リバース の商品レビュー
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【あらすじ】 深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマン。趣味らしいことといえば、コーヒーを飲むことだった。その縁で、越智美穂子という彼女もでき、ようやく自分の人生にも彩りが添えられる――と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。そこにはたった一行、『深瀬和久は人殺しだ』と書かれていた。 深瀬を問い詰める美穂子。深瀬は懊悩する。ついに"あのこと"を話すときがきてしまったのか、と。 【感想】 小説を読む前にドラマを見た。人間の本性をリアルに描いた物語だなと思った。そして小説を読んでさらにそれを実感した。ドラマと小説は、当たり前だけど違うところが結構たくさんあった。小説一冊を一話一時間のドラマ十話にする訳だから、相当話を膨らませることになる。ドラマを先に見てしまったから、小説にちょっと物足りなさを感じたけれど、登場人物のイメージを当てはめながら読めたのはよかった。特に深瀬は、おどおどとした雰囲気で、正義感はあるものの臆病で保守的なところもあるから、広沢を守りきれなかった。もう少し深瀬が自己主張のできる強い人間だったら、広沢を救えたんじゃないかーわたしはどうしてもそう思えてならなかった。他の3人はみんなそれぞれ良いところはある。でも、みんな自分を守りたくて、責任を押し付けあって、ずる賢いところがあった。だから、広沢を見捨てた。結局は4人全員に責任があって、それぞれに反省するところがあったんだけど、人間は自分を守るためなら何だってするんだなって思った。嘘もつくし、隠しごとだって平気でするし、誰かの前で平然とあったことをなかったかのことのように話す。人間って怖いなって思った。リバースは、そんな人間の本性がどんなものなのか、教えてくれた物語だった。
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ラスト、衝撃的だったしゾッとしました。 ただ、こういう手法(イヤミス)は私の好みじゃないなぁ。主人公に感情移入して、応援したい気持ちになったところを突き落とされるのは、単に後味が悪いというよりも悲しくなってしまう。 主人公が悪者ならまだしも・・・。なんともやるせない気持ちになりま...
ラスト、衝撃的だったしゾッとしました。 ただ、こういう手法(イヤミス)は私の好みじゃないなぁ。主人公に感情移入して、応援したい気持ちになったところを突き落とされるのは、単に後味が悪いというよりも悲しくなってしまう。 主人公が悪者ならまだしも・・・。なんともやるせない気持ちになりました。
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いろいろと引っかかるけど、あーそうか。結末ありきでという前提で作られた、と聞けばスゲーな、とはおもうけれども。
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最後のシーンでゾッとしました。 解説を読んで知ったのですが、この作品は講談社からのお題に挑戦してる作品ということで、私がゾッとした最後(の1行?)は講談社からほとんど既定されていて、それに繋がるように物語を創られたそうですね。 小説家の方は本当にすごいと思います。湊さんがすごいのか。 ちょっと強引な部分もあったり、(自分のせいなのか)途中までなぜか読みにくく、頭に入りずらかったので星4つ。
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後味が悪くすぐには消化できない。 面白く、読み応えがあり、あっという間に読み終わって呆然としてしまう
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ドラマが面白かったので、読んでみた。 結末わかっていても面白い。 登場人物はドラマのイメージがはりついたままだったけど、本から読めばすごい衝撃だったのだろう。
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相変わらず伏線の回収の仕方が凄くて、うぉーってなる。 大学生、男ばかり5人で旅行に行く。その時に起きてしまった交通事故を巡っての話で、男の友情という面でもよく人間をわかってるなと思うし、どんどん引き込まれる面白さがある。
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あっという間に読み終わりました。 いろいろひっかかったところはあったけど・・・ 最終場面がおもしろい。
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ああああああああ。 最後にやられた。 自分だけは関係ないと、罪が低いと 考えてた主人公。 だけど、直接手を下したのは 主人公。 その秘密も、打ち明けられますか…。 ミステリー部分だけでなく 人間の心の部分の描写がとってもうまい。 流石です。
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告発文をきっかけにあの頃の記憶を次々と取り出す。 運命の一夜までの日々を辿る。 社会に出ても学生時代の自分は後ろについてきていて 若き日の過ちも 犯した罪も 背中にべったりと そして不意に肩を叩く。
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