生きる の商品レビュー
久しぶりにこの詩に触れた。ただでさえ味わい深い谷川俊太郎の詩、『生きる』に絵がついたことで、さらに彩りをもちながら鮮明な世界が広がった。”いま”というこの瞬間、時間の流れや人生を俯瞰して見直させる力がこもっている言葉たち。 生きているということ いま生きているということ それ...
久しぶりにこの詩に触れた。ただでさえ味わい深い谷川俊太郎の詩、『生きる』に絵がついたことで、さらに彩りをもちながら鮮明な世界が広がった。”いま”というこの瞬間、時間の流れや人生を俯瞰して見直させる力がこもっている言葉たち。 生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木漏れ日がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ くしゃみすること あなたと手をつなぐこと 生きているということ いま生きているということ それはミニスカート それはプラネタリウム それはヨハン・シュトラウス それはピカソ それはアルプス すべての美しいものに出会うということ そして かくされた悪を注意深くこばむこと 生きているということ いま生きているということ 泣けるということ 笑えるということ 怒れるということ 自由ということ 生きているということ いま生きているということ いま遠くで犬が吠えるということ いま地球が廻っているということ いまどこかで産声があがるということ いまどこかで兵士が傷つくということ いまぶらんこがゆれているということ いまいまがすぎてゆくこと 生きているということ いま生きているということ 鳥ははばたくということ 海はとどろくということ かたつむりははうということ 人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ
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歳を重ねるほどに詩が好きになる。 谷川俊太郎の詩は小さい頃からずっとそばにある。 生きるは日常であり、全てが生きる事であり 生きるということはプレシャスだけど それはただの日常なんだな。 と感じた。
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詩は心を豊かにする、と子供の為に知り合いがプレゼントしてくれた本。 今はまだ3歳でよく分からないかもしれないけど、ずっと手元に置いて読んであげたいと思える本でした。
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3分 遠目はまあまあ。だけど、細かい絵を楽しむこともできるつくり。 高学年から 夏のイラストだから、夏に読むといいと思う。
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いかにも谷川さんらしいと思う詩。フレーズが絵のどこに描かれているのか探すのも楽しい。 いつか自分も見ていたかのような景色で、これはこれで原風景と言えるのではないかと思ったり 谷川さんの後書きも素敵で、まさに時を切り取って消費しているな…と改めて。
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巻末の、谷川俊太郎さんの言葉が、忙しい時間を生きている現代人には、じんわりと沁みるのではないでしょうか。
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イベント当日に図書館に⾏き、今日のお気に入り絵本として選びました。⾃分でも詩を朗読し、何気ない日常を描いた絵を⾒ながら、しみじみ「生きる」ということを考えました。大人に読んでもらいたい絵本です。 イベントで紹介した後、即興演奏のピアノの音色が⼼に沁みました。
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詩が先でこの絵本があとで生まれたみたいです。「かくされた悪を注意深くこばむこと」「いまどこかで兵士が傷つくということ」そしていま、「市民がどこかでたくさん傷ついている」明日は我が身か。
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もともと好きな詩。 本当に何気ない生活の絵が付くことによって、日常がまるっと愛おしくなる。 初めから読んでいって最後、「あなたの手のぬくみ いのちということ」に辿り着く時、毎回なんとも言えない気持ちになる。 幸せなような、切ないような、きゅっとする気持ち。
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生きてるということ。 いまを大事に積み重ねる。 些細な日常。些細な幸せ。 絵が綺麗。 5分で読み終わる。
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