錆びた太陽 の商品レビュー
現実から地続き感あふれる未来の設定。 その設定の仕方がまた、 ありそうな点となさそうな点との組み合わせ方。 ロボの「思考」はどこまでいけるのかとか、日本の経済がこの状態で破綻したときは実際どうなるかとか、 ぼんやりとはだけども想像しながら読了しました。 とりあえず、破滅的な未来で...
現実から地続き感あふれる未来の設定。 その設定の仕方がまた、 ありそうな点となさそうな点との組み合わせ方。 ロボの「思考」はどこまでいけるのかとか、日本の経済がこの状態で破綻したときは実際どうなるかとか、 ぼんやりとはだけども想像しながら読了しました。 とりあえず、破滅的な未来ではあるけれど、こんな元気な人類がいるなら、きっと希望はあるよなって思えたから良し!
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この人の本、たま~にこういう、勢いで乗り切るガチャガチャしたの紛れるよね…^^ 舞台設定はさすがだけど、受賞後1作目がコレって。 Say yesに感動して新曲依頼されたのにYAH YAH YAHを出してくるチャゲアスの様だわ。
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図書館で借りたのだが、予約数の割に早く順番が回ってきて、読んで納得。 先の展開が全く読めない為、ページをめくる手がとまらない。 ストレイテナー聴くのか。。引出の多さ。。 恩田氏と同性代の人ならより楽しめるのだろうな、という小ネタ満載。 また、3.11を思い出させる。 合歓の花、というのを検索したが、確かに凄く綺麗な桃源郷にありそうな樹、という印象を受ける。 とにかく、国税庁の女性もぶっ飛んでいるし、猫も環境もぶっ飛んでいるし、 同じ顔の7人がシンクロしているシーンなんて是非ともアニメーションで観たい。 『夜のピクニック』みたいな感じが恩田氏、と思っている人に読ませてみたい。
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かなりわかりやすくメッセージ性の強い本なのだけれど、唯一の人間である財前さんがかなり個性的ではた迷惑な性格で、雰囲気は明るく軽い。そのギャップが私はあまり好みではないかな。
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何となく伊坂幸太郎や万城目学を彷彿とさせ、ロボットが人との関わりで人格を持つ辺りはブレードランナーも連想させる。 放射能や重金属で汚染された隔離地域に住む化け猫やゾンビは明らかに被害者で、その地域に尚も放射性廃棄物を世界中から集めようとする政府は加害者。汚染地域をひたすら除染し...
何となく伊坂幸太郎や万城目学を彷彿とさせ、ロボットが人との関わりで人格を持つ辺りはブレードランナーも連想させる。 放射能や重金属で汚染された隔離地域に住む化け猫やゾンビは明らかに被害者で、その地域に尚も放射性廃棄物を世界中から集めようとする政府は加害者。汚染地域をひたすら除染し続けるロボットたちはその手先で、国税庁の役人なのだが実は被害者でもあった女性の影響でゾンビを救おうとすると書くと、いかにも反原発な小説のように聞こえるが、作者はどこか突き抜けていて、説教臭さは全くないし、むしろ不条理や人工知能は感情や個性を持つかといった普遍的なテーマを強く感じる。
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恩田陸さん、直木賞受賞後の長編第一作め。 内容はちょっと異色の思いテーマだった。 近未来の日本。 原発事故で汚染された地域を巡回するロボットたちの居住区に ある日突然、若い女性がやってくる。 彼女は財護徳子と名乗り、 国税庁から3日の予定で派遣されてきたという。 だが、ロボット...
恩田陸さん、直木賞受賞後の長編第一作め。 内容はちょっと異色の思いテーマだった。 近未来の日本。 原発事故で汚染された地域を巡回するロボットたちの居住区に ある日突然、若い女性がやってくる。 彼女は財護徳子と名乗り、 国税庁から3日の予定で派遣されてきたという。 だが、ロボットたちには 人間である徳子の訪問が知らされていなかった。 ロボットたちが、そのことを不思議に思っているうちに、 原発事故の影響で 生きた人間からゾンビ(=マルピー)になった生物や 9つのしっぽを持つ化け猫に襲われたりと 不可解な出来事に遭遇していく。 徐々に明らかになる徳子の本当の目的とは・・・ 近未来のゾッとする世界像だった。 あの福島原発事故を忘れてはいないだろうが、 それよりももっとひどい状況の世界がこの小説の中にはあった。 そしてほそぼそと成り立つ日本政府は 苦しい財政を補うために、苦肉の策をたて、 国税庁から徳子を派遣したというから、笑ってしまう。 「大昔の昭和という時代」のフレーズにも 苦笑いをしてしまった。 まーちさんも書いているが、 このロボットたちの名前が、泣けてくるほど、懐かしい。 ボス、テキサス、Gパン、チョー、ゴリ、デンカ、マカロニ、 そして、行方不明になっている8体目のシンコ。 昭和時代にお茶の間をわかした 人気TV番組の登場人物のニックネームである。 奇しくも、番組名は『太陽にほえろ!』。 タイトルが「太陽」つながりなのも、 作者の遊び心がのぞくような気がする。 「ボス」という愛称の人は、いつも頭のいい、切れ者のようだ。 サラリと面白く読める未来小説だが、 その内容は奥深く、怖いものを含んでいた。
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楽しくにのびのび書いているなっていう感じ。『蜜蜂と遠雷』と違っても、こういうのも好き。コミックを読んでるみたいだけれど、砕け過ぎてない、その加減がいい。ただ、ある程度年をとってる人でないと楽しさは半減かもね。それにロボットとか原発とか未来ありえる世界を書いています。これはこれで良...
楽しくにのびのび書いているなっていう感じ。『蜜蜂と遠雷』と違っても、こういうのも好き。コミックを読んでるみたいだけれど、砕け過ぎてない、その加減がいい。ただ、ある程度年をとってる人でないと楽しさは半減かもね。それにロボットとか原発とか未来ありえる世界を書いています。これはこれで良い、うまいように書いてるな〜ってことで満足。
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近未来。 21世紀半ばの「最後の事故」により立入制限となった区域のパトロールを担当するロボット「ウルトラ・エイト」たちの居住区に、国税庁から派遣されたという謎の女・財護徳子がやってきた。 アイザック・アシモフの「ロボット三原則」の進化系が出てきたり、ねずみが「アルジャーノン」だっ...
近未来。 21世紀半ばの「最後の事故」により立入制限となった区域のパトロールを担当するロボット「ウルトラ・エイト」たちの居住区に、国税庁から派遣されたという謎の女・財護徳子がやってきた。 アイザック・アシモフの「ロボット三原則」の進化系が出てきたり、ねずみが「アルジャーノン」だったり、ロボットたちの名前が「太陽にほえろ」からなど昭和ワードも満載。 しかし、コミカルな中に、原発、汚染、過激な環境保護、戦争など、テーマは重い。 「人間を信じ切るには、あまりにも彼らは前科が有りすぎる」 「やめることの難しさと大切さ」 恩田陸は本当に上手い。
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図書館で借りた本。 近未来の話。「最後の事故」によって、危険とみなされたため、制限区域と定められた地区を守るロボット7人衆。そこへやってきた人間の若い女性、徳子。徳子の目的は?敵か味方か?人間を守る義務のあるロボット7人衆は、徳子の命知らずで破天荒な行動に振り回されながら、人間っぽい表情が現れるようになっていた。SFは苦手なので、読み始めは正直「しまった」と思ったが、どんどん引き込まれて、最後は一気読みでした。
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『蜂蜜と遠雷』と真逆の世界観、でも恩田陸ぽくて面白い。蛇足ながら作者メッセージカードにストレイテナーを聴きながら、の文言見つけてテンション上がる、『冬の太陽』かな?個人的には『Sad and beautiful world』とか『Farewell dear deadman』のイメ...
『蜂蜜と遠雷』と真逆の世界観、でも恩田陸ぽくて面白い。蛇足ながら作者メッセージカードにストレイテナーを聴きながら、の文言見つけてテンション上がる、『冬の太陽』かな?個人的には『Sad and beautiful world』とか『Farewell dear deadman』のイメージ
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