ポピュリズムとは何か の商品レビュー
ポピュリズムとされる政党の主張において、「国家」「国民」が第一であるとされながらも、少なくとも法的な意味においては「国家」を構成する「国民」である人々をも含まないような形式がしばしば取られることに対して、これまでふんわりと感じつつも言語化できていなかった違和感が整理された感がある...
ポピュリズムとされる政党の主張において、「国家」「国民」が第一であるとされながらも、少なくとも法的な意味においては「国家」を構成する「国民」である人々をも含まないような形式がしばしば取られることに対して、これまでふんわりと感じつつも言語化できていなかった違和感が整理された感がある。
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ポピュリズム政党躍進で迫る多党制の時代に備えて解散総選挙前の緊急インプット用。 ■考えたこと ポピュリズムを支持する人を小馬鹿にして否定してはいけない。分断につながる。 次ははポピュリズムの行き着く先を勉強したい。ソフトランディングが可能なのか、独裁→破綻しかないのか。先進国...
ポピュリズム政党躍進で迫る多党制の時代に備えて解散総選挙前の緊急インプット用。 ■考えたこと ポピュリズムを支持する人を小馬鹿にして否定してはいけない。分断につながる。 次ははポピュリズムの行き着く先を勉強したい。ソフトランディングが可能なのか、独裁→破綻しかないのか。先進国のポピュリズム先輩であるヨーロッパとアメリカを見守りたい。
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現代ドイツの政治学者ミュラーによる、ポピュリズム論の名著。ポピュリズムとは、日本語では「大衆迎合主義」と訳されることもあるが、それは事の本質を捉えられていないとミュラーは主張する。ポピュリズムの真の問題点は、人々の間に分断を生み出すことだと喝破する、良書。
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昨今、「ポピュリズム」という言葉が手軽に蔑称として世界的に流行しているが、その定義は人によりまちまちである (ちゃんと考えて使っているのかが疑わしい用例も多い)。筆者は「ポピュリズム」を、自ら、そして自らだけを「真の人民」(あるいは、最近ポピュリストがよく言うようになった「サイレ...
昨今、「ポピュリズム」という言葉が手軽に蔑称として世界的に流行しているが、その定義は人によりまちまちである (ちゃんと考えて使っているのかが疑わしい用例も多い)。筆者は「ポピュリズム」を、自ら、そして自らだけを「真の人民」(あるいは、最近ポピュリストがよく言うようになった「サイレント・マジョリティ」) を代表しているとする反多元主義的な言説であると定義する。 「ポピュリズム」を定義し論説したことが画期的と評価されている本書は確かに一読の価値がある。また、「ポピュリズム」と批判されがちな政治的立場は国により異なるのだが、特定の国の用法に限らず、米国、欧州、そして非自由主義的民主主義国 (…という言葉を筆者は激しく否定し、民主主義の要件に自由主義を入れるべきと主張しているのだが) すべてを紹介し、論説の対象にしている点も評価できる。 ただし、文量が多くなく専門用語も少ないという点では読みづらくはないものの、序文と結文に要点を書くようなパラグラフ・ライティングがされておらず、説明もあまり丁寧でないため、正直なところ目が滑りやすいというのが感想であった。政治学者というよりかは哲学者の文章を読んでいるようであった。原文の問題なように思われるが、訳文が忠実さを重視しすぎて直訳調になりがちな面もあるように思われる (訳者あとがきは読みやすかった)。個人的には消化不良が否めない読後感だった。
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全体、総体の代表感が漠としてあるようで、部分を有さぬゆえに焦点もなく、軸も曖昧模糊って感じだな。 ポピュリズムとは、鏡の中の統計であり、数量化には適さないという事かな。これはテレビっぽいな。権力を持つまでは、単に鏡で済むが、一旦、権力側に身を置くとバックミラーだけで暴走する車の...
全体、総体の代表感が漠としてあるようで、部分を有さぬゆえに焦点もなく、軸も曖昧模糊って感じだな。 ポピュリズムとは、鏡の中の統計であり、数量化には適さないという事かな。これはテレビっぽいな。権力を持つまでは、単に鏡で済むが、一旦、権力側に身を置くとバックミラーだけで暴走する車のようになりそうだ。 大日本帝国って、こんな感じだったのかな。そんで今は、象徴天皇制か。これからどこへ向かうんかね。あ、権力は、アメリカだな、うーん。とりあえず、資本っていう制約は機能しているが、基軸通貨って超便利だからな、これからどうなるかな。
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ポピュリズムについての本は複数読んだが、ポピュリズムの定義に正面から取り組んでいる貴重な本といえる。同名の中公新書は「何が起こっているか」の確認として有用だったが、本書は民主主義の歴史から広く例をとりながら解説してくれており、概念の整理に向く。トルコ含むヨーロッパ、北米、南米にお...
ポピュリズムについての本は複数読んだが、ポピュリズムの定義に正面から取り組んでいる貴重な本といえる。同名の中公新書は「何が起こっているか」の確認として有用だったが、本書は民主主義の歴史から広く例をとりながら解説してくれており、概念の整理に向く。トルコ含むヨーロッパ、北米、南米における新旧の例がふんだんに紹介されている。 アジア・アフリカの例は出てこないが類似のことが起こっているのは間違いないので、別の本を探したい。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1743543055934959718?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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難しかった。 ポピュリストが出てくるその本当の問題を考えなければならない。動かないといけない。ポピュリズムを排斥するのではなく、様々な話を聞くことが現在の多様性(すべての人の自由と平等)に繋がるのではないか。 また、私も半多元的になっていないか。広い視野で見れているかを考えさせら...
難しかった。 ポピュリストが出てくるその本当の問題を考えなければならない。動かないといけない。ポピュリズムを排斥するのではなく、様々な話を聞くことが現在の多様性(すべての人の自由と平等)に繋がるのではないか。 また、私も半多元的になっていないか。広い視野で見れているかを考えさせられる本だったと思う。
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現代の政治を特徴づけているポピュリズムについて分析されている。 これまで明確な定義が与えられていなかったポピュリズムを著者は定義しようと試みる。 民主主義は「人民」を主権者として定める。しかし「人民」はひとりの人間のように単質ではなく、多元的である。したがって、民主主義の特徴は、...
現代の政治を特徴づけているポピュリズムについて分析されている。 これまで明確な定義が与えられていなかったポピュリズムを著者は定義しようと試みる。 民主主義は「人民」を主権者として定める。しかし「人民」はひとりの人間のように単質ではなく、多元的である。したがって、民主主義の特徴は、議会制民主主義による討議にある。そこでは意見の不一致が前提とされ、その不一致を討議することで誰もが納得できる妥協点に導いていくことが理想とされる。 これに対して、ポピュリズムは最初から「人民の同質性」を前提にし、「多元性(多様性)を排除」する。ポピュリストはエリートを攻撃しながら、「われわれこそは人民であり、われわれではない者はそうではない」と主張する。彼らは、「われわれ」に属さないものを潜在的な敵とみなす。その「敵」が、エリートであったり、外国人であったり、移民であったりする。それが嘘であってもかまわない。ポピュリストにとっては、陰謀論が嘘であることが自明でも、それが排斥のための論理として機能すればよいのだから。 ポピュリストは、抽象的人民の「一般意志」(ルソー)が議会制民主主義に阻害されることなく直接的に表現されることを望む。(著者は明言していないが、これはファシズムに近づくだろう。ポピュリズムはファシズムに至る前段階であると言える。) エリートを批判する大衆的な政治運動のすべてをポピュリズムと呼ぶことに著者は反対する。ポピュリズムであるための必要条件はその排他性にある。したがって左翼ポピュリズムは左翼にとっても有望な選択肢ではないことになる。 私見では、ポピュリズムが世界中で流行ったのはインターネットの普及の影響が大きい。SNSはポピュリズムにとって最適のツールとなった。ポピュリストは「マスメディアは嘘をついている」と述べ、SNS上でどのような嘘をつくことができるからだ。トランプの「ポスト・トゥルース」や日本の「ネトウヨ」もSNSの登場と関連させて考えなければならない。
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近頃のニュースで、「ポピュリズム」という言葉を頻繁に見かけるが、ポピュリズムの定義は論者の間で多種多様であり、「新自由主義」という言葉と同じくらい混乱したバズワードであろう。ポピュリズムの定義として、反エリート主義がよく挙げられるが、この定義だと、反移民、反グローバリズムを掲げる...
近頃のニュースで、「ポピュリズム」という言葉を頻繁に見かけるが、ポピュリズムの定義は論者の間で多種多様であり、「新自由主義」という言葉と同じくらい混乱したバズワードであろう。ポピュリズムの定義として、反エリート主義がよく挙げられるが、この定義だと、反移民、反グローバリズムを掲げるヨーロッパの右派政党、ドナルド・トランプからヨーロッパの反緊縮を掲げる左派政党、バーニー・サンダースやオカシオ・コルテスといったアメリカ民主党左派(プログレッシブ派)の政治家まで幅広く含まれてしまうが、筆者のミュラーによればそれは違うと主張している。 この本では、ポピュリズムは、反エリート主義かつ反多元主義であると、明確に定義されている。ポピュリストたちは、「自分たちが、それも自分たちこそが真に人民を代表している」と主張し、既存のエリートたちは腐敗・堕落しており、人民は堕落・腐敗したエリートと対置され、明白に道徳的に優れた存在であると規定する。本書の中盤では、ポピュリストの例として、ベネズエラのチャベス、ポーランドのカチンスキ、トルコのエルドアンといった政治指導者が挙げられている。ミュラーによれば、これらポピュリストたちの統治の特徴は、国家の占拠化、大衆恩顧主義および差別的法治主義、市民社会の体系的な抑圧であるという。 ミュラーは筋金入りの立憲主義的リベラリストである。それだけに、シャルタン・ムフやエルネスト・ラクラウといったポピュリズムを称揚する左派のラディカル・デモクラシー論者たちに手厳しい。彼らの「真の人民の意思」を何よりも第一と考える理論は、ナチスの桂冠法学者カール・シュミットと同じ考えに至るのではないかとミュラーは批判しているが、この点は同意である。 本書を読んで気になった点が一つ。後半において、アメリカ人民党を擁護することで、間接的にサンダースをポピュリストではないと断じているが、本書を読んだ限りは、人民党の中にはポピュリズムにつながりかねない主張が内包していたとしか思えないし、サンダースの経済顧問を務めるステファニーケルトンらが唱える現代貨幣理論(MMT)には、反エリート・反エスタブリッシュ主義、現状の主流派経済学を激烈に批判し、自分たちこそが真の経済理論であるとする反多元主義が内包されており、それらの影響を受けたサンダースも、ポピュリストではないかもしれないが、ポピュリスト的な傾向があると思われる。(なんたって、ケルトンによる著作、The Deficit Mythの副題は、Modern Monetary Theory and the Birth of the People s Economyと、人民ための経済学である)この点が、少々詰めが甘いと感じられた。 翻訳全体の出来は微妙。本文中に括弧付きで文章が挿入されまくっており、正直かなり読みづらかった。もう少しこなれた日本語訳にできたのでは?と思わなくもない。最後に批判めいたことを書いてしまったが、広く読まれた本書はポピュリズムに関する議論の出発点の一つであり、ポピュリズムに興味ある人は読んでおいた方が良いだろう。
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