だったのだ。そして、とってきてもらって、メシは一緒に食べるが、ベットインまでできない。王様に相談したら、「恩返ししろ」とまるで、大和田常務だ。姫は、怒って、カエルを壁にぶつけたら、王子様になって、結婚したという。なんともハッピイな話だが、そんな筋たての話は、恩返しの内容が、等価交換ではないような気もする。少なくとも、倍返し以上だ。まぁ。カエルの逆玉現象ですね。よく考えれば、鶴の恩返しも良くにてる。蛇と交わるというのも、神との関係でいくつもの物語がある。なるほど、そんな風に、身分違いの結婚というのが、異類婚姻に発展して行くのですね。 食べることと交わることは、つながって行くのだが、殺すことなくして、食べられないというどうしても避けられないことについての関係は、宮沢賢治の「注文の多いレストラン」で見事に表現している。食べようとして、食べられてしまう。 それにしても、童話や絵本には、赤ずきんちゃんも含めて、食べられてしまう話が多いのは、物語の始まりは、いのちのあり様から始まるからかもしれない。ぐりとぐらも、たまごでケーキを作ることから始める。唐揚げを作らないところが、ミソとは思わなかったなぁ。問題は、日本人が江戸から明治に変わるときに、肉食に食文化が変わったときに、どのような納得があったのかが知りたい。 猿に近親相姦(インセントタブー)をしないルールやペットを食べないルールが確立したにも関わらず、豚だけは食べるためだけに育てるという食文化の形成が面白い。 始まりの神話においては、太古の海から、性の出現によって、性が死を引き寄せ、死が性とともに顕われた。性こそが世界に多様化をもたらした。 レヴィストロースの料理の三角形は、「生のもの」「腐ったもの」「火にかけたもの」となっているが、「発酵」が腐ったものに対峙していないのが残念だ。そして口と肛門の関係を語る。 生け花が生贄につながる考察は、面白い。 性欲、権力欲、食欲のそのいのちの根なるものを紐解いて行くことで新しい分野が広がる。

Posted byブクログ