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黒い結婚 白い結婚 の商品レビュー

3.3

34件のお客様レビュー

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2024/06/01

このタイトルは定期的に読書をしている日々のとき(半年前?10か月前?)に予約カートに入れたまま放置していたので、今回リクエストしてみた。 小説アンソロジーは思い出したように読みたくなる。 たぶん、予約カートに入れたときは成田名璃子氏が読みたかったんやろうけど、実際手元にきてよく...

このタイトルは定期的に読書をしている日々のとき(半年前?10か月前?)に予約カートに入れたまま放置していたので、今回リクエストしてみた。 小説アンソロジーは思い出したように読みたくなる。 たぶん、予約カートに入れたときは成田名璃子氏が読みたかったんやろうけど、実際手元にきてよくよく見たら、木原音瀬氏もいるじゃないですか。 なんかもうこれは運命やな… と、思いつつ、あと、うちの市の図書館にある木原氏の蔵書(の、三冊のうち一冊)が、このアンソロジーなのか、とは、ちょっと思った。笑。 近隣図書館に期待。 さてこの本やけど、タイトルから想像するに、黒い結婚(あまり幸せでない)と、白い結婚(とても幸せ)の二種類があるんかな、と、思うのに、表紙をめくってみてもどうも黒しかない…? 白い話はないのかな? と、本をパラパラとめくると、なんと白い結婚は裏から読み進める、いわゆる両面表紙になっているではないですか。 あ~~、好き~~!! 文字もきっちり半回転してて、本気やなと思った。 わたしもこんなふうな二次創作小説本を作ってみたかった…! せやけど、面白い。これは本気の黒と白なんやろな…、と、思いつつ、黒の表紙からめくってしまったのはわたしも女やな…、と、思ったというか、何というか。笑 (人の不幸は云々系?) (違う、バーコードから考えるに、おそらく、黒いほうが表紙1のはず) でも、白いほう、タイトルと著者の一覧(目次やろ)がどこにあるん…? みんな結局(他人事なら)黒のほうが好きってこと…?笑 それにしても、黒いほうはほんまに黒かったね…。 個人的には深沢潮氏がわりと衝撃的やったかもしれん。この方はほのぼのファンタジー小説しか書かんのやと思ってたので、こんな、もう、どうしようもない感じの話も書くのか…、とか。 タイトルがタイトルだけに、びみょうな怖さがあった。 木原氏は言うに及ばず、窪氏もしんどかったけど、このあたりは、結婚を黒い切り口で書くとこんな感じになるよね…、とか、まだ思えたかも。 対して白いほうはお見事すぎました。 「結婚したい」 と、思える仕上がりになってると思う(なのに表紙4)。 いや、でも、黒を読んで 「結婚しよ」 とは、なかなか思えんやろ。笑 個人的には初読の森美樹氏が一番印象的かな。 著者の別タイトルも読んでみよう。 (初読の作家さんに出会えるので、小説アンソロジーが好き) ビスケットを食べるシーンは幸せなのに、最後のオチは全然夢を見てなかった。 オチではないけど、真歩ちゃんが1000円札を手渡されたことは青人に言わなくても(今は幸せやから)ええんちゃうの…? それを言いたいのって真歩ちゃんのエゴやん? せやけど仮にエゴやとしても、青人がうまくまとめたなと思う。 これはこの年齢やからできたんやろうし、年齢を重ねてから構築する人間関係ってすごいなと思う。 ほんで、わたしはわりと、恋愛(小説)にエゴを絡めたくないんやと思う(夢見がちすぎる)。 でも、実際は恋愛(だけに限らず人間関係)なんてエゴしかない。 どんなけそのエゴを許せる(ように見せてくれる)かが、恋愛小説のきれいさなのかもな。 ほんでわたしは、フィクションにきれいさを求めてる。いつまでも少女小説を好むのもそういうところか(笑。やばいかんじするな)。 (いや…。恋愛に関係なくても、実際の生活はエゴだらけやん。もうそういうのは日常で充分なので…) そういう意味で、森氏はややエゴが濃いい仕上がりで、でも綺麗やったし、瀧羽氏はちょっと(エゴが)薄い仕上がりで綺麗やった。さすが白。 成田氏はもっと薄いかも。 結局、恋愛における白ってそういうことやねんな。 (恋愛における)黒は一色しかなくても、白は、作中で語られてた通りホワイトもオフホワイトもアイボリーもある。 その配分がうまいなって思った。 あとは、他人との好意的な関係を構築しようと思ったら細かいことを気にしたらあかん。 でも冷静さを書くと黒の結婚になる。 難しいっすね。結婚。笑 黒を先に読ませる流れになってるのは、白を後に読むほうが読了感がいいからやろね。せめてね。笑 どの話も、アンソロとしても、めっちゃ面白かった。

Posted byブクログ

2024/04/07

結婚についてのアンソロジー。 黒の話がどれも恐ろしくて。黒を全部読んでから白を読むと、なんだかほっとする。 初読みの作家さんも数人いたけれど、どれも楽しめた。 「いつか、二人で。」が好きだったかな。黒を読んだあとだったから余計に、かも。 夫婦でこんなふうに歳を重ねられたら素敵だ...

結婚についてのアンソロジー。 黒の話がどれも恐ろしくて。黒を全部読んでから白を読むと、なんだかほっとする。 初読みの作家さんも数人いたけれど、どれも楽しめた。 「いつか、二人で。」が好きだったかな。黒を読んだあとだったから余計に、かも。 夫婦でこんなふうに歳を重ねられたら素敵だなと思う。(私はもう無理。) シュークリームのシューは、食べてほしいなぁ。でもまぁ許容範囲なのかなぁ。ちょっとお行儀悪いけどなー。

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2024/02/04

グレーな結婚。 ってな事で『黒い結婚 白い結婚』 黒い結婚編 窪美澄 水際の金魚 深沢潮 かっぱーん 木原音瀬 愛の結晶 中島京子 家猫 白い結婚編 成田名璃子 いつか、二人で。 森美樹 ダーリンは女装家 瀧羽麻子 シュークリーム 黒い結婚編はダークでゾクゾクするやつ...

グレーな結婚。 ってな事で『黒い結婚 白い結婚』 黒い結婚編 窪美澄 水際の金魚 深沢潮 かっぱーん 木原音瀬 愛の結晶 中島京子 家猫 白い結婚編 成田名璃子 いつか、二人で。 森美樹 ダーリンは女装家 瀧羽麻子 シュークリーム 黒い結婚編はダークでゾクゾクするやつね 窪美澄さんはやっぱり最高じゃね 人間のダークな根っ子を曝け出すと言うかリアリティ過ぎる 黒い結婚はどれを読んでも嗚呼って感じで堪らん(笑) 白い結婚編は綺麗な感じじゃな 綺麗過ぎて目が潰れそう(笑) そんなわしはグレい結婚かな?(笑) 2021年6冊目

Posted byブクログ

2024/01/18

結婚 それは人生の墓場か、楽園か─。 7人の作家さんによるアンソロジー。 窪美澄さんが読みたくて手に取った。 【黒い結婚】 窪美澄 『水際の金魚』 「美人で頭も良くていい子」と遅くに子どもを授かった両親から溺愛されて育った世間知らずのちづるという女性の話。初めて付き合ったM...

結婚 それは人生の墓場か、楽園か─。 7人の作家さんによるアンソロジー。 窪美澄さんが読みたくて手に取った。 【黒い結婚】 窪美澄 『水際の金魚』 「美人で頭も良くていい子」と遅くに子どもを授かった両親から溺愛されて育った世間知らずのちづるという女性の話。初めて付き合ったMもまぁ相当にクズな男だけれど、ちづるも世間知らずすぎだろ!Mとの手痛い別れから、自分を好きになってくれる人なら誰でもいいとした見合い結婚もまた闇への入口だった。うわぁ、美澄さんドロッドロだー。ヒモに不倫にドロドロだー笑 深沢潮『かっぱーん』 33歳。自分とどっこいどっこいの見た目の友達 加奈が結婚したことを知り、心中穏やかではいられなくなった(笑)菜々子。一時期 夢中になっていた韓国人AV男優テファの画像を携帯で見つけてから 、テファの嫁が運営する「韓国カップルは世界平和の第一歩!」という超怪しげなセミナーに参加することになる。心が弱っている時の甘い誘いは怖いですなぁ…。とはいえ菜々子も結構ヤバい女だった。わたしは人生で「かっぱーん」を感じたことがあっただろうか?いやいや、「かっぱーん」ってなんだよ!笑 木原音瀬『愛の結晶』 「パートナー平等出産推進法」により男性も妊娠出産出来るようになった。男性の妊娠を散々貶していた裕貴が、第二子となる子を妊娠する話。これ、【黒】の方の話なんだ…。いざ自分が妊娠となって怖気付く裕貴。妊娠出産なんて女性だって何回経験しても毎回怖いよ!生理痛だって男性には理解出来ないじゃないかー!でも産まれてくる子どもは天使じゃないかーー!裕貴はまず「生理中の女の子は神様みたいに扱いなさい」を聴きなさい。(え?これ作詞 男の人なんだ!) 中島京子『家猫』 ホラーだ!吐き気がしそうな母親と息子だ! この息子崇拝の母親にとても似ている人が近所にいたのを思い出した!昔 公園で子どもを遊ばせていたら 孫を遊ばせにきた老夫婦の奥様が、孫の事など旦那様にお任せで延々と息子の自慢話を私に聞かせてきた笑 「こんなお姑さんのいる家に嫁ぎたくねー!」と恐怖を覚え 家に帰ったわたし。玄関別の完全分離型二世帯を建てて住んでいたようだけれど、数年して息子夫婦が出ていったと聞いた…。 (O言O) 【白い結婚】 森美樹『ダーリンは女装家』 白い結婚で1番良かった。 高校時代、大好きなバンドのボーカル青人に 強引なナンパオヤジから助けてもらい「いつも、俺のことずっと見てるよね」と話しかけられた真歩。それから25年。偶然 再開した青人は女装家になっていた。 幸せってこんな日々のことかーって思う。 瀧羽麻子『シュークリーム』 結局惚気かよっ!!ってつっこむ。 結婚式を目前に控えたカップル。夫となる人のシュークリームの食べ方から、ちょっとした事が気になりだし やがて不満と不安が募っていく…。全ては壮大な惚気の伏線かよっ!!!にしても、そんなシュークリームの食べ方 イヤだ笑 成田名璃子『いつか、二人で。』 死ぬ間際まで、死んでからもなお こんなにも夫から愛されている自信がない…笑。そんないい嫁ではないと反省。黒い時期も 白い時期も乗り越えて 最後は穏やかに「幸せの方がちょっと上回る結婚生活だったな」と思えればいいな。 これはめちゃくちゃ面白いという作品はなかったけれど、【黒い結婚】の方が先に読み終えた。 人の不幸はなんとやら…( ≖ᴗ≖​)笑

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2023/07/14

黒い結婚を読むときにワクワクする気持ち。 人ってスリリングなものが好きなことを実体験として感じてしまう。 自分は白い結婚がいいくせに!

Posted byブクログ

2023/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

黒と白の対比のため、逆さまに仕立てられているあたりがおもしろくて、思わず手にしてみた。 全部おもしろかったけど、黒い結婚と比べて、白い結婚は少し印象がぼやける感じがする。 〈白い結婚〉 成田名璃子『いつか、二人で。』 妻の旅の支度を待つ夫が、街を回りながら思い出を回想していくというおはなし。 最初の数ページでオチが見えてしまったところは残念ではあるけれど、2人の積み重ねた歴史がしっかり見えて、こういう結婚っていいなぁと思えた。 森美樹『ダーリンは女装家』 真歩と青人の話というより、真歩の母の物語という印象。 不倫して出ていった元夫への憎しみがありながら、それでも「結婚っていいものよ」と言えるほどに愛していたんだろうなぁ。 瀧羽麻子『シュークリーム』 白い結婚の中ではこれが一番好き。 人から見るとどうでもいいことがめちゃくちゃ気になったり、上手く立ち回る恋人を見て無性にイラついてしまったり。 それでも、その裏にある努力が見えて、しかもそれが自分と自分の家族のためなんだと思うと、やっぱり好きだなって思えるよね。 まるで、身近な幸せをお裾分けしてもらったような気持ちになれた。 〈黒い結婚〉 窪美澄『水際の金魚』 こういうどうしようもない人を描かせると、やっぱり窪美澄さんはバツグンだなと思う。 恋愛とも呼べないような思い出に絡めとられて、それでも、今を捨てられるほどの情熱も愚かさもなくなっている。 これってなんなんだろうね、執念?怨念? しっかり夫もどうしようもない人でほっとした。 黒い結婚ではあるけど、まぁこんな結婚もあるよねっていう生々しさが非常に刺さる。 深沢潮『かっぱーん』 外野からみると「まぁそうなるよね」って思ってても、渦中にいる本人は本当にどうしようもなくなるまで気付けないものなんだろうね。 終盤までは、「バカだなぁ」と思いながらも同情しながら読んでたけど、最後の最後で、「こいつやべーやつじゃん」ってなったのが最高によかった。 木原音瀬『愛の結晶』 題材も展開も面白いんだけど、短編という枠に対して登場人物が多すぎる感じがする。 この人は誰だっけ、という状態が最後まで続いてしまってちょっと残念。 漫画にしたらめちゃくちゃおもしろそう。 中島京子『家猫』 1つの結婚でも、人によって見方は全然違っているよねっていうのが恐ろしいほどに綺麗に見える作品。 この短さなのに、めちゃくちゃ読み応えがあって、長編読んだような読後感があった。 したたかな家猫と無自覚モラハラ男の結婚生活もぜひ読んでみたい。

Posted byブクログ

2022/09/18

競作とは知らずに読み始め。 色んな人の作品の集まりは面白い。 白いと銘打ってるほうも割と黒いに近いというか。 黒いから読み始めたからそう感じるのかも?

Posted byブクログ

2021/12/25

黒い結婚から読んだ方がいい気がした。なんというか黒い方は本当に黒かった…白い方は幸せな気持ちにさせてくれた。 結婚は墓場。これは自分次第なのだな。 2021.12.24 読了

Posted byブクログ

2021/08/11

[墨田区図書館] ブクログのトップに「母親病」が出ていて題名に興味。 子どもの世話に明け暮れて自我が後回し、なくなっている"母親"病かしら?? でも筆者について検索したら、本書や「主婦病」などが既にある。まずはそちらを読んでみよう。 そう思って最初に入手し...

[墨田区図書館] ブクログのトップに「母親病」が出ていて題名に興味。 子どもの世話に明け暮れて自我が後回し、なくなっている"母親"病かしら?? でも筆者について検索したら、本書や「主婦病」などが既にある。まずはそちらを読んでみよう。 そう思って最初に入手した本書。 「好きなものは後」派の私は、「黒い結婚」から読み始めることにした。 表題通り、「黒い結婚」は普通に表から、でも「白い結婚」は裏表紙から本を天地逆にして読み進める両サイドスタートの綴じ方。きっと本を探す際に困るからだろうから両サイドとも「黒い結婚 白い結婚」と表題そのままにしているんだろうけれど、どうせ背表紙がちゃんとあるんだし、白い結婚サイドは「白い結婚 黒い結婚」にしてくれればいいのに、と思いながら読み始めた。 不思議だったのは、どの話もある種"黒い結婚"でいいのでは?と自分が感じてしまったこと。黒い結婚のあと、やった、これからは白い結婚だ、とうきうきしながら読み始めた最初の話も、穏やかに妻をまつ夫という設定にはにこやかに眺めていられたけれどそのくせ要所要所に暗雲もどきが顔を覗かせる。最後の種明かしでは少し涙組みたくなる感動的な心境を味わったものの、「終わりよければ全て良し」「本人たちが良ければ○」といった、ある種現実的な、「白だけ」ではない、「最後だけ白」とか、黒も混じった灰色的な話だった。 そういう意味では読み終わっても清々しさを感じず、約1wを経て感想を書こうとしても最初の一話以外の白い結婚はすぐには思い出せず、本のイメージとしては「黒と多少黒くないもの、黒だけではないもの」と言った感じで、「白」が印象に残らなかったことが意外で印象的だった。真っ白ではない、ということは、エッセイのようにある種地に足のついた、現実的にあるかもという話に仕上がっていると、好意的?にもとれなくはないが、逆によくありそうな?「水際の金魚」や「家猫」こそが陳腐なドラマ(作られた感がある)のようで、完全にSFチックになっている「愛の結晶」と同類とされそうな、「かっぱーん」こそ現実的に感じた。この感想は単に私の文章やストーリーに対する選り好みなのか??? このレビューを書きつつ、何故だろうと自問自答したが、一つだけ納得した思い当たる点があった。家猫の最初の妻の話同様、"鬱"というか、"暗示"というか、"モラハラ"というか、、、、恐らくそのあたりに自分としては現実感を抱いたのではと思う。約3年前に友人が離婚の原因として挙げた際に初めて耳にした言葉で、それからその事例などを耳にするようになったが、言葉や態度や内容などの"され方"には様々な種類があるだろうけれど、いわば他人からの評価によって生じる"心の不均衡"、それがとても身近な現実と現代社会の問題点として自分の中に根差しつつあるように思う。する方こそ問題なのは否めないが、している側が存在しない(意識していない)かもしれない状態で感じてしまう被害、"被害となってしまう側"の問題も強く感じているからかもしれない。 読んでみて、自分が想像していた、作り物以上にどろどろとした黒と感じたかったまばゆいまでの白ではないことを知り、他の作品を続けて読むことに少し躊躇中。元来"物語"が好きな私にとってこの作者の話はエッセイに近い現代小説のようなもので、もし読むとしたら、娯楽や勉強の気分ではなく、読後に何とも言えない心に濁りを感じる決意で読まなければならないかもしれない。迷うな。

Posted byブクログ

2020/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

7名の作家さんによる結婚をテーマにした短編集。 どの話も面白かった。 黒い話の方は4編。 あー分かる分かる、女ってこういうこと考えるよねぇ、って感じ。 【水際の金魚】 女の思い込みこわー。ストーカー気質の女ってこんな思考回路してんの? 【かっぱーん】 主人公がアホすぎる。怪しいセミナーにお金使ってあげく結婚詐欺にあう。結婚自体が目的になってしまっているし、これだけお金を使って結婚したんだから、という意地もあって自分の状況を無理やり自分自身に納得させようとしている。 自分の選択が間違いだったと認めたくない気持ちは分かる。けど、そもそも後戻りできない状況になる前に途中でこれおかしいって気付こうよ。 けど、焦って追い詰められると、周りが見えなくなる人は多いのかもしれない。 【愛の結晶】 男性も妊娠ができるようになったという世界。 黒い話の方ではこれがいちばん面白かった。 もしも、本当に男性妊娠可能になったらこんなやり取りが色んなところで起こりそう。 【家猫】 それぞれの立場が違えば同じ物事を見ていても、感じること、考えること、そのものへの評価や感想はそれぞれ違うんだな、ということがよく分かるお話だった。 いちばん現実味のあるストーリーだったかな。 姑から見た息子の(元)嫁。その息子の立場から見た(元)妻。(元)妻の立場から見た夫や姑。それぞれ同じ人のはずなのに全然違う人のことのよう。 白い話は3編。 ほっこりじんわりする話ばかりでした。 【いつか、二人で。】 泣けた。途中まで、普通に年配の夫婦が旅行に出かけようとしているのだと思って読んでいた。 そしたら、最後でまさかの、え!?そういこと!?ダメだ、これは泣ける、、、ってなりました。 何年経ってもこの人と結婚して夫婦でいることに対して違和感を感じる、という描写があるのだけれどこれは私もよく分かる。夫が私と生活を共にしてこれから将来の時間も共にして、2人で生きていくことを不思議に思うことがある。 【ダーリンは女装家】 今の時代ならではのテーマ。実際、こういうカップルもいるのかもしれない。そして、そういったカップルが自分たちが満足できる形で結婚式をして、生活していける世の中であってほしいと思った。 【シュークリーム】 女性から見えないところで男性はこんなふうに頑張って努力してくれてるんだな。そしてそれを見せまいとするんだね。ま、世の中そんなそんな素敵な男性ばかりでは無いと思うけど。笑 結婚とは何なんだろうとじっくり考えさせられる本でした。 ところで、途中まで読み進めていって「!?!?!?」となったのは私だけじゃないはず。

Posted byブクログ