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反脆弱性(上) の商品レビュー

3.8

37件のお客様レビュー

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2024/05/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

風はろうそくの火を消すが、炎を燃え上がらせる。風は避けるのではなく利用する。 耐久性や頑健性ではなく、反脆いものは、耐えるだけでなく利用する。 リスクを計算するのではなく、利用する方法を学ぶ。 危機を生み出しているのは身銭を切らない人たち。 ブラックスワンは後で考えると、予測が可能だったかのように見える。まれなことは発生頻度は計算できない。 「ソビエト=ハーバード流の錯覚」=科学的知識の適合範囲を非科学的に過大評価する現象。 ホルミシス=少量の毒が効用を持つ=低容量の放射線が役に立つ場合がある。ホメオパシーとは違うもの。 過剰補償のメカニズム=くたくたになったら休むよりも別の運動をした方がいい。急ぎの仕事は忙しい人に頼む。声を抑えたほうが、聴こうとして集中させる。 タクシー運転手、売春婦、配管工、大工、歯科医、仕立屋などの職人は、収入は不安定だがゼロにはならない=高給取りの勤め人より反脆弱性は高い。 人生は少しランダムなほうが安定する。 予測する人は破綻する。予測屋が外れることに賭ける。 他人の評価は残酷で不平等=同じ土俵に上がらないことが一番いい。どう評価されようと構わない立場。 成功は非対称性を生み出す=失うモノがはるかに多くなるため臆病になる。セネカは頭の中で財産を帳消しにした。失う痛みを感じなくするよう感情をコントロールした。=反脆弱性とは、良い意味での非対称性の状態。 バーベル型の解決=中間はさほど儲からない。多くを安全資産にし、10%程度を失うつもりでハイリスクに賭ける。両極端の用を即見合わせる。 生物界のバーベル戦略=鳥は安定した相手とつがいになり、浮気によって優秀な子を得る。 重大な危機に注目して小さな失敗には目をつぶる。 黄金の中庸を避ける。バーベル戦略で人生が豊かになる。 人間は因果関係の錯覚に陥りやすい。歴史を記すのは時間を持て余した学者という敗者。

Posted byブクログ

2024/04/15

非常に本質的なものとして 利益に上限があり、損失が無限に欠けるのではなく 損失は限定でも、利益の可能性は無限にベットする これがこの本の本質ではないか 金持ちはこれを実行しているのであろう

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2023/12/15

言いたい事は、分かる気もするが。 一つ抽象概念を打ち立て、これも当てはまる、こんな良い事がある、という創作本であり、こじ付けにも見えるので取り留めがない。「反脆弱性」という概念だが、ホルミシス反応とか、具体例でいうと、恐らくワクチン反応みたいな事だろうし、失敗は成功のもと、とか...

言いたい事は、分かる気もするが。 一つ抽象概念を打ち立て、これも当てはまる、こんな良い事がある、という創作本であり、こじ付けにも見えるので取り留めがない。「反脆弱性」という概念だが、ホルミシス反応とか、具体例でいうと、恐らくワクチン反応みたいな事だろうし、失敗は成功のもと、とか。他にも、心的外傷後成長、雑音が集中力を高めると言うような過剰補償、一定限度までであればストレスがプラスに働く効果とか。骨は一時的なストレスがかかると密度が高くなる。 そういう作用はあるだろうが、それらを抽象化させて反脆さ、と言われても。当てはまらない例も無数にあるが、それを無視してはあまり論理的な話ではないし、何だか一方的で気になって素直に読めない。読みながら、だから何?と、本当にそう?と、いや、じゃあこういう場合は?が頭に浮かぶ。頑健さだって必要なのだから。 また、反脆さなど言わなくても、脆性には靭性という対義語があって、それを打たれ強さとして理解して不確実性に立ち向かっても良いだろう。ならば、結局は、言葉遊びかな、と。 下巻も読んでみよう。

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2023/08/20

https://scrapbox.io/ne-sachirou/Nassim_Nicholas_Taleb%E3%80%8C%E5%8F%8D%E8%84%86%E5%BC%B1%E6%80%A7%E2%80%94%E2%80%94%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE...

https://scrapbox.io/ne-sachirou/Nassim_Nicholas_Taleb%E3%80%8C%E5%8F%8D%E8%84%86%E5%BC%B1%E6%80%A7%E2%80%94%E2%80%94%E4%B8%8D%E7%A2%BA%E5%AE%9F%E3%81%AA%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E5%BB%B6%E3%81%B3%E3%82%8B%E5%94%AF%E4%B8%80%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9%E3%80%8D2012

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2023/05/11

antifragile(反脆い)という新概念をものすごく丁寧に、体に染み込ませるように教えてくれる1冊。冗長と感じる人もいるかもしれないが、好きなところだけ読めばいいのではないかと思う。

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2023/02/07

日経新聞2017826掲載 評者:小関広洋(上武大学国際ビジネス学科教授,会計学) 日経新聞202324掲載 評者:藤野英人(レオス・キャピタルワークス会長兼社長,最高投資責任者,東京理科大学上席特任教授,早稲田大学政治経済学部非常勤講師,叡啓大学客員教授,)

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2022/08/27

「なんでも強くしすぎると想定より強い外力に対しては無力。ある程度の弾力が必要だ。」とのメッセージ。 色々なエピソードを交えながら書かれているが長すぎると思う。

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2023/06/02

「反脆弱性って?」って質問されて、スラスラと説明できる自信はないけど、フワッと理解しつつ、ふんふんと面白く読み進んだ。 若い時分には、理屈が(自分なりに)完全に消化できないと先に読み進めなかったが、もうそんなにヒマじゃないしな。個人的にはこのくらいで満足、下巻も読む。 第6章後...

「反脆弱性って?」って質問されて、スラスラと説明できる自信はないけど、フワッと理解しつつ、ふんふんと面白く読み進んだ。 若い時分には、理屈が(自分なりに)完全に消化できないと先に読み進めなかったが、もうそんなにヒマじゃないしな。個人的にはこのくらいで満足、下巻も読む。 第6章後半にある、ランダム性の必要性の話が面白かった。ビュリダンのロバ、確率共鳴、冶金の「焼きなまし」…果てはカオス系の安定に繋がるとは。そう言えばマニキュアを塗ってる最中、擦れたり引っ掻いたりしちゃった時にはヘタに触らないで放置すると、均されたりしてるよな…って、ん?アレは表面張力か。

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2021/12/25

「ブラックスワン」のタレブさんの著書。できるだけ堅牢なシステムを作ろうとしたり、安全神話を信じてしまうことが多いが、「想定外=ブラックスワン」のことが起こると、予想以上の被害(あるいは利益)が発生することがある。これに対抗する唯一の術が「脆弱性」であるという説。毎年軽い風邪にかか...

「ブラックスワン」のタレブさんの著書。できるだけ堅牢なシステムを作ろうとしたり、安全神話を信じてしまうことが多いが、「想定外=ブラックスワン」のことが起こると、予想以上の被害(あるいは利益)が発生することがある。これに対抗する唯一の術が「脆弱性」であるという説。毎年軽い風邪にかかった方が深刻な伝染病にかかりにくいとか、多少のプレッシャーやストレスがあった方が成長しやすいとか、日常にもこういった脆弱性を活用する「反脆弱性」のメリットが多いということ。言い換えると、変化を好むことこそが安定につながるということで、大企業とスタートアップの関係にも似る点が多く、参考になる。

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2021/12/18

4年ぶりに再読。 将来の事は誰も予測できないので、将来を予想して計画を立てて安定するよう管理するよりも、ある程度の変動はある物と考え、変化に耐えられるよう備えていく方が結果的に良くなる事を、種々事例をあげつつ、前者を実践している実在の人物を批判している本。 ボリュームは多く、事例...

4年ぶりに再読。 将来の事は誰も予測できないので、将来を予想して計画を立てて安定するよう管理するよりも、ある程度の変動はある物と考え、変化に耐えられるよう備えていく方が結果的に良くなる事を、種々事例をあげつつ、前者を実践している実在の人物を批判している本。 ボリュームは多く、事例説明が多いので中々読みにくい感はあるが、自分が実際に感じ取っている事と似通っているので、この本の主張は正しいと私は思います。 この後ようやく下巻に入るが、時間をかけて読み進めていきたいと思う。

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