教養としての「世界史」の読み方 の商品レビュー
歴史の根幹の覗き方を教えてくれる
『「なぜ」を追求していくところに歴史を奥深く知ることができる』ということを本章は丁寧に伝えています。 この思考過程については学びをする上でとても重要なプロセスであり 歴史を通じて、丁寧に語り口調で解説を進めてくれます。 コメントにあるように見慣れない言葉が次々と出ていきます...
『「なぜ」を追求していくところに歴史を奥深く知ることができる』ということを本章は丁寧に伝えています。 この思考過程については学びをする上でとても重要なプロセスであり 歴史を通じて、丁寧に語り口調で解説を進めてくれます。 コメントにあるように見慣れない言葉が次々と出ていきますが まず初めは分からなくても言葉を受け入れながら歴史を学んでみてください。 分からないことはこれから知識を入れて深めていけばいいのですから、いい良書です。
ION
読書録「教養としての世界史の読み方」4 著者 本村凌二 出版 PHP p264より引用 “ 戦後日本の西洋経済史の大家である 大塚久雄氏(一九〇七〜一九九六)は、「正確 に書くのとわかりやすく書くのと、どちら が大切か」と聞かれたとき、「わかりやす く書きなさい」と、はっきり...
読書録「教養としての世界史の読み方」4 著者 本村凌二 出版 PHP p264より引用 “ 戦後日本の西洋経済史の大家である 大塚久雄氏(一九〇七〜一九九六)は、「正確 に書くのとわかりやすく書くのと、どちら が大切か」と聞かれたとき、「わかりやす く書きなさい」と、はっきり答えています。 どれほど正確なものであったとしても、 それが人々に読んだり聞いたりしてもらえ なければ何の意味もないからです。” 目次より抜粋引用 “「歴史に学ぶ」とは何か? 文明はなぜ大河の畔から発祥したのか ローマとの比較で見えてくる世界 世界では同じことが「同時」に起こる なぜ人は大移動するのか” 古代ローマ史を専門とする大学教授であ る著者による、自らの専門外の領域の歴史 にも勇気を持って言及した歴史解説書。 歴史を学ぶ事の意義についてから、歴史 上の問題と現在進行系の問題との類似性に ついてまで、定説も主観による仮説も共に 記されています。 上記の引用は、“人に読まれない「歴史」 は何の意味もない”と題された項での一節。 読まれないまま埋もれる正確な歴史書だと、 書いた専門家が亡くなってしまうと、誰に も知られずにいつかこの世から消えるのか も知れません。 p49の文明発祥と乾燥化の関連を読むと、 ここ二年位の冬の干ばつに際していても、 新しい時代への苦難として少し希望を持っ て頑張れそうです。 歴史というものに対して、歴史化自身の 生きる時代とか経験が、記述に影響を与え る。それ故に全ての歴史は現代史であると いうのが、著者が本書を通して書かれてい る主張のようです。 どれ程客観的であろうとしても、自分の体 から離れて何かを行うことが出来ない以上、 人は主観で今を見る事しか出来ない。こん な感じでいいのでしょうか。 歴史そのものよりも、歴史を学び知る事 の大切さを説く一冊ではないかと思われま す。参考文献一覧が無かったのが、少し残念 なところでしょうか。 ーーーーー
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ(ビスマルク) 少し違った切り口で世界史を語っている本 1.文明はなぜ大河の畔から発祥したのか 乾燥化による人々の水辺への集中 めぐまれた環境に文明は生じない 2.ローマとの比較で見えてくる世界 ローマの歴史の中には人類の経験のすべてが詰まっている 3.世界では同時に同じことが起こる アルファベット、一神教、貨幣が同時代に誕生した 産業革命だけはイギリスのみで起こる →近郊で石炭などのエネルギーが手に入った 植民地の拡大で巨大市場が手に入った 4.なぜ人は大移動するのか 新大陸発見、戦争難民、奴隷貿易 気候変動による食糧不足→ゲルマン民族による大移動 →民族移動にがもたらす価値観の対立 5.宗教を抜きに歴史は語れない かつては神々の声に従って行動 占いは神々の声の代用→デルフォイの信託 二分法→昔は右脳と左脳が別々に動いていた→ 文字の誕生により右脳が退化→意識を持つようになり神々の声が聞こえなくなった →一神教が必要になった 一神教は他の神の存在を許容できない→宗教対立は一神教の宿命 6.共和政から日本と西洋の違いがわかる ローマを元とした欧米→為政者と民衆が近い 東洋→為政者はお上、民衆と距離がある→共和政が根付かない 7.すべての歴史は現代史である 6の理由により欧米は民主主義が根付きやすい 中国は世界初の国内植民地政策 民族のつながりを無視した国境は悲劇を招く 平和と反映が続くと人は退廃する
Posted by
ローマ史を専門とする著者が、現代社会の教養として世界史を読み解く。歴史とは過去を知るだけではなく、現代を生きるための普遍的な真理や世界観を身につけるための指針だ。? なぜ、文明は大河のほとりから起きたのか。なぜ、産業革命はアジアで起きなかったのか。なぜ、民族は移動するのか。そう...
ローマ史を専門とする著者が、現代社会の教養として世界史を読み解く。歴史とは過去を知るだけではなく、現代を生きるための普遍的な真理や世界観を身につけるための指針だ。? なぜ、文明は大河のほとりから起きたのか。なぜ、産業革命はアジアで起きなかったのか。なぜ、民族は移動するのか。そうした理由を追求することで、人類はより良い環境や関係を築くことができ、未来につなげることができる。
Posted by
グローバルスタンダードな教養は古典と世界史であるということは何となくであるが耳にしたことがあった。それを踏まえた上で、国際人として異文化理解は欠かせないと分かっていても手をつけられずにいた。今回は、異文化の背景理解とも言うべき過去の事柄の経緯や現在まで続く歴史の普遍的な読み取り...
グローバルスタンダードな教養は古典と世界史であるということは何となくであるが耳にしたことがあった。それを踏まえた上で、国際人として異文化理解は欠かせないと分かっていても手をつけられずにいた。今回は、異文化の背景理解とも言うべき過去の事柄の経緯や現在まで続く歴史の普遍的な読み取り方を学びたいと思い読みすすめた。 本書では7つの視点で世界史を紐解いていく。一つ目の、文明は大河の畔で発祥するという視点は世界史に触れたことがある人間なら常識ともなっている事柄であると思うが、馬の存在や気候(乾燥)が文明発達のキーとなっていることは驚きと共に納得の連続であった。その他にも民族の大移動や共和政など、世界史を理解するためのテーマが秀逸である。 相互理解にあっては、幅広い教養が必要であることは疑いようのない事実である。本書は通史を網羅的に理解するものではないが、今後世界史を学び続ける上で必要とされる普遍的な視点を与えてくれる一冊である。【図書館】
Posted by
13世紀に中国を支配した元は、代々の国王がチベット仏教に夢中で、チベット仏教の寺院を建てるために空になった国庫をカバーするために交鈔を乱発したことで激しいインフレーションが起きて経済が傾き、社会が混乱状態に陥ったところに、治水事業の失敗による黄河の氾濫が起きた。 元の宮廷はそうし...
13世紀に中国を支配した元は、代々の国王がチベット仏教に夢中で、チベット仏教の寺院を建てるために空になった国庫をカバーするために交鈔を乱発したことで激しいインフレーションが起きて経済が傾き、社会が混乱状態に陥ったところに、治水事業の失敗による黄河の氾濫が起きた。 元の宮廷はそうした混乱に対して、人々に重税を貸すことで乗り切ろうとしたが、負担に耐えかねた人々の間で白蓮教徒の乱が起こり、やがて朱元璋が明を打ち建てた。 しかし実は元で信仰されていたのはチベット仏教だけではなく、景教(ネストリウス派キリスト教)、カトリック、道教、イスラム教など、多様な信仰が容認されていた多宗教国家だった。 とくにネストリウス派キリスト教は、元の王室内にも信者が多く、時代によってはネストリウス派キリスト教徒が優遇されるといったこともあった。 元のラッバーン・バール・サウマ(Rabban Bar Sauma)も、元出身のネストリウス派キリスト教徒だった。 彼は1280年頃に、弟子のマルコスを伴いエルサレムへの巡礼の旅に出て、シルクロードをたどりイルハン国へたどり着いた。しかし師弟はそこで、イルハン国とマムルーク朝が激しく敵対しており、モンゴル民族の国家であるイルハン国の方向から、モンゴル民族の国家である元出身の二人がマムルーク朝に入れば、必ずスパイだと疑われ、拷問の末に殺されることが確実だということを知る。 二人はイルハン国にあるネストリウス派キリスト教の教会の高位聖職者と接触したが、折り悪くその頃は、ネストリウス派キリスト教総主教が死去した直後であり、次の総主教選びが難航していた。当時の総主教は、元を含めた周辺のモンゴル民族国家群と友好的な関係を結べるように、モンゴル語やテュルク語に堪能であることが求められていたが、当時のイルハン国には適切な人物がいなかったのだ。 それを知ったサウマは、モンゴル語を含めた東方の言語に堪能で、モンゴル王室とも関係があり、非常に敬虔であった弟子のマルコスを総主教に推薦した。そういった経緯でマルコスは、若干25歳にして東方総主教マール・ヤバラーハー3世として選出され、イルハン国の君主に仕えることになる。 そしてマール・ヤバラーハー三世の伝手でイルハン国君主と面会したサウマは、当時のハンであったアルグンの使節として、ヨーロッパのキリスト教国の国々に対して、マムルーク朝を挟み撃ちにするための軍事同盟を結ぶという使命を帯びてヨーロッパへ出発した。サウマにとってこの使命は、東方のキリスト教徒を保護し、モンゴル民族の諸国家の安定に重要なものだった。彼にとっては、個人的な巡礼の旅の目的は果たせなくなったものの、神によって意義深い使命を与えられたのである。 そうして1280年後半にヨーロッパへ旅立ったサウマは、後のアナーニ事件(1294年)でローマ教皇ボニファティウス8世を誘拐して憤死させるフランスのフィリップ4世や、ローマ教皇ニコラウス四世など、多くのヨーロッパの君主と面会した。当時、ヨーロッパ世界では東方にプレスター・ジョンが治めるネストリウス派キリスト教国の伝説が有名だった。ヨーロッパの君主たちには、その伝説の通りにネストリウスのキリスト教徒であるサウマは、伝説の国からやってきた人物に感じられたのだ。 しかし、当時のヨーロッパ世界は失敗に終わった度重なる十字軍で疲弊しており、その失敗に終わった十字軍によってローマ教皇の威信は低下し、ヨーロッパ諸国の君主の対立も深刻で足並みがそろわず、再び聖地を取り戻すための十字軍遠征を行える状態ではなかった。 そのうえ、1241年にワールシュタットの戦いでポーランド・ドイツ連合軍を血祭りにあげたバトゥ・ハン率いるジョチ・ウルスと同じモンゴル民族国家への根強い不信感のため、同盟という成果を得ることはできなかった。 しかしサウマのヨーロッパ諸国訪問は、ヨーロッパに東方の情報をもたらし、ローマ教皇ニコラウス四世によって、フランシスコ会モンテコルヴィーノが元朝へ派遣されるきっかけとなった。元を訪れたモンテコルヴィーノは、布教とともに多くの孤児を養い、崇敬と尊敬を集め、元で没した。 ヨーロッパからイルハン国へ戻ったサウマは、弟子が総主教を務めるイルハン国にとどまり、時々故郷である元に西方の情報を伝える便りをするなどして、一生を送ったとされている。
Posted by
世界史を面白く読ませてくれる本ではないなと感じた。ある程度世界史の流れが頭に入っている人向きだと思った。 【印象に残った言葉】 ・愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ(ビスマルク) ・明日死ぬと思って行きなさい、永遠に生きると思って学びなさい(ガンジー)
Posted by
前提知識が乏しかったのもあり読むのに時間がかかった。古代からローマ使がメイン。 最後の文章、モラルが低下してる時は厳しさが欠如し自分にも他人にも優しくなる 現代だけではなく個人にも刺さった一文 他の著書も紹介していて読みたい本が増えました 勉強しなおしてもう一度読みたい
Posted by
「教養としての」世界史というタイトルだったから、世界史の全体像をシンプルにわかりやすく伝える本かなと思っていたが、すでに世界史の全体の流れが頭に入ってる人が読んだ方が面白い本だったかも 「教養として」より「読み方」に重きを置いているような 一つのテーマに対して想像していたより掘...
「教養としての」世界史というタイトルだったから、世界史の全体像をシンプルにわかりやすく伝える本かなと思っていたが、すでに世界史の全体の流れが頭に入ってる人が読んだ方が面白い本だったかも 「教養として」より「読み方」に重きを置いているような 一つのテーマに対して想像していたより掘り下げている ローマ史には興味あるけど、気がついたら全てローマ史に置き換えられ事細かにその史実が掘り下げられ始めるからそういうのを求めていたわけではないんだよなあ、と 世界史に触れてこなくて土地のイメージが湧かないから、もっとエピソードごとに地図画像とかをいれてくれたら助かったな
Posted by
ローマ史が専門だけあって、ローマ史を元に世界の大きな流れの要所要所を紐解いていく。乾燥が文明発展に貢献したとかアテン神の一神教の名残りがモーゼにつながるところなど、ヘェーという気づきもあって面白かった。でも、タイトルから期待した内容とは少し違った。
Posted by
