太陽と月の大地 の商品レビュー
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15世紀のスペインではイスラム教を排斥する運動が始まっていた。グラナダを舞台とするイスラムの一族とキリスト教の一族は宗教こそ違え、仲睦まじく暮らしていた。登場人物は元イスラム教でキリスト教に改修したモリスコと呼ばれるディアス一族とキリスト教のペドロ一族の物語。キリスト教徒の暴行をディアスの若者が咎め、そのことで街をおわれ山賊になる。今度は山賊につかまったディアス一族の若者を山賊の一味となっていた若者が助けと、二つの家族が反目する状況下で密かに助け合う。 しかし、時代は明らかに反対イスラム、惹かれ合う、キリスト教の娘とモリスコの若者との恋は成就しないのであった。 時代はトルコでスレイマン皇帝がいたころの時代。スペインは約800年続いたイスラムが終焉する時代である。700年もイスラムがいたのによく押し返したなという感じだ。 松本里美さんの銅版画のイラストもよい。
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15世紀スペインで、幼なじみのキリスト教徒のマリアとイスラム教徒のエルナンド、そして二人の家族のたどった悲しい歴史の物語。 親の代から親しくしていた両家だったが、宗教の違いとその争いのために命を落としたり、負けて奴隷として売られたりしてしまう。結局二人は別の国で違う生き方をしなけ...
15世紀スペインで、幼なじみのキリスト教徒のマリアとイスラム教徒のエルナンド、そして二人の家族のたどった悲しい歴史の物語。 親の代から親しくしていた両家だったが、宗教の違いとその争いのために命を落としたり、負けて奴隷として売られたりしてしまう。結局二人は別の国で違う生き方をしなければならなかった。 キリスト教とイスラム教という深い対立を描いているが、日本人にはなかなか理解でかない。きっかけになれば良いのか。
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・イベリア半島はかつてイスラム帝国の支配下にあったが、形勢逆転に伴いイスラム教徒からキリスト教に転向した「モリスコ」と呼ばれる人びとがいた。主人公であるモリスコの少年は、彼らに理解のある領主の元で比較的平穏な暮らしをしていたが、次第にキリスト教の優勢が確定的になると共存・融和的な空気から強制・差別・弾圧へと向かう。 ・主人公と領主の娘は深い親愛の情で結ばれていたが、立場の違いが生むギャップは埋めることができず、主人公は一族が育った土地を去る事になる ・語り口が素晴らしい。
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スペインの歴史について興味があったので、それを知る上では興味深かったが、物語としては、面白みが物足りなかった。 宗教によって、人と人が争い、排斥が起こる。スペインでも、こういうことだったのだな、と思う。 高い山から見下ろせば、人間である、というだけだというのに。
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16世紀スペインで起こったキリスト教とイスラム教の争いを舞台にした物語。 それまでイスラム教徒が支配していたスペインのグラナダを、キリスト教勢力が制圧した。はじめはそれぞれの文化や宗教を保ちながら共に暮らしていたが、次第にキリスト教側が権力に乗じてイスラム教側に無理解な態度を取る...
16世紀スペインで起こったキリスト教とイスラム教の争いを舞台にした物語。 それまでイスラム教徒が支配していたスペインのグラナダを、キリスト教勢力が制圧した。はじめはそれぞれの文化や宗教を保ちながら共に暮らしていたが、次第にキリスト教側が権力に乗じてイスラム教側に無理解な態度を取るようになる。それに対しイスラム教徒は反乱を起こすが、ついにキリスト教への改宗か国外退去の選択を迫られることになる。 史実を元にしながら、そこにキリスト教側の権力者の娘とイスラム教側の若者を投影させることで、現代人にも感情移入して読めるようになっています。 遠い国の遠い時代の物語。でも異なる文化を力で支配しようとすることで起こる悲劇は、時代も国も問わないものでしょう。 文化や宗教を越えた友情を築いた懐かしい過去、幼なじみであり恋仲となった二人の未来、それらを壊したのは何だったのか。 多様性が求められる今だからこそ必要なものを考えさせられる物語でした。
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1500〜1600年頃のスペイン。 「レコンキスタ」という言葉は聞いたことあったけど、そこには、キリスト教徒、イスラム教徒、キリスト教に改宗させられたイスラム教徒(モリスコ)など複雑に絡み合って、寛容な政策から強硬派へ変わっていく歴史が舞台になっている。 歴史の大きなうねりの中で...
1500〜1600年頃のスペイン。 「レコンキスタ」という言葉は聞いたことあったけど、そこには、キリスト教徒、イスラム教徒、キリスト教に改宗させられたイスラム教徒(モリスコ)など複雑に絡み合って、寛容な政策から強硬派へ変わっていく歴史が舞台になっている。 歴史の大きなうねりの中でも、物語の主人公は、いつでも個人だ。悩んだり、苦しんだり、友情や人生の喜びや悲しみもある。 『「人が豆つぶのように小さく見える。遠くから見れば、キリスト教徒もモリスコも区別がつかない。みんなただ、人間というだけだ。」』 遠い昔の物語だけれど、主題は極めて現代的だ。
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互いに思いあう二人が体制に引き裂かれる。切ない物語り。切なさが新たな火種になるのと二度と繰り返さないようにと道を示すのと、二つを分けるのは何だろう。
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2018年度、中学生向けの課題図書 スペインではずっと読まれている本だそうです 初めての邦訳で装丁の版画もいい味を出しています 史実に基づいたお話 宗教の確執はきちんと理解できないまでも むごさに胸が痛みます でもこの名前!覚えられないのです 脳内がグルグル ≪ グラナダの 山...
2018年度、中学生向けの課題図書 スペインではずっと読まれている本だそうです 初めての邦訳で装丁の版画もいい味を出しています 史実に基づいたお話 宗教の確執はきちんと理解できないまでも むごさに胸が痛みます でもこの名前!覚えられないのです 脳内がグルグル ≪ グラナダの 山川祈り 険しくて ≫
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史実をベースにした歴史物語。 主要登場人物は実在した人たちではないけど、事件など歴史の流れは現実にあったことを軸にしています。 スペインでこんなことがあったとは。現代でもあることだけど、宗教で人々が争うのは本当に悲しいです。 ただ、物語としては、歴史に重心が寄っていて話も急に飛ん...
史実をベースにした歴史物語。 主要登場人物は実在した人たちではないけど、事件など歴史の流れは現実にあったことを軸にしています。 スペインでこんなことがあったとは。現代でもあることだけど、宗教で人々が争うのは本当に悲しいです。 ただ、物語としては、歴史に重心が寄っていて話も急に飛んだりするから登場人物に感情移入しづらかったです。 戦争に巻き込まれる人々の悲しみや怒りは伝わってくるんだけど。 違う宗教を信仰する男女の悲恋と言われると、中途半端だったような。もう少し登場人物たちの感情の流れも読んでみたかったです。
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中学生用課題図書とは思えない、大人が読んでも胸が痛くなる物語でした。グラナダに行ったこともあり、また2009から2年アメリカ留学で酷い人種差別を受けた自分にとって、遠い昔話ではありませんでした。キング牧師の”I have a dream”で始まる有名なスピーチを思わせる部分もあり...
中学生用課題図書とは思えない、大人が読んでも胸が痛くなる物語でした。グラナダに行ったこともあり、また2009から2年アメリカ留学で酷い人種差別を受けた自分にとって、遠い昔話ではありませんでした。キング牧師の”I have a dream”で始まる有名なスピーチを思わせる部分もあります。ぜひ、スペイン語で読んでみたいです。
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