彼女の色に届くまで の商品レビュー
絵画に関するミステリー。画家を目指す高校生が大学生、社会人へと成長する中で事件に巻き込まれる。筋肉を主張する友人の風戸君が良い。そして似鳥作品お馴染みの注釈も良い。
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書評に惹かれて読んでみた。自分は全く絵心がないのだが、それでもちょっと絵を描いてみたくなる。ラスト近く、ちょっと不思議な訳ありの彼女の思いが切ない。
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優しくてちょっと気が弱くて、こういう登場人物は好感が持てる。最終段にて、どう決着を着けるのかが見もの。相手のことを考えすぎて身動きが取れなくなる。青春だなあ。
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これまでに私が読んだ似鳥作品と比べると、少し静かで重厚な感じがする(あくまで比較)。とはいえ、要所要所でポップな感じが似鳥さん。個人的には服着てない怪しいマッチョがツボすぎる。 シリーズになりそうな短編集かと思いきや…な、満足な一冊だったな。
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似鳥さん久しぶりでした。そうだ、軽い感じなんだった。 創元のシリーズ読み直そうかな。美術室出てきた気がする。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【収録作品】第一章 雨の日、光の帝国で/第二章 極彩色を越えて/第三章 持たざる密室/第四章 嘘の真実と真実の嘘/終章 そして君になる 本物の才能と出会ってしまった人間の矜持と葛藤を底流に、絵画にまつわる謎が描かれる。一つ一つの事件は表面的な解決をみるが、実は全てをつなぐ真相があった、というわけで面白い。先にアンソロジーで第二章を読んでいたので、首をひねったが、発表時とは構成を変えているらしい。比較できるということで、連載を読んでいたほうが、より楽しめたかも。風戸がいい空気を作っている。
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アートミステリーというのかな? それぞれの章で絵画にまつわる事件が起こるのだが、動機、トリック、犯人と、どれをとってもそれほどインパクトがない。が…終章「そして君になる」で、うーんなるほど!ここで一気に☆4つとなった。
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これは良かった。「謎解き+美術+青春」という三つの要素が実にうまく絡み合っていて、読みごたえがある。三要素それぞれが、皆きっちり構成されていて引きつけられた。 四つの章で提示される謎は、どれも不可能犯罪。しかも終章でさらに…、いやいやこれはお見事。主人公は画廊の息子で画家を志し...
これは良かった。「謎解き+美術+青春」という三つの要素が実にうまく絡み合っていて、読みごたえがある。三要素それぞれが、皆きっちり構成されていて引きつけられた。 四つの章で提示される謎は、どれも不可能犯罪。しかも終章でさらに…、いやいやこれはお見事。主人公は画廊の息子で画家を志しているという設定で、事件は皆絵画がらみだ。謎解きのポイントとなる絵画は実在の有名なもので、そこもよくできていると思った。結構数多く挟まれる、美術関連の注釈も楽しい。 主人公は比較的普通だが(比較的、ね)、彼の友人とヒロインはかなり変わっている。あまり突飛な人物設定は苦手なんだけどなあと思いつつ読んでいったが、知らないうちに馴染んで違和感がなくなり、最後にはみんな好きだなあと思えた。イヤなヤツも出てくるけど(第1章がちょっとつらい)、読後感はとてもいい。この著者の長篇は初めて読んだが、他のも読みたくなった。
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絵画をめぐるミステリ部分は軽く流して読んだけれど、才能を欲しながら得られない少年が類い希な才能を持つ少女に出会い、その才能をサポートしていながら、自分の<才能>に向き合っていく姿がとてもよかった。 amazonレビューにのだめ美術バーションと書かれているのがあって、まさにそうだわ...
絵画をめぐるミステリ部分は軽く流して読んだけれど、才能を欲しながら得られない少年が類い希な才能を持つ少女に出会い、その才能をサポートしていながら、自分の<才能>に向き合っていく姿がとてもよかった。 amazonレビューにのだめ美術バーションと書かれているのがあって、まさにそうだわ!と納得。 楽しい脚注やポイントになる作品にはカラー図版もあり、美術に疎くても楽しめるように書かれているのもありがたい。 高校、大学、社会人と進みながら、最終章でさまざまなつながりが明らかになる・・・・とても楽しめました。
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