タラブックス の商品レビュー
チェンナイへ飛ぶ飛行機の中で読了。タラブックスを訪問する前に、ここがどんな場所なのかを知るうえでとてもいい本だった。ひとつの会社を通して、人間としての生き方や、インドという国のあり方についても考えが及んでいくのが面白かった。小さいままであろうとするのはとても勇気がいること。足るを...
チェンナイへ飛ぶ飛行機の中で読了。タラブックスを訪問する前に、ここがどんな場所なのかを知るうえでとてもいい本だった。ひとつの会社を通して、人間としての生き方や、インドという国のあり方についても考えが及んでいくのが面白かった。小さいままであろうとするのはとても勇気がいること。足るを知り、自分たちにとって何が一番大切なのかを決して見失わないでいる姿勢はかっこいい。
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小さなビジネスとしと理想的なんじゃないだろうか。ローカルで、社会的意義もあり、それでいてワールドワイドに作品が届いている。 大きなビジネスに埋もれてしまっているものが余りにも多い現代において、貴重な会社だと思うし、働き方として羨ましく思った。
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タラブックスは南インドにある小さな出版社。美しい手作り絵本は世界中の人々を虜にし、多くの賞を受賞するなど国際評価も高いようです。本書には、「まっすぐに本をつくる」奇跡の出版社の秘密が凝縮していました。 少数民族の口頭伝承物語を聞き取り、彼らが描く絵をデザインし、全工程を伝...
タラブックスは南インドにある小さな出版社。美しい手作り絵本は世界中の人々を虜にし、多くの賞を受賞するなど国際評価も高いようです。本書には、「まっすぐに本をつくる」奇跡の出版社の秘密が凝縮していました。 少数民族の口頭伝承物語を聞き取り、彼らが描く絵をデザインし、全工程を伝統工芸の職人が担った上で、丁寧に紙作り・1枚ずつシルクスクリーン印刷・製本するハンドメイド本…。タラブックスの考え方、作り手の働き方は、今も当初から変わっていないとのこと。 恥ずかしながらタラブックスの存在を知りませんでした。創業30年と意外と歴史は浅いのですが、合理性や利潤、時間の対価を一切求めず、職人たちと対話をしながら権利や地位を大事にする姿勢が根幹にあるのでした。 タラブックスの「タラ」とは、サンスクリット語で「星」の意。作り手一人一人のよさを引き出し、本の形にすることで輝ける、それがタラブックスの仕事だと誇っている点が素晴らしい限りです。 奇跡の出版社の「秘密」と前述しましたが、その秘密は、実は私たちが忘れがちなシンプルなものでした。タラブックスが作り出す本の魅力を知るとともに、我が身を振り返り、仕事とは?生き方とは?と良い意味で考えさせられる好書でした。
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矢萩多聞さん繋がりで。 なんのために本を作るのか? 人を幸せにするために。 絵本を読んだ後味わう幸せな気持ちが好きだ。 それを作っている人達が、幸せであるなら、尚のことうれしいし、きっと読み手にも伝わるはずだ。 自分の頭で考えて、よく話し合って作られた、内容とデザイン共に...
矢萩多聞さん繋がりで。 なんのために本を作るのか? 人を幸せにするために。 絵本を読んだ後味わう幸せな気持ちが好きだ。 それを作っている人達が、幸せであるなら、尚のことうれしいし、きっと読み手にも伝わるはずだ。 自分の頭で考えて、よく話し合って作られた、内容とデザイン共に良い、そんな作品を手にしたい。 明日、絵本屋さんに行ってみよう。
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インドの小規模出版社、タラブックスは世界中から注目されている。その秘密とは? インドには多くの少数民族がいて、それぞれの民族アート(トライバルアート)を見出して手隙のコットンペーパーにスクリーンプリントし、手で綴じるハンドメイドブックスは近年、ことに出版やアート業界では注目され...
インドの小規模出版社、タラブックスは世界中から注目されている。その秘密とは? インドには多くの少数民族がいて、それぞれの民族アート(トライバルアート)を見出して手隙のコットンペーパーにスクリーンプリントし、手で綴じるハンドメイドブックスは近年、ことに出版やアート業界では注目されました。日本でも数種類の絵本が話題を読んでいました。実際に以前一冊購入しましたが、その印象は、丁寧なモノづくりで、これは日本では作れないし、流通させられないだろうなあ、ということでした。オフセット印刷では出せない鮮やかな色合いや手触りの良いコットンペーパーで作られたこんな絵本は、確かに日本では見たことがありませんでした。そんなタラブックスの内情を取材した本があるというので読んでみたわけです。 そこに描かれているのは、小規模で事業を拡大しない、世界的に話題になって注文が殺到しても生産規模を変えない、従業員のみんなが負担にならない仕事量、丁寧さが失われない事業規模を守って運営するという、成長が大前提の今の世界の企業的価値観からすればちょっと変わった出版社の姿でした。環境への意識も高く、ケミカルフリーのものづくりや古着から作られるコットンペーパーの話などが印象的だし、社会的な地位の低いアーティスト(インドでは職人の扱い。職人は主にカースト底辺の仕事)の地位向上のために方々を回り、会話を重ねて一冊一冊丁寧に本を作っている姿勢はとても素敵で(詳しく記述されないのですが、根強く残るカーストへの挑戦でもあるのでしょう)、これこそSDGsを体現した企業だし、作っているもののクリエイティビティはとても魅力的でした。日本では絶対に生き残れなさそうなこうした出版社が生まれるのも、価値観が多様で奥深いインドならではなのかもしれません。こんな出版社があったら働きたいなあ、と、出版に関わる人なら誰でも思うのではないでしょうか。僕も少しでも哲学を持ってこうした丁寧な仕事をしていきたいものだと思いました。 ちなみに創業者の二人の女性はドイツに留学していたり女性の地位向上の活動家だったりするので、こうした出版社を立ち上げるのもなるほどなあ、といったところです。あとソ連みが少しあるのも。
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タイトルにもある通り、インドのちいさな出版社 タラブックスについてのルポルタージュ。 タラブックスの名を世界に知らしめたシルクスクリーン印刷のハンドメイド絵本がどのようにして生まれることになったのか、その製作過程も知ることができる。 しかし、タラブックスの存在、創設者の二人やそこ...
タイトルにもある通り、インドのちいさな出版社 タラブックスについてのルポルタージュ。 タラブックスの名を世界に知らしめたシルクスクリーン印刷のハンドメイド絵本がどのようにして生まれることになったのか、その製作過程も知ることができる。 しかし、タラブックスの存在、創設者の二人やそこで働く人々、製作に携わるアーティスト、彼らが生み出す作品、すべてが出版業界だけでなく、今の社会や仕事というもののありように対する深い問いかけになっている。 どう生きるか、どう人生と向き合うかも考えさせられた。 効率を求め時間に追われ、利潤追求、売上拡大をひたすら目指す、そんな生活をしている人にはぜひ読んでもらいたい。
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小さく、ゆっくりと、丁寧に、 一人ひとりと。 読み終えて、そういう友に送りました。読んでほしくて。
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損得勘定に囚われず、誰かのためにと混じり気のない心で向き合いたい。しかし現場においては兎にも角にも仕事の効率化。いかにスピーディーに片付けられるかの勝負。それらに死力を注いだ結果、気づけば「混じり気のない心」が雲散霧消している始末。 それどころか結局その勝負にも勝てずじまいで、...
損得勘定に囚われず、誰かのためにと混じり気のない心で向き合いたい。しかし現場においては兎にも角にも仕事の効率化。いかにスピーディーに片付けられるかの勝負。それらに死力を注いだ結果、気づけば「混じり気のない心」が雲散霧消している始末。 それどころか結局その勝負にも勝てずじまいで、「あれで良い訳がなかった」と思い返しては猛省する日々。そんな未練タラタラモードを本書の口絵はいとも容易く祓い、併せて真の「混じり気のない心」も示してくれた。 さて…懺悔を連ねるのはここまでにして、ここからは彼らの理念を胸いっぱい吸収していこう。 …読み終わった。視界が滲んでいる。仕事に対して血涙を絞ることはあっても感涙することなどなかった。 タラブックスの事は初耳だった。ここから出版される絵本は世界的にも人気を博していると言うのに、その製法は一貫してハンドメイド。この時点で効率化の概念を跳ね返している。 そして何より、彼らはインドの子供達のために心血を注いでいる。 インドは口承文化が根強い事に加え、2,000前後の言語が存在する。出版するにしても、公用語(ヒンディー語&英語)では統一しきれずにいるという。 一方で、比較的文字数が少ない絵本は口承文化の影響で更に馴染みがない。 タラブックスは、子供達が自然と手に取ってくれるような本や絵本を作りたいという「混じり気のない心」から誕生した。 国内で見落とされがちな少数民族にもその優しい眼差しが注がれている。彼らの、ムガル帝国以前に息づいていた文化の潮流を絵本に受け継ぎ、それを国内・果ては世界に届ける。たとえ時間が掛かろうとも、仕事に手抜かりはない。その崇高な営みに、早くも目頭が熱くなった。 どの従業員(警備員さんまで!)も仕事に誇りを持つと言うより、ただ仕事が好きで働いている。互いを認め合っており、疲弊した表情の人も見当たらない。お国柄でもここまでの輝きを引き出せるか? 「あらゆる違いは恐れるものや排除するものではなく、賞賛されるものなのです」 「合理性や時間の対価を求めて、彼女らを機械のように使うこともできます。しかし、それならば機械を使えばよいことです」 見る人が見れば、彼らの働き方や理念は実現不可能の域に近い。でもやっぱり自分にはそれが良いとしか思えないし、目指す位はしたい。 あの頃の自分に足りなかったのはその情熱だったと、タラブックスの木の下でようやく開眼した。 ※ちなみに以前読んだレオレオーニ本2冊の著者である松岡希代子氏(板橋区立美術館 現館長)へのインタビューも掲載されている。(「あ!」と思わず声を上げた笑) 創業者の方を美術館のワークショップに招致する行動力もさることながら、初めてタラブックスの本を手にした時の審美眼もずば抜けていた。またお会いできて光栄でした!
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「タラブックス」は南インドの小さな出版社。 世界中に読者を持つ出版社である。 「タラブックス」は、単なる出版社というよりも、出版という事業を足掛かりに、インド社会における新しい働き方や人との関わり方を模索しているような気がする。 出版の在り方としても、一般的な「出版」のイメージ...
「タラブックス」は南インドの小さな出版社。 世界中に読者を持つ出版社である。 「タラブックス」は、単なる出版社というよりも、出版という事業を足掛かりに、インド社会における新しい働き方や人との関わり方を模索しているような気がする。 出版の在り方としても、一般的な「出版」のイメージや定義とは違う部分が多くある。 会社を維持していくこと、従業員の暮らしを維持していくこと。 実際は、一口に言えない苦労や問題はあるだろう。 それでも、「この会社、ここで働く仲間が好きだ」と言える会社は理想的だ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
家に置いておきたい一冊。 口承の文化があるインド。 AI やWEBに紙の文字文化が席巻されているのだけど、口承文化と文字文化の関係も同じだったのかも。 文字で情報化されないものを見落としてないか。 ユニークな絵本を送り出し続けているインドの出版社タラブックス。 自国の子どもたちに見てほしい本がないわ。じゃあ、作っちゃえば良いじゃない! 気にもかけられず失われかけている少数民族のアートと技術を見つけ作者と編集者と同等の立場で(インドの階級社会ではむずかしい!)いっしょに作り上げていく。 けして、急いで作らないし、手を広げない。 一冊の本の背景にある物作りや、働き方、考え方に共鳴してくれる読者か。 大量消費の世界に、小さくあることを選ぶ。 日本では幸せになることを許さないとでもいうような働き方を強いられることが多い。マルチタスクでないと終わらない・すすめられない仕事内容が、そもそもおかしいのではないかという気がしてきた。。人らしくありたいなあ。 働いている人たちへのインタビュー。 皆さん、イタリア人か!というくらい母さんの料理が好き。全世界の母が泣いちゃうねえ。 ギータ・ウォルフとV ・ ギータのインタビュー。 『トラさん、トラさん、木の上に!』 『マンゴーとバナナ』 ←大好き! 一冊の本は、たくさんの人の手を経て作られている。
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