検察側の罪人(下) の商品レビュー
映画より、断然良かった! ラスト、沖野が事件の真相に辿り着いてからの展開にハラハラドキドキ、そして泣けた。 生きにくくなったこの時代に何が正解だなんてわからない。だけど自分が正しいと思う道を行くのが正しくもあり悲しくもある。 最上が娘に言うお前は恵まれている。その言葉を大切に、最...
映画より、断然良かった! ラスト、沖野が事件の真相に辿り着いてからの展開にハラハラドキドキ、そして泣けた。 生きにくくなったこの時代に何が正解だなんてわからない。だけど自分が正しいと思う道を行くのが正しくもあり悲しくもある。 最上が娘に言うお前は恵まれている。その言葉を大切に、最上をめぐる人々と安息のある日々であることを望んでやまない。 そして沖野のその後のストーリーを読んでみたいとも思う
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上巻はほぼ映画版と同じだったが下巻はずいぶん違ってた。救われないエンディングではあったが公訴時効を題材にした検察小説であることも考えるとスッキリとはいかないのもうなずける。映画版はキャスティングがよく、小説で読む時も彼らが動いてくれた。各キャラクターが立っておりその役割も明確で読...
上巻はほぼ映画版と同じだったが下巻はずいぶん違ってた。救われないエンディングではあったが公訴時効を題材にした検察小説であることも考えるとスッキリとはいかないのもうなずける。映画版はキャスティングがよく、小説で読む時も彼らが動いてくれた。各キャラクターが立っておりその役割も明確で読みやすい。ただ沙穂の役割がつまらなかったなとは思った。正義とは何か、小説版も映画版も明確に教えてはくれないが、ある余韻を残すことには成功している。
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正義ってなんですか? 松倉の最後の言動が気持ち悪い。こいつなんも変わってなかった。 過去の事件すら否定されて...真実はどこに行っちゃうの?正義はどこにあるの? 沖野の慟哭がとてもよく分かった。
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上巻を読んでいる時は、松倉も憎いが、検察の強引さや最上のしたことも、あってはならないとの思いが強かった。 しかし、下巻に入り、沖野が真実に迫っていき、最上も追い込まれて行くうちに、苦しくなった。 そして、ラストに近付くにつれ、涙が止まらなくなり、自分でも、どう考えたら良いのか複雑...
上巻を読んでいる時は、松倉も憎いが、検察の強引さや最上のしたことも、あってはならないとの思いが強かった。 しかし、下巻に入り、沖野が真実に迫っていき、最上も追い込まれて行くうちに、苦しくなった。 そして、ラストに近付くにつれ、涙が止まらなくなり、自分でも、どう考えたら良いのか複雑な気持ちになった。 松倉が過去の罪から逃げられてしまうことや、白川の結局ビジネスとして弁護している部分があったり、やりきれないと思うことがいくつもあって。決して許されないこととは分かっているものの、最上の気持ちも分かるような気がしたり。 本当に正義って何なのだろう?と改めて強く思った。普段、生きている中でも、正義だけでは社会が回らなかったり、人によって正義と思っていることが違ったり、正義を振りかざして誰かを過度に傷付ける人に腹が立ったり、、色んなことがあるけど。もし身近に本当に、最上のようなことがあったら、気持ちとしては、やはり松倉には地獄に落ちて欲しいしなあ。 最上や沖野のその後が気になる。
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検察組織について丁寧な取材がされたんだろうなぁと思う一方で,どんだけ検察嫌いやねんという印象も受ける程に,特に主軸となる2人の検事に感情移入が全くできない。終わり方も救いようがなく,胸くそ悪い感じ。最上も沖野もそれぞれが正義と信じるものを正当化するあまりに周囲が見えていなさすぎて...
検察組織について丁寧な取材がされたんだろうなぁと思う一方で,どんだけ検察嫌いやねんという印象も受ける程に,特に主軸となる2人の検事に感情移入が全くできない。終わり方も救いようがなく,胸くそ悪い感じ。最上も沖野もそれぞれが正義と信じるものを正当化するあまりに周囲が見えていなさすぎて読者としてついていけなくなる。上巻ではあまり触れられなかったのに突如Gと恋愛関係になるのは不要な気がするというか,逆に物語を邪魔している気がする。映画はラストが少し異なると聞いたけど,HEROでキムタク演じる久利生を見て法曹を志した者としては,最上を演じているキムタクを見たくないなぁ。
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ミステリー小説と勝手に信じて手に取ったが、二人の検事が悩みながら自らの信じる道を探し求め、実行する物語。「正義」「善悪の境」に完璧な答えはあり得ないという問題提起もテーマの一つ。 後書きにあるが、この作品を執筆していた頃のインタビューによると、作者が意識しているのは、「読者がず...
ミステリー小説と勝手に信じて手に取ったが、二人の検事が悩みながら自らの信じる道を探し求め、実行する物語。「正義」「善悪の境」に完璧な答えはあり得ないという問題提起もテーマの一つ。 後書きにあるが、この作品を執筆していた頃のインタビューによると、作者が意識しているのは、「読者がずっとページをめくりたくなるストーリーであること。読み終わったときに、なんらかの余韻が残っていること。このふたつを兼ね備えた小説を書きたいと思っています。」ということ。まさに、その通りの小説だと感じた。
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沖野は将来有望な検察官。 憧れの最上検事との仕事に意気込みをもって臨む。 裁かれるのは、金貸しの夫婦を殺害した容疑の男。 その容疑者には、過去に少女殺害の疑惑があった。 読後のこの気持ち、どう処理したらよいのか。 彼らはどうすればよかったのか。 私はどうして欲しかったのか。 正義とは何なのか。 正義が、怖い。
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なかなか重厚な内容だったけど、手が止まらず一気に読み上げてしまった感じ。 正義とはなにか。 人を裁くのは、法なのか人情なのか。 いろいろ考えちゃいますね。
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こういう正義とは何かを考えるの大好きなのでずっと読みたかった作品。どんどん闇落ちしていく最上が見ていて辛い。最上の気持ちはとても分かるけれど、沖野を使うんじゃなくて自分で手を下して欲しかった。
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