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牛車で行こう! の商品レビュー

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2025/12/08

図版も多く、ぼんやりとしたイメージしかなかった牛車のつくりなどの詳細が載っていて面白かった。 とはいえ日本史に弱くて、牛車を使う時代に疎いため、なかなか理解が追いつかない。『源氏物語』などの古文からの引用とかはかろうじてアレ……かな?などと推察出来るのだけれども、それ以外は結構壊...

図版も多く、ぼんやりとしたイメージしかなかった牛車のつくりなどの詳細が載っていて面白かった。 とはいえ日本史に弱くて、牛車を使う時代に疎いため、なかなか理解が追いつかない。『源氏物語』などの古文からの引用とかはかろうじてアレ……かな?などと推察出来るのだけれども、それ以外は結構壊滅的、著者は親切にも引用も解説もしてくれているのだけれども、あまりにも私の基礎知識が足らな過ぎた。もうちょっと勉強しとかないと勿体ないなあ…… 牛車の構造の解説、使い方の解説なども面白いが、牛車自体がその時代どういうステータスのものであったのかというところが丁寧に解説されていて、薄ぼんやりしていた当時の光景がしっかりと焦点を得たように思う。 惜しむべきは、物流についての解説が少なくて、流通関係の棚にあったというのに拍子抜けしてしまったところだろうか。 実際に牛車を作ったという人もいると聞きかじっているので、そちらを参考にしてあらためて読み返したら面白いことになりそうで、とても楽しみである。

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2024/04/17

本来難しい古典の世界の話題を牛車という題材でわかりやすく書かれており、なかなかおもしろかった。今回勧めれれなければ読むことがなかったものなので、人に勧めれれて読む本もいいなと実感した。

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2024/04/11

初読。課題本。 平安時代の牛車に焦点を当てた珍しい研究で面白かった。古文、特に牛車というとかなり取っ付き難いイメージを抱くが、文章はとてもソフトでわかりやすい。 実用性を完全に度外視した権力誇示のための移動手段というイメージに反して機能的な側面もあったり、出不精のように思われる平...

初読。課題本。 平安時代の牛車に焦点を当てた珍しい研究で面白かった。古文、特に牛車というとかなり取っ付き難いイメージを抱くが、文章はとてもソフトでわかりやすい。 実用性を完全に度外視した権力誇示のための移動手段というイメージに反して機能的な側面もあったり、出不精のように思われる平安貴族が徒歩での移動を行ったりと平安時代の意外な一面を垣間見ることが出来た。 面白いなと思ったのは上座下座や同乗者、人給の車の話。現代でも車種や機能性で権力やブルジョワジーであることをアピールする人や、タクシーでさえも上座下座にこだわる(一番生存確率が低い場所が下座らしい)人などが居るけれど、平安時代も同じようなことが行われていたのは興味深い。読み物に出てくるだけで身分や意図が把握出来る程度には牛車の種類による印象が共通認識となっていたのも、この時代の常識を断片的に知ることが出来る。 ただ、私の平安時代に関する知識が浅いため役職とか関係性、京の位置関係はぶっちゃけ言うとよく分からなかった。これをインターネット無しで調査した松平定信は凄い。ちゃんと学習してから改めて読みたいなと思った作品。

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2023/03/24

【概略】  中世の公家の移動手段であった輿、それ以前は牛車が活用されていた。現代の我々から見ると違いを感じられない、「どの牛車も一緒」な牛車だが、実は身分による装飾の違い、牛の違い、乗降のマナー等々、様々な違いがある。その違いから垣間見える様々な人間模様も、現代の人間模様に通じる...

【概略】  中世の公家の移動手段であった輿、それ以前は牛車が活用されていた。現代の我々から見ると違いを感じられない、「どの牛車も一緒」な牛車だが、実は身分による装飾の違い、牛の違い、乗降のマナー等々、様々な違いがある。その違いから垣間見える様々な人間模様も、現代の人間模様に通じるものがある。本書では牛車にまつわる様々なエピソードが語られている。 2023年03月24日 読了 【書評】  いやぁ~奥が深い。牛車一つでこんなに語られるとは。そして、時代は違えどツールは違えど、人間ってやること考えることってそんなに変わらないやんと思ってしまった。牛車は自動車、その自動車に対する見栄の張り方・使い方、上席・部下がいる場合の席の座り方 etc. 同じで微笑ましく思う。  皇室がトヨタ・センチュリーを使ったり、「いつかはクラウン」(古い)のような高級セダン、社用車で使われるような普通車、喜餅の愛車・ロードスターのような・・・まぁ、そんな尖った車は別としても、唐車・檳榔毛車(びろうげのくるま)・糸毛車・網代車といったグレードが存在していて。身分や官職によって乗る牛車が違うらしい。・・・ということは、人目を忍んだ形での逢瀬を楽しみたい場合は、レンタカーや友達の車、ならぬ違った種類の牛車を使ったりするという。また車を引っ張る牛も、グレードや飾りが違うそうな。現代でも、L型エンジン・2J・RB・SR・VR等々、名エンジンとされるものがある。壊れにくい・トルクが出る・軽い等々、それぞれ特性が違ったりする。牛もそうらしい。いやはや、面白い。「エアロパーツどうしようかな?」「インテリアを飾りたい」「エンジン載せ替えだ」「自分にとっては手が届かない高級車」「奥さんにバレるから車を使えない」といったやりとりを平安時代の人達もしていたかと思うと、ニヤニヤする。  この本を読んで2点、「おぉ」という点が。一つは牛車の乗降マナーで取り上げられていた木曽義仲の話。牛車は後ろから乗って前から降りるそうで。降りる時には牛を車から外した(車かけはずさせる)後に、前から出るという。それを木曽義仲は、後ろから乗って後ろから降りたそうな。「あれ?これって『鎌倉殿の13人』で取り上げられてなかったっけ?」と思いチェックしてみたよ。第14話「都の義仲」にあった!そして多分だけど、女性が乗ってるよってサインの「出衣」らしい装飾もあったり。どうやら平宗盛が京に残した車を使ったそうだけど、京の人達にとっては当たり前のマナーを、田舎者の義仲は知らない、その義仲を京の人達は笑うというね。いやぁ~別にこういったことを知らなくたって十分に鎌倉殿の13人を楽しむことはできるけれど、こういうことを知ってることで、知らない自分よりも一つ余分にニヤリできるよね。  もう一つは「松平定信」という人物。寛政の改革の松平定信ね。この寛政の改革しか知らなかった自身の無知よ。松平定信という人物、学問や文化に対する造詣が深く、なんと「輿車図考」などという図なども掲載された牛車研究の本まで出しているという。凄い人物なんだねぇ。しかもこの人、現代でいうところのネット用語のような漢字の使い方とかしちゃってるのよね。ほら「ネ申」とか「タヒね」とかあるじゃない?定信の定を「宇下」に、信を「人言」として「宇下人言(うげのひとこと:自叙伝・回顧録)」なんてものも記してるのだよね。なんともウィットに富んだ感覚もあるじゃないのよ。(勝手に「まんが日本の歴史」かなにかから)松平定信のイメージ(倹約ばかりでカタブツなイメージ)とは全然違う。面白いねぇ。  この書評を書くに至ってもなお檳榔毛車を「びろうげのくるま」とは読めなくて、何度となく確認しちゃうぐらい記憶力も低下してるし、細々とした事柄なんてスルーしちゃってるし、なによりも引用されている古文の原文箇所なんて、超絶斜め読みでスキップしちゃったけど、平安時代の人達も、令和の我々と思考回路は殆ど変わらないんだなぁと親近感を持った一冊だったね。  ロードスター的牛車は当時、あったのだろうか?調べてもらいたい(笑)

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2022/09/07

牛車。古典を読んでいると当たり前のように登場する乗り物。だが、本書を開き、いざ一歩踏み込むと、まるで泥沼のように深く、底の見えない世界が待ち受けていた。 本書によれば、平安時代、貴族にとって牛車はごくごく一般的な移動手段。生活の中に溶け込んでいたらしい。いわば現代の自家用車であ...

牛車。古典を読んでいると当たり前のように登場する乗り物。だが、本書を開き、いざ一歩踏み込むと、まるで泥沼のように深く、底の見えない世界が待ち受けていた。 本書によれば、平安時代、貴族にとって牛車はごくごく一般的な移動手段。生活の中に溶け込んでいたらしい。いわば現代の自家用車であり、ハイヤーである。その一方で、牛車には格付けがあり、身分や有職故実により使用できる車種が厳密に決まっていたという。 すなわち、ある程度の高級車であれば、乗り手が誰なのかは推察できたことになる。「さすが〜様、最新式の檳榔毛車や!ええなぁ。見てみい、あの御簾の洒落とること!」、「あかん、あの車は〜や!今はおらんと言うといて」なんて会話が交わされていたのかもしれない。 当然、乗り方にも作法があり、牛車に乗り慣れない田舎者は物笑いの種となった。相乗りする場合は上座下座の区別もある。ちなみに4人乗りまではスタンダード。車中は畳敷きである。 本書には所々で牛車が描かれた古典が引用されている。そして、本書の説明を読むことで、その古典の理解が飛躍的に高まるという趣向だ。奥が深いな牛車道。そして、乗ってみたいぞ牛車。 本書は牛車が当然のように行き交っていた平安時代を主に扱う。そのため、読んでいくうちにいくつか疑問が生じた。 まず、牛車の起源である。おそらく大陸由来かなと想像するが、いつから牛車が使用され始めたのか明確な記載はなかったように思う。 次に、天皇が牛車に乗らない理由である。上皇は乗るようだが、単純に危険だからだろうか。それとも何か意味があるのだろうか。これは騎馬にも当てはまる。上皇は馬に乗ったようだが、天皇は馬にも乗らなかったのだろうか。…こんな疑問が自然に湧いてくるのだから、私も牛車の世界に絡め取られつつあるのかもしれない。 京樂真帆子さんの牛車愛炸裂なわけだが、本書にはその京樂さん以上に強い印象を残す研究者が登場する。あの松平定信である。教科書でもおなじみ「寛政の改革」の立役者。政治家として評価の分かれる人物だが、頭抜けた学者としての面もよく知られる。まさか牛車の研究までしていたとは。それも今なおトップクオリティの。本書で使われる図版の多くが定信の著書からの引用であるのは驚愕としか言いようがない。 というわけで、古今の研究者魂を見せつけられた、そんな一冊だった。

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2022/05/05

牛車にここまでフォーカスした本は初めて読んだけどとても面白かった!牛車にこんなに種類があることも、階級によって乗れる牛車が決まっていることも、だからこそ牛車を見るだけで中に誰が乗っているかがわかったり、それを利用して自分を偽ることが行われていたりと平安時代の貴族の日常を垣間見れる...

牛車にここまでフォーカスした本は初めて読んだけどとても面白かった!牛車にこんなに種類があることも、階級によって乗れる牛車が決まっていることも、だからこそ牛車を見るだけで中に誰が乗っているかがわかったり、それを利用して自分を偽ることが行われていたりと平安時代の貴族の日常を垣間見れるようで面白い。絵巻の絵や図解も大切なところに挟まれていてイメージをしやすく、牛車初心者にはぴったりの本。一度でいいから牛車にのってみたいなぁ

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2022/03/30

あなたの家の雛飾りは網代車?檳榔毛車?それとも唐車? これから古典文学を読むこと、雛飾り鑑賞がさらに楽しみになる一冊。 牛車の構造や原材料・車種・作法など牛車にまつわることが文献史料と共に説明されている。 牛車は単なる移動手段ではなく、身分・財力・人脈を人々に誇示する手段だった...

あなたの家の雛飾りは網代車?檳榔毛車?それとも唐車? これから古典文学を読むこと、雛飾り鑑賞がさらに楽しみになる一冊。 牛車の構造や原材料・車種・作法など牛車にまつわることが文献史料と共に説明されている。 牛車は単なる移動手段ではなく、身分・財力・人脈を人々に誇示する手段だった。 我が家の雛飾りの長年何だろうと思っていた部品は「榻」と判明しました。 ところで、十二単の女性は前降りの際に軛を跨いでいたのだろうか?着物の裾が引っ掛からなかったのだろうか?

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2021/04/13

平安貴族のカーライフ、という言葉につられて読んだが面白かった。 貴族は天皇からの距離感を装束から身の回りの一切、そして住まいまで様々な形で表明して生活しているので、車の乗降でもうんざりするような決まりがあるのだろう。 なんか大変だよね、と思った。

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2020/12/06

 牛車がテーマという珍しい本。図書館で偶然見つけて気になったので手に取ってみた。「唐車(からぐるま)はベンツ、檳榔毛車(びろうげのくるま)はクラウン、網代車(あじろぐるま)は私が乗っているアクアだ」と著者は、学生に対して牛車の車種の説明をしている。  牛車は、平安時代が全盛...

 牛車がテーマという珍しい本。図書館で偶然見つけて気になったので手に取ってみた。「唐車(からぐるま)はベンツ、檳榔毛車(びろうげのくるま)はクラウン、網代車(あじろぐるま)は私が乗っているアクアだ」と著者は、学生に対して牛車の車種の説明をしている。  牛車は、平安時代が全盛期で、それ以降はだんだんすたれてしまい、中世では、公家の乗り物は牛車から輿(こし)へと変わったとある。著者も述べているように、応仁の乱(1467~1477)が公家文化の衰退する原因と説明されるが、14世紀ころから財政難ですたれてきたとある。  最後に牛車に載った人物は、あの和宮で婚礼のため、江戸城に入る際、三両の牛車を連ねていたのが記録されているとある。  意外な人物が牛車と深いかかわりがあり驚いた。その人物とは寛政の改革で有名な松平定信(1758~1829)だ。定信は「輿車図考(よしゃずこう)」という研究書を書いた。いろいろな人が協力して書いた共同研究書だ。いろいろな古典から輿や牛車に関する文書を抜き出して、部品名を分類して、さらに絵巻物などからヒントを得た復元図を付けたりしている。インターネットのない時代に昔の文献を探すだけでも苦労がしのばれる。  牛車を乗ることが出来るのは、中流以上の貴族であり、ランク付けがあった。唐車は、天皇や皇后、摂政・関白が乗るものだった。檳榔毛車は、四位以上の位を持つ大臣や大納言、中納言が乗ることを許された。その次には、糸毛車で、中宮や東宮、女御が乗る車だった。最もよく乗られていたのが網代車だった。貴族が広く利用する車だった。  中には身分違いにもかかわらずいい牛車に乗る傾奇者がいた。破る人に対して快く思わない人がいる。檳榔毛車に乗る規範がはっきりしていたかというと、あいまいで「忖度」が必要だった。一線を超えるには神経の太さがいるなあ。  それでは、網代車に載っているからと言って身分の低い貴族だったかというとそうでもなかった。カメレオンのように偽装する必要があるときには、自分の身分を隠すためにあえてランクの低い車に乗ることがあった。その例としてイズミの式部にひそかに会いに行っていた敦道親王が「あやしき御車」に乗って出かけた。「あやしき車」について具体的な言及はないが、筆者は網代車に載っていったのではないかと推測している。  もう一つの偽装は、性を偽るだ。三人の武士が賀茂祭の見物に馬に乗っては場違いだし、かといって顔を隠して歩くと見たいものが見られなくなるとして、牛車に乗ることにした。下簾(したすだれ)を落として女車に見せかけた。不運なことに三人とも慣れないので乗り物酔いにかかってしまった。    「女車」であるもう一つ印として、簾の下から女性の衣の袖や裾をのぞかせることで、このことを出衣(いだしぎぬ)と呼んだ。そうなると頭がモヤモヤしてストーカー行為のようなことを行う人もいたそうだ。今も昔も男とは愚かな生き物よのうとふと思った。  牛車にはルールがあり、乗り方として後ろ乗り、前降りなのも関わらず、それを知らずに残念な人になった有名人がいる。それは木曽義仲だ。平家を京から追い払って後白河上皇から官位をもらった。後白河上皇の御所に行くのに牛車に乗るが、ルールを知らなかったので面食らったそうだ。  牛車はあのアニメ「おじゃる丸」に出てくるようにのんびりとしたスピードで進むものだと思っていたが、決め手があった。それは、牛飼童だった。  ふと疑問がわいてきた。それは、外に行くときはいつも牛車に乗っていて、歩くことがなく運動不足だったのではないかということだ。と思ったら、意外なことに寺社参詣は徒歩で行ったそうだ。あえて願掛けのために行きは歩きで言ったと著者は述べている。  牛車から当時の時代背景が浮き彫りになってくるのがわかり面白かった。馬車に関しては、著書も言及しているが、明治大学教授の鹿島茂が「馬車が買いたい!」(白水社、新装版は2009年)を出版している。

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2020/09/19

まったく新しい切り口の歴史本。 牛車がわかると平安時代の文化や文学が もっと生き生きと感じることができそうだ。 最近、交通手段の歴史に興味があって ちょうどよいテーマである。

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