平家物語 犬王の巻 の商品レビュー
映画を見る前に読んでみた。原作は友魚と犬王の視点で時系列が行き来し、登場人物の説明もあるので映画の理解がより深まると思う。
Posted by
アニメ「平家物語」が面白かったので、アニメ映画「平家物語 犬王の巻」もきっと面白いでしょう!とのことで、アニメ鑑賞前に原作を読みました。 室町時代なのに平家物語なの?との当初の疑問は読み進めていくと解決。 琵琶法師の語りをイメージさせる独特のテンポ。 面白かったです!
Posted by
映画が良かったので読んだ。 大筋は大体同じ。各曲の演出も書かれていて、ここから映画の曲が膨らんでいったのだなあともわかる。平家物語のエピソードで身体の部位に関するものを集めるとは、アイデアにびっくり。映画では省略された「重盛」もどんなものだったか語られる。 「忠度公に腕をもらった...
映画が良かったので読んだ。 大筋は大体同じ。各曲の演出も書かれていて、ここから映画の曲が膨らんでいったのだなあともわかる。平家物語のエピソードで身体の部位に関するものを集めるとは、アイデアにびっくり。映画では省略された「重盛」もどんなものだったか語られる。 「忠度公に腕をもらったぞ、わーい!」となる犬王がかわいい。 ただ映画と比べてしまうと少し物足りないかも。 さすがにヨーヨーヨヨーはしない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
映画を見てから読みました。 久々の古川日出男でしたが、「『犬王の巻』という犬王の物語を友魚/友一/友有が語る友魚/友一/友有の物語」という構造の良さというか、語りの口調と構造が凄いというか、脳汁ドバドバ出る感じすごい……好きです……。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「平家物語 犬王の巻」と銘打っていながら、作者による新作でもあるわけで、どう言う本なのだろうと興味を持ち読んだ。アニメ映画の方も見に行きたい。 平家物語は古川さんの方をパラパラと立ち読みし、うーん文体がなあと思い読んでないのですが、こちらも同じ文体だから最後まで読めるかなあと思いながらスタート。 内容は簡潔だし面白かったけれど、これはやはり好き嫌いが分かれるだろうなあ笑 中身自体は面白く、これが「平家物語」の滅びた異本の一つであるという立て付けも、そもそも平家物語に関連する題目ばかりやっていたという筋も、最後にはなるほどだから「平家物語 犬王の巻」なのだなと納得できたのはよかった。同じような語り口で少し違う景色を描写するのも良かったなあ。 「あらゆる物語には、たとえば続篇が、たとえば異聞があるのだから、ここにもある。儚さのその彼岸にある。」という文が、平家物語を体現しているなあと思った。 触れられている犬王作の「重盛」「腕塚」「鯨」も面白かった。これは平家物語読んでないとグッとこないのではないですかね?笑笑 幕引きのテンポの良さも平家物語内のというか、中世の感じだし好きだったなあ。人の命が軽いところ。最後の最後の『さあ、お前、光だ』がいろんな意味が重なってて涙が出そうになった...これは映画も期待です
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
室町時代。能楽師犬王(いぬおう)と琵琶法師友魚(ともな)の物語。 古川日出男さんの文章のクセ!!舞踊を観てるようなリズム感とスピーディーさ。 「平家物語」と聞けばすぐ反応してしまうくらい魅力を感じる私推しの物語。この本は平家物語はベースにあるけれど、主人公は別のあくまで上記二人なのである。 犬王は実在の人物みたいだけど、どのように舞っていたのか当時の映像もないし、想像するしか出来ない。古川日出男さんの表現で見事に頭の中で舞が繰り広げられる。 それから友魚は創作だと思うが友魚の奏でる琵琶のベンベンが聞こえるような気がする。 室町時代の権力者、足利義満。 犬王は観阿弥・世阿弥と共に寵愛を受けたという。その足利義満が目指したのが平清盛。 歴史の勉強でも平清盛の日宋貿易、足利義満の日明貿易があり、福原と花の御所も自分自身の都を作りたいという感じが似てる。 友魚も犬王も運命と闘いながらも努力を続け大成する。努力って穢れを落とすものなのかも知れないなぁ、とふと。 『犬王』は、今年初夏にアニメ映画化ということで湧いている。脚本は野木亜紀子さん。そして、森山未來さん、柄本佑さんや津田健次郎さんとイケボの名前を見て期待が高まる。
Posted by
前半どうかなと思いつつ、最後まで読んだら、感動した。コレは筒井康隆が切り開き、小林恭二や久間十義らが展開してきた、メタフィクションの一つの到達点だ。
Posted by
古川作品ならではというのか、すごい疾走感。文字を読んでいるのに、誰かが語っているかのような(と感じさせるだけで、この小説は「成功」だと思う)緩急と風を感じる。 諸行無常といえばその通りで、そこに物足りなさを感じないわけではないけど、諸行無常でなければ平家物語でもないわけで……。 ...
古川作品ならではというのか、すごい疾走感。文字を読んでいるのに、誰かが語っているかのような(と感じさせるだけで、この小説は「成功」だと思う)緩急と風を感じる。 諸行無常といえばその通りで、そこに物足りなさを感じないわけではないけど、諸行無常でなければ平家物語でもないわけで……。 一言で言えば「ヤバい」で、まだこの一言しか出ないけど……森山未來+アヴちゃんでアニメ映画化が楽しみすぎる。
Posted by
話の進みが早いので読み終わりまでリズム良く進みました。 映像になればまた違った表情の作品になるのかな。 楽しみです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
優しい、犬王は本当に 優しいだけでなく出自の痛ましさを物ともせず前向きで卑屈なところは見せない気概もある その心の強さ、友魚との友情に支えられていたところもあるのだろうな わかりにくいようで読み進めればなるほどと謎が解き明かされ、あの話がここに繋がるのかと構成の面白みがあった 野木さん脚本での映画化が楽しみ
Posted by