1,800円以上の注文で送料無料

黒い結婚 白い結婚 の商品レビュー

3.3

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/08/16

黒と白で装丁が逆さま。両面からそれぞれ読み進める趣向も面白い。 どちらから読もうか?逡巡し黒い結婚から読み始めた。重い!でも、有り得ない話ではない所が怖い。既婚に拘る気持ち。何かを信じたい気持ち。双方のすれ違い。 そして甘いのかと期待してめくった白。 どっこいこっちも簡単な甘さは...

黒と白で装丁が逆さま。両面からそれぞれ読み進める趣向も面白い。 どちらから読もうか?逡巡し黒い結婚から読み始めた。重い!でも、有り得ない話ではない所が怖い。既婚に拘る気持ち。何かを信じたい気持ち。双方のすれ違い。 そして甘いのかと期待してめくった白。 どっこいこっちも簡単な甘さはなかった。十人十色なんだと納得。

Posted byブクログ

2020/07/21

読みたい作家、中島 京子、窪 美澄をはじめに読む。 お二人とももちろん黒い方。結婚には一癖も二癖も上手の人間模様が繰り広げられる。 あとの作家さんは知らなかったけれど、「ダーリンは女装家」は、ただのコメディでなく、家族の関係がちょっぴり素敵に見えたのでした。

Posted byブクログ

2020/06/21

窪美澄さん検索で手に取ったアンソロジー。 読んだことのない作家さんばかりでしたが、面白く読めました。他の作品を読んでみたいと思う作家さんも。 こうして読んでみたい作家さんが増えるのが、アンソロジーの醍醐味です。特に気になったのは、深沢潮さん「かっぱーん」。

Posted byブクログ

2019/12/01

「墓場か、楽園か」黒い結婚4編、白い結婚3編の7人の女流作家による短編7編。装丁が変わっており黒が表からひっくり返して裏から白を読める。 「結婚」は、黒いか白いかではなく、黒い結婚と白い結婚がある、または黒と受け止めるか白と受け止めるか…。

Posted byブクログ

2019/09/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

結婚の幸せな部分と、闇の部分のアンソロジー ■水際の金魚 窪美澄 この人の話が読みたくて手に取った本。こういう闇を書かせたら右に出るものはなかなかいないと思う。 いわゆる喪女がお見合いで喪男と結婚するが、仮面夫婦で、昔付き合っていたとも言えないようなイケメンクズ男にお金を渡す代わりにセックスするっていう救いのない話。しかも夫も実は若い女と不倫していたっていうおまけ付きで話は終わる。 クズ男ってどうして人を惹きつけるんだろうね。 ■かっぱーん 深沢潮 初めて読む作家。窪氏と同じR18文学賞受賞者。 韓国俳優にハマったことと、同僚の結婚を羨む気持ちから、韓国人男性と結婚できるという詐欺に引っかかってしまう話。洗脳して、正しい判断も他人に相談することもできなくさせて、人生を奪う宗教って怖い。 闇というか、ただただ怖かった。最後、日本のジャーナリストに助け出されたのは良かったけれど、今度はその男に思いを寄せてまた痛い目にあいそうで心配な結末。 ■愛の結晶 木原音瀬 人工子宮の開発によって男も妊娠できる世界。しかも、女性が妊娠するよりも低リスク。国の政策によって男女平等に妊娠出産を担うことを推奨されて、恐怖と不満にがんじがらめになった1人の男性の話。 妊娠って肉体的にも精神的にも社会的にもこんなに大変なのよ!!っていう強い主張を感じた。 ■家猫 中島京子 息子のために、と言いながらごりっごりの押し付けエゴ(無自覚)母親と、そのバツイチモラハラ(無自覚)息子と、モラハラ元夫から逃げて再婚して幸福になったモデルの元嫁と、モラハラ息子のマンションに居候しながら妊娠(ちなみに誰の子かは不明)した若い女(ビッチ)の話。モラハラ息子にはビッチくらいがちょうど良いよ。 □いつか、二人で。 成田名璃子 人生を共にした老夫婦の最期。先立った夫が妻を何十年も待って、一緒に旅立つ話。イイハナシダナーって感じ。特に感動もリアリティも何もない。 □ダーリンは女装家 森美樹 白い話の中で一番好き。この人もr18文学賞受賞者 十代の頃に憧れて恋い焦がれてこじらせるほど好きだったバンドマンと40代になって再会したら、相手が女装家になっていたっていうぶっ飛んだ設定。 家族、愛、結婚って誰のためのものなんだろうね。 偏見とか周りの目とか、そんなの気にせず生きられる人が幸せなのだろうな。 □シュークリーム 瀧羽麻子 これは、白でいいのか?ちょっとグレー入ってないか?という印象のお話 婚約者のはなんでもソツなくこなして要領よく生きていく「いいとこ取り」のタイプ。シュークリームのクリームだけ食べて、皮だけ彼女に食べてもらうような。 人当たりも良くて誰とでもうまくやっていくし、きっと誰から見てもいい旦那、いい父親になるのだろう。でもその裏で、シュークリームの皮だけ食べることになる自分の人生はどうなってしまうんだろう。作中では、考えすぎかなという結論で落ち着いてしまったけど、そういう歪みみたいなものって結婚において重大だったりすると思うんだよなあ。

Posted byブクログ

2019/02/03

結婚に関する幸せな感情とマイナスな感情に関するアンソロジー。 行動や言葉の裏にある相手を思った行動なのか自分の利益だけなのかは相手にも伝わって、空気として共有されていくのかなぁと感じた。 男性が人工子宮で妊娠できるようになった世界の話は、痴漢や性被害の話題で男女いろんな置き換えの...

結婚に関する幸せな感情とマイナスな感情に関するアンソロジー。 行動や言葉の裏にある相手を思った行動なのか自分の利益だけなのかは相手にも伝わって、空気として共有されていくのかなぁと感じた。 男性が人工子宮で妊娠できるようになった世界の話は、痴漢や性被害の話題で男女いろんな置き換えの話があるけど、ここまでなっても役割意識が変わるのは難しいんだろうと感じる。 シュークリームの皮を残す男の話と、男女で全く認識の違う読者モデルの離婚話が印象的だった。

Posted byブクログ

2018/09/27

「結婚」をテーマにしたアンソロジー。 結婚というもののグロイ部分と美しい部分と黒白色んな作品がならんでて、なかなかに面白かった。 後味良く読み終わりたい派なので、黒→白の順で読んだ。 個人的にはそれで正解。 好みの作品は、男性も妊娠できる世界を描いた「愛の結晶」女装家になった初...

「結婚」をテーマにしたアンソロジー。 結婚というもののグロイ部分と美しい部分と黒白色んな作品がならんでて、なかなかに面白かった。 後味良く読み終わりたい派なので、黒→白の順で読んだ。 個人的にはそれで正解。 好みの作品は、男性も妊娠できる世界を描いた「愛の結晶」女装家になった初恋の元バンドマンと結婚する「ダーリンは女装家」の2作品。

Posted byブクログ

2018/06/12

結婚について、不倫、DVなど「黒い」面をテーマとした作品4編と、幸福感のある「白い」面を打ち出した3編からなるアンソロジー。 黒と白で本の天地を逆にして、どちらの表紙からでも読めるという一風変わった作りが目を引く。そのわりには、装画が安易で残念。 黒はどれもドロリとした嫌な読後...

結婚について、不倫、DVなど「黒い」面をテーマとした作品4編と、幸福感のある「白い」面を打ち出した3編からなるアンソロジー。 黒と白で本の天地を逆にして、どちらの表紙からでも読めるという一風変わった作りが目を引く。そのわりには、装画が安易で残念。 黒はどれもドロリとした嫌な読後感のため、あとから白を読んで口直しするのが賢明か。 他作品を読んだとこのあるのは、窪美澄、中島京子のみだったが、やはりこの二人の作品が印象深かった。

Posted byブクログ

2018/04/27

黒→白の順に読み進めました。 思ったよりファンタジックな描写のある作品が多く、現実的なドロドロを相続していたので、少し期待外れだった。

Posted byブクログ

2018/04/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

*結婚は墓場かパラダイスか?人気作家7名が結婚の謎に迫る* 結婚に関する様々なシチュエーションの短編集。黒と言ってもグレーだったり、白と言ってもベージュだったり…一筋縄ではいかないのが結婚なんだよなあ、としみじみ。 個人的には「ダーリンは女装家」が好き。その人の欠けていたり足りなかったりする部分も含めて愛しいと思える…これこそが理想の結婚だと思うので。

Posted byブクログ