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里山奇談 の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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2022/05/12

こういう不思議な話、大好き。 「山怪」は登山をする人や、山を生業にする方々の奇談だったけれど、この本は題名の通り里山で、生き物屋と称される好みの生き物と出遭うために山に入る人の奇談である。 鳥が好きでバードウオッチングや写真を撮る人を知っているが、虫は知らなかった。でもいて当た...

こういう不思議な話、大好き。 「山怪」は登山をする人や、山を生業にする方々の奇談だったけれど、この本は題名の通り里山で、生き物屋と称される好みの生き物と出遭うために山に入る人の奇談である。 鳥が好きでバードウオッチングや写真を撮る人を知っているが、虫は知らなかった。でもいて当たり前ですよね。 数あるエピソードの中で一番好きなのは「松虫」。 「おかえりの蜂」も良かった。 不思議だけれど、ちょっと心があったかくなるような話が今は好みなのかも。 もちろん、ゾッとするような話も相変わらず好きだ。 そして説明のつかない話も。 人は理論的に考え意味づけをしようとするけれど、そうすることで自分自身を納得させて恐怖から心を守っているんだと思う。 山にはそんな、説明のつかない不可思議な出来事が無数にあるんだと思う。

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2021/01/03

里山に魅せられた人たちが体験する様々な怪異を描いた短編集。「怖い」と言う感覚はそれほどなく、どこか「懐かしさ」を感じます。幼いころ、薄暗くなるまで遊んでいた時のこと。鬼ごっこをしていて、ふと自分が一人ぼっちだったことに気づいた時のこと。そんな昔の記憶を刺激されました。この世でもあ...

里山に魅せられた人たちが体験する様々な怪異を描いた短編集。「怖い」と言う感覚はそれほどなく、どこか「懐かしさ」を感じます。幼いころ、薄暗くなるまで遊んでいた時のこと。鬼ごっこをしていて、ふと自分が一人ぼっちだったことに気づいた時のこと。そんな昔の記憶を刺激されました。この世でもあの世でもない「あわい」というのは、日本ならではの感覚ではないでしょうか。どのお話も面白かったですが、「松虫」が特にお気に入りです。涙腺が刺激されました。

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2019/09/10

文章が読みにくい。 エピソードにも差がある。 蛾になる奥さんの話は、 蛾が嫌だからとにかく気持ち悪かった…

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2019/09/07

ゾクゾクするちょっと怖い話集。山に感じる畏敬の念と原初の信仰の源感。 「遠野物語」や「山怪」に近いジャンルの本だけれど、舞台になっているのが里山であるところが新鮮。 都市が開発され、人々が現代の暮らしをしていてもなお残る山の恐ろしさや山への畏怖。 もののけ姫的な、深い山が力を持っ...

ゾクゾクするちょっと怖い話集。山に感じる畏敬の念と原初の信仰の源感。 「遠野物語」や「山怪」に近いジャンルの本だけれど、舞台になっているのが里山であるところが新鮮。 都市が開発され、人々が現代の暮らしをしていてもなお残る山の恐ろしさや山への畏怖。 もののけ姫的な、深い山が力を持っていた時代が現代と地続きになっている感じが面白い。 最近蝶の標本集めがマイブームなので、この物語の中で登場する「虫屋」とか「蝶屋」とかに親近感がわいた

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2019/05/13

野山を渉猟する”生き物屋”が蒐集した、里山の妖しく不思議なお話。 神の棲む山と人間の暮らす地、その境界に広がる里山――。 そこにはさまざまな生命とともに、不思議が息づいている 野山を渉猟し、昆虫や動植物をこよなく愛する“生き物屋”が集めた、里山の奇しき物語。 ■土地の人は誰で...

野山を渉猟する”生き物屋”が蒐集した、里山の妖しく不思議なお話。 神の棲む山と人間の暮らす地、その境界に広がる里山――。 そこにはさまざまな生命とともに、不思議が息づいている 野山を渉猟し、昆虫や動植物をこよなく愛する“生き物屋”が集めた、里山の奇しき物語。 ■土地の人は誰でも知っている“立ち入ってはならない”場所。人が住みたがらない場所は、なぜ封鎖されないのか?――「ヱド」。 ■川岸の暗闇に静かに明滅する蛍の光。たくさんの蛍が飛ぶ夜を示すことばに秘められた、ある風習があった。――「ほたるかい」 ■遠い昔、参列した”狐の嫁入り”。幼い自分と美しい花嫁が両端を持つ綱を離すまいとした記憶。だが、母の話で意外なことが判明する。――「山野辺行道」 ■とある国際的なイベントのため道路交通網の整備が始まったときのこと。山を削ると祟られると年寄りたちが騒ぎだした。やがて奇妙な事故が頻発しはじめる。――「蛇の道」 ■ダムに沈んだ小さな集落。かつてそこには、決して入ってはならぬ“湯”があった。その湯は“罪を犯した者”が判別できるというのだが……。――「カンヌケサマ」 戦慄するのになぜかなつかしく、愛おしい。里山の奇妙な話から、日本の原風景が立ち上がる……

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2018/12/25

自然や先人の知恵に対する謙虚な姿勢から、どこか懐かしいような情景の中で紡がれる物語に、地のぬくもりを感じました。cocoさん、素敵です。

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2018/11/12

日常にふと混じる奇談、怪談。自分が住んでる世界のすぐ隣にある世界。狐の嫁入りのお話にしんみり。息子がいるので少年達が暗渠やら廃墟やら探検に行く話は「もー!君たち!ほんとやめて!!!」と叫ばずにはいられない。

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2018/08/11

生き物屋さんでも、不思議な経験をすることがあるのかと思った。何かに夢中になると、神様との距離が近づくのだろうか。 表紙がすてきな一冊で、表紙からして引き込まれる。 お気に入りは「カンヌケサマ」。 単に不思議で怖い話でなく、仮説があり、納得感がある。 その仮説は、それはそれで怖いの...

生き物屋さんでも、不思議な経験をすることがあるのかと思った。何かに夢中になると、神様との距離が近づくのだろうか。 表紙がすてきな一冊で、表紙からして引き込まれる。 お気に入りは「カンヌケサマ」。 単に不思議で怖い話でなく、仮説があり、納得感がある。 その仮説は、それはそれで怖いのだが…。

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2018/03/28

 里山で生き物屋といわれるゆえに山関連の不思議話の厳選だと思われるがちらほらとそれ以外のも混入されている。  なかなか、ネタをそろえるのも難しい?

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2018/01/06

ホラー。短編集。ショート・ショート。怪談。 不思議な話、奇妙な話、不気味な話たち。 タイトル通り、里山が舞台。 フィクションだよね?実話じゃないよね?そう思うほど親しみやすい物語が多かった。

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