怪物はささやく の商品レビュー
自分の感情に向き合い、受け入れる。 それが時としてとても辛かったり悲しかったり、自分の感情に驚いたり。 乗り越える力をつけたいと読みながら思った。
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真夜中過ぎ、少年コナーのもとにやってきた怪物 「わたしが三つの物語を語り終えたら、今度はおまえが四つめの物語をわたしに話すのだ。おまえはかならず話す…そのためにこのわたしを呼んだのだから」 何やら、不気味な雰囲気の挿絵とお話。怖い話…と思いきや、おやおや?読み進むと様相が変わ...
真夜中過ぎ、少年コナーのもとにやってきた怪物 「わたしが三つの物語を語り終えたら、今度はおまえが四つめの物語をわたしに話すのだ。おまえはかならず話す…そのためにこのわたしを呼んだのだから」 何やら、不気味な雰囲気の挿絵とお話。怖い話…と思いきや、おやおや?読み進むと様相が変わってくる。 コナーの抱える真実に、胸がギュッと絞られる 今回の読後は、良い物ではない。が、ただ重く悲しいお話でもない。 普段なら、決して手にしないジャンルなんだけど。私も怪物を呼んだのかもしれない。
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辛すぎるが、現実からは逃げてはいけない。 毎晩現れる大きな怪物は一体何者なのか。 子供がひとりで抱えるには辛すぎる現実に 胸がしめつけられる。 人の心は都合のよい嘘を信じようとするものだ。 その一方で、 人の心は、自分を癒すための嘘が必要になるような 痛ましい真実もちゃんと理...
辛すぎるが、現実からは逃げてはいけない。 毎晩現れる大きな怪物は一体何者なのか。 子供がひとりで抱えるには辛すぎる現実に 胸がしめつけられる。 人の心は都合のよい嘘を信じようとするものだ。 その一方で、 人の心は、自分を癒すための嘘が必要になるような 痛ましい真実もちゃんと理解している。
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母親の"死"を受け入れられない13歳の少年の迷いがとても美しく描かれている。周囲からの憐れみの視線、孤独感に襲われ、でも誰にも自分の本心を打ち明けられない苦しむ少年に心打たれる。
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末期癌の母親を持つ13歳の少年が主人公のファンタジー。いつも12:07になると現れるイチイの木の怪物。その怪物が語る物語には、人間の二面性が現れており、善悪が表裏一体であることを伺わせる。怪物は語る。 「人間の心は毎日矛盾したことを幾度となく考えるものだ。そして人の心は嘘と真実を同時に信じた自分に罰を与えようとする。しかし、人生とは言葉で綴るものではない。行動で綴るものだ。何をどう考えるかは重要ではない。大切なのは、どう行動するかだ。」 なるほど、自分の中に常に存在する嫌な考えや悪意の部分を常に自分の存在の駄目の部分と捉え、嘘で塗り固められた自分の存在を卑しく思う時があるが、頭の中で考える悪事が例えとんでもないものであったとしても、それは何万とある考え方の一つであり、実際に行動したかどうかが重要であるのである。確かに歴史に名を残す人物が、どう考えていたか真実は誰にも分からないが、どう行動したかは皆が知り、語り継がれたいく。そう考えると、やはり大事にしたいのは、どう行動していくかを選択することであると感じた。
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真夜中過ぎ、墓地にそびえるイチイの大木の怪物がコナーのもとに現われて言う。「おまえに三つの物語を話して聞かせる。わたしが語り終えたら、おまえが四つめを話すのだ」母の病気の悪化、学校での孤立、そんなコナーに怪物は何をもたらすのか。心締めつけられる物語。(ゴヤ賞本年度最多9部門受賞)
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親を失うかもしれないという恐怖と葛藤をこれほどまでに描けることに驚嘆した。 それぞれのストーリーは世の中の矛盾と理不尽さ、その中にあって何を選びとるかを問いかける。 こどもの抱える心の闇に目を背けず、かなしみや傷みをちゃんと共に経験することが再生へと向かうのではと思う。 映画もす...
親を失うかもしれないという恐怖と葛藤をこれほどまでに描けることに驚嘆した。 それぞれのストーリーは世の中の矛盾と理不尽さ、その中にあって何を選びとるかを問いかける。 こどもの抱える心の闇に目を背けず、かなしみや傷みをちゃんと共に経験することが再生へと向かうのではと思う。 映画もすばらしい出来だったが、本は静けさと深さをもって訴えかけてくる。
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主人公コナーの家のそばに生えているイチイの木が突然、怪物となって現れる理由は、中盤以降までわからない。 しかし、中盤をすぎるといっきに加速してラストへとつながる。 あー、なるほど、と。 とても哲学的であり、真実であり、コナーの立場を具現化した納得させられるものだった。 最後はじーんときた。 とにかく、本の装丁が素晴らしい。 ほぼ全ての見開きに何かしらの挿絵や装飾がある。 墨絵のような世界観が挿絵によって浮き彫りに。 とても美しく、読むのが楽しかった。 映画化されているのでそちらを見てみようと思う。
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児童文学ですが、 誰もが抱える根源的な苦悩が描かれています。 人の心は簡単に判断できないものです。 人は自らの胸の中に、 矛盾を抱えながら生きているのですから。 多くの人はこの矛盾に押しつぶされそうになりながら、 胸に重い岩を抱くようにして生きています。 本書は子供にも理解できる...
児童文学ですが、 誰もが抱える根源的な苦悩が描かれています。 人の心は簡単に判断できないものです。 人は自らの胸の中に、 矛盾を抱えながら生きているのですから。 多くの人はこの矛盾に押しつぶされそうになりながら、 胸に重い岩を抱くようにして生きています。 本書は子供にも理解できるように、 人として生きることの苦悩を語っています。 世界は優しいけれど、 それ以上に残酷だということを、 子供たちは年月を重ねるごとに 学んでいかなければなりません。 つらいけれど、 生きるってそういうことかもしれませんネ。 べそかきアルルカンの詩的日常 http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/ べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え” http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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