はじめてのジェンダー論 の商品レビュー
とても読みやすかった。 〈分類〉は自然に刻み込まれているのではなくすべて人が決定したものであり、ジェンダーの〈分類〉やその意味付けも私たちが行っている。 当たり前を問い直すことの重要性を学んだ。
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大学の教科書のような見た目をしているが、中身はシンプルで読みやすかった。 ジェンダーとは何か?ジェンダーによる問題はどういうものがあるか?を分かりやすく例を挙げながら説明してくれる。 LGBTQ、男女の賃金格差、レディースデー、女性専用車両、子供を産まないことを選択する女の社...
大学の教科書のような見た目をしているが、中身はシンプルで読みやすかった。 ジェンダーとは何か?ジェンダーによる問題はどういうものがあるか?を分かりやすく例を挙げながら説明してくれる。 LGBTQ、男女の賃金格差、レディースデー、女性専用車両、子供を産まないことを選択する女の社会的立ち位置… たまたま女性(男性)として生まれてきただけなのに、どうして仕事でもプライベートでも”女(男)らしさ”に当て嵌められなければならないのか?どうしてこうも不当な扱いを受けなければならないのか?そんな疑問を抱いたことのある人は読んでみてほしい。 ーーー 社会人になるまで自分のことを女性として強く意識することはなかった。中学から大学まで女子校に通い、学校の中でだけは性別による区別が存在しないというちょっと特殊な環境に身を置いていたからだ。 周りに女しかいない場合、自分が男か女かなんてどうでも良くなる。気にする必要がないという以前に、気にしなければならない場面が存在しないのだ。細かい気配りをするのも女だし、力仕事も女同士が協力して何とかしていた。あの頃の私たちはみんな性別が透明化していた。 大学を卒業し、所謂男社会的な会社に就職した。すると男性社員は私に向かって「女なんだから厳しい現場には行かせられない」と言った。衝撃だった。私はこの世に生を受けた時からずっと女だったが、この時初めて自分が社会から”女”として見られていることを自覚した。 さらに驚くべきことに、女性社員からも「あの男性社員の言う通りよ」とまで言われた。女からも女らしさを求められるなんて思ってもいなかった。 どちらの発言に対しても驚きのあまり言葉を失ってしまい、その場で何も言い返せなかった。今でも時折思い出してはやり場のない怒りと悲しみと悔しさで胸が苦しくなる日がある。 あの時ほどジェンダーについて知識を持った人が私の味方になって反論してほしいと強く願ったことはない。今後同じようなことが起きないように色々なことを学び、自戒し続けたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白かったところのピックアップ ・同性愛というカテゴリーが生み出されたのは19世紀後半のヨーロッパ。それ以前にも夫婦間の性行為以外を指すソドミーという言葉があり、それは誰もが犯す可能性のある過ちだと見做されていたのに対して、同性愛は病理的な欲望だと考えられた。 ・男女の心理や行動パターンの違い(性差)があることと、それが性役割の押し付けに結び付けられることは全く別の問題。 ・暴力という概念は、被害者の視点から捉えられなければならない。
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初学者でも読みやすい。 時代とともに社会的規範は変わるけれど、その都度不当に抑圧される人々が生まれないように対話し続ける姿勢が重要。 筆者の頭の中で論敵がはっきりしている時に、語気が扇情的になるところだけ気になった。
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https://kinoden.kinokuniya.co.jp/shizuoka_university/bookdetail/p/KP00033443/
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事実と価値判断の違いは新しい気づきだった。事実として性差があるとしても、それが~であるべきという特定の価値判断に結びつくわけではない。価値判断は開かれたものだから、自分の考えも含め何が正解/不正解と捉えないようにしたいと思った。
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ジェンダーのことが、かなり広く述べられている。 今まで当然とされてきたこともジェンダー差別として取り上げられるようになり、区別と差別がより難しくなっている。
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知ってるようでちゃんと知らない、ジェンダーについて1回ちゃんと勉強したくて買ってみた。 著者の思いも感じさせつつも、客観的にジェンダーについて教えてくれるから、初めて学ぶにはとてもいい本だと思う。 にしても、、、日本って性に関する認識が本当にひどいんだな…特に、国会議員や知事ま...
知ってるようでちゃんと知らない、ジェンダーについて1回ちゃんと勉強したくて買ってみた。 著者の思いも感じさせつつも、客観的にジェンダーについて教えてくれるから、初めて学ぶにはとてもいい本だと思う。 にしても、、、日本って性に関する認識が本当にひどいんだな…特に、国会議員や知事までがこんなアホみたいな考えでいるとは……… 読みながら何度も「はあ?」と呟いてしまった。 特にレイプに関して、こんな頭のおかしい考えでレイプするやつがこの世にいるんだなと心の底から驚愕したし、吐き気がした。 そしてわたしも職場でセクシャルハラスメントに遭って、それを上司に伝えたとき、同僚に言われた「そんなに大事にしなくたっていいのに」の一言を思い出した。 なぜ被害者なのに責められなきゃいけないのか、本当に理解できなかったけど、その感覚はまったく間違ってなくて、責める人間のほうが悪いことが分かって、なんかうれしかった。 そのひどい同僚のように古い認識の人は今すぐこの本を読み、今後一切その古い認識を世に出さないでほしい。ただ本当に難しいのは、古い認識の人は自分が正しいと思って、ジェンダーの本なんて手にも取らないことなんだよなあ……… わたしはわたしの人生の主役でいたいから、めんどくさくても、これからも知ることを止めないし、はっきり主張していく。 また、「女だから/男だから」で考えず、「その人だから」で考えて、一人ひとりとしっかり向き合っていこう。 それから、とにかく被害者に優しい社会であれ。
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結構当たり前だと思っているようなことから書かれているので、正に初めてには良いのかも。 私には物足りなかった。
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この本では「ジェンダーとは」という解説に始まり、ジェンダー的偏見から女性差別について進んでいく。大学教科書に採用されているらしいけど文章はわかりやすくて、基礎的なことを知りたい人にお勧めできる。 また、その章ごとに読書案内としてさらに深く掘り下げられる本が紹介されていて、この本を...
この本では「ジェンダーとは」という解説に始まり、ジェンダー的偏見から女性差別について進んでいく。大学教科書に採用されているらしいけど文章はわかりやすくて、基礎的なことを知りたい人にお勧めできる。 また、その章ごとに読書案内としてさらに深く掘り下げられる本が紹介されていて、この本を切っ掛けにさらに読みたい本が増えるのは間違いない。 私としては、性別そのものや男女の区別、性役割規範などについては『ジェンダー入門』の方が厚く書かれている印象を持った。 加藤さんの著書は『ジェンダー入門』に続いて2冊目。『〜入門』が2006年初版なのに対して、こちらは2017年初版。この10年、ジェンダー論の視点で見る社会状況は、ほとんど、というか全然変わっていないのかもしれない。
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