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福袋 の商品レビュー

4.1

29件のお客様レビュー

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2023/08/19

江戸の庶民の生活を描いた短編集。『ぞっこん』の語り手が筆だとなかなか気づかず、何じゃこりゃ?状態だったんですが、そうと分かればなんとも新鮮な感じがしました。湯屋のけなげな娘や大部屋役者、ギャル曽根ばりの大食い話に江戸の100均⁈店の話と、幅も広けりゃ情も篤いお話ばかりです。

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2019/10/11
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朝井まかて氏の本やっぱり面白いというか読みやすい 先生の御庭番、雲上雲下に続きこちらもとてもよかった 8作品からなる短編集なのだけど、どれも人情人情また人情。 ほっこりしたり、悲しくなったり笑えたりいろいろあってどれも楽しめる どれもこれも良い作品なのだけど、これは!と思ったのが 「ぞっこん」(まさかの筆が語り部になるという不思議さなのに違和感がないのが不思議。めっちゃいい筆だった) 「莫連あやめ」(スカッと爽快とはこのことを言うのねくらいスカッと爽快。ドラマ化してほしい) 「ひってん」(同じように過ごしていた二人の人生の岐路を見た感じ。一番最後の話、すごい切ない) また同じように短編集があれば読みたい

Posted byブクログ

2019/08/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

朝井まかてには珍しい短編集。いずれも江戸市井モノ。 最近「本所おけら長屋」に嵌っている俺としては、つい比較してしまうのだけど、「おけら長屋」に比べると苦みというか隠し味が効いている。向こうが「噺」なら、やっぱりこっちは「物語ですよ」的技巧というか…。 特に表題作「福袋」はビター。人情味、あったかみのある話だけを続けても、途中で飽きてしまうことを計算の上で、本の中盤にこれを入れる。なんでこれなん?と思いつつ読み進めると、最後の「ひってん」に行きつく。 「ひってん」自体、単独ですごく読ませるんだが、「福袋」があるおかげで読み心地がブワーっと広がる。ちなみにこの本に収録されている各話に共通背景(マルチバース的な)はない、にも関わらず、「福袋」と間に2作あるから際立つ「ひってん」という構成力。 本の構成・編集ってのを上手に仕組むと、こんな風にもできるんや!と、意外な感動も得られた。これはお勧め!

Posted byブクログ

2019/08/14

江戸の庶民の生活がリアルに感じられる、短編集。 江戸時代の日本人て、今の日本人とは少し違うように感じられる。昔はもっとパワフルで自由だった感じ。不思議。

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2019/07/29

江戸庶民の生活の情景を描いた短編集。 ぞっこん・・・筆供養。字を書く職人と筆の熱い関係。 千両役者・・・歌舞伎。中通りの花六の進む先は千両役者か、咎人か。 晴れ湯・・・・・湯屋。家業を案ずるお晴。母と娘、夫婦の想い。 莫連あやめ・・・莫連。不料簡なあやめと出来過ぎの兄嫁に事件が。...

江戸庶民の生活の情景を描いた短編集。 ぞっこん・・・筆供養。字を書く職人と筆の熱い関係。 千両役者・・・歌舞伎。中通りの花六の進む先は千両役者か、咎人か。 晴れ湯・・・・・湯屋。家業を案ずるお晴。母と娘、夫婦の想い。 莫連あやめ・・・莫連。不料簡なあやめと出来過ぎの兄嫁に事件が。 福袋・・・大喰い会。離縁を軸に、姉を利用し算段する佐平の行く末。 暮れ花火・・・羽裏絵師。羽裏に笑絵を依頼されたおようが見た絵は。 後の祭・・・神田祭。お祭掛に選ばれた家主の徳兵衛に更なる役目が。 ひってん・・・貧乏(ひってん)長屋。寅次と気ままな生活を送って      いた卯吉だが、ある出来事をきっかけに商いを始める。 短編8編収録ですが、短いながらもどれも奥深い作品です。 御上の締め付けはあろうとも、貧乏だろうと、どんな職だろうと、 お江戸の庶民は生きている。そんな彼らにも事件は起こる。 そんな悲喜こもごもな人生の一端を味合わせてくれます。 湯屋、損料屋、悉皆屋のような仕事、 歌舞伎の世界の内情、宵越しの金が無くても生きられる生活等、 お江戸の様々な面が垣間見られるのも、良い。 神田祭の熱気、お晴の健気さ、実はスゴイお壱与など、はらはら ドキドキしながら楽しめました。

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2019/07/26

市井の人々の悲喜こもごもを描いた短編集。 思っていたより“ほろ苦い”感じの話が多かった気がしますが、人の情の機敏が見事に描かれているのは流石です。

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2019/06/28

江戸の長屋に住む庶民の生活を題材にした短編が8つ.江戸の商売で悉皆屋や損料屋などの解説を交えて、したたかに生きる町人の生態を巧みに描写しているのが楽しめた.表題作も面白かったが、「莫連あやめ」でお琴がお八重とその取り巻きに、啖呵を切る場面が素晴らしかった.着るものが豊富でなかった...

江戸の長屋に住む庶民の生活を題材にした短編が8つ.江戸の商売で悉皆屋や損料屋などの解説を交えて、したたかに生きる町人の生態を巧みに描写しているのが楽しめた.表題作も面白かったが、「莫連あやめ」でお琴がお八重とその取り巻きに、啖呵を切る場面が素晴らしかった.着るものが豊富でなかった時代の庶民の知恵で、古着をうまく遣い回していることを誇らしげに表現しているのが良かった.

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2019/03/26

40ページ弱の短編が8話。江戸庶民の暮らしが垣間見れるなかに、一所懸命さや厳しさや人情なんかが垣間見れて引き込まれた。ラストのちょっとしたオチも未来が見えてよかった。

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2018/04/25

短編集。様々な職業に就く町場の人々の暮らしの中で起きる出来事を描いている。私が一番好きなのは湯屋の一人娘の話で、大人びているようででも幼なさも残っているところがとてもいい。どの話しもリアルでさっぱりしていて、心地いい読みごたえ。

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2018/03/23

短編小説なのにしっかりと人物が描かれていて終わったあとに余韻も楽しむことが出来ました。 他にもこの作者の本を読もうと思う!

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