月のぶどう の商品レビュー
描写が細かくて引き込まれました。亡くなってしまったお母さんが子供達を想う気持ちがよく伝わった。その想いが、実は上手く伝わっていなかったり、誤解されていたり…なるほどなぁと思いながら読み終えました。なんだか足りないものを自然に補いながら、頼り頼れるのも兄妹ならはで温かい気持ちになり...
描写が細かくて引き込まれました。亡くなってしまったお母さんが子供達を想う気持ちがよく伝わった。その想いが、実は上手く伝わっていなかったり、誤解されていたり…なるほどなぁと思いながら読み終えました。なんだか足りないものを自然に補いながら、頼り頼れるのも兄妹ならはで温かい気持ちになりました。
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ワイナリーを営む家の中心だった母が突然亡くなる。双子の姉、光実を手伝う事になった弟の歩は、出来の悪い方だと思っていた…。なんだろう、この作者の作品は、じわじわ心に刺さる、泣きそうになる。自分の事ばかり考えちゃうが、みんな誰かに支えられている。自分の方が上だと思うとホッとしてしまう...
ワイナリーを営む家の中心だった母が突然亡くなる。双子の姉、光実を手伝う事になった弟の歩は、出来の悪い方だと思っていた…。なんだろう、この作者の作品は、じわじわ心に刺さる、泣きそうになる。自分の事ばかり考えちゃうが、みんな誰かに支えられている。自分の方が上だと思うとホッとしてしまう心理や成長の様子が刺さる、ほんと。
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ワイナリーが家業の男女の双子のお話。 お酒はなんでも好きだけどワインは敷居が高いイメージがあって…でも歩がいるワイナリーに行ってみたい。 ワインができるまでの工程を季節の移ろいとともに描写されていて興味深かった。 美晴が意外にハマった。
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歩のひたむきな姿が良かった。 母から逃げ、ダメな子で過ごしていたが、母の死をきっかけにワイナリーに戻ってきた。 ここでやっていくしかない、っていう覚悟で、必死に勉強し続ける歩。 不器用だけど、少しづつ成長していくお話。 他の家族もみんないろいろあって、何かを抱えていて、でも、良...
歩のひたむきな姿が良かった。 母から逃げ、ダメな子で過ごしていたが、母の死をきっかけにワイナリーに戻ってきた。 ここでやっていくしかない、っていう覚悟で、必死に勉強し続ける歩。 不器用だけど、少しづつ成長していくお話。 他の家族もみんないろいろあって、何かを抱えていて、でも、良い方向に向かってくれて、心温まる一冊でした。
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「ダメな子」がいつの間にか、すごく味のある人間に成長している、という寺地ワールドの真骨頂のような作品でした。 ラストのボイスレコーダーでの挨拶を始め、祖父の台詞が素晴らしい。 他の登場人物も名言が多く、父と光実の次の言葉が印象深かった。 P87 父の台詞 「大切やない、必要のな...
「ダメな子」がいつの間にか、すごく味のある人間に成長している、という寺地ワールドの真骨頂のような作品でした。 ラストのボイスレコーダーでの挨拶を始め、祖父の台詞が素晴らしい。 他の登場人物も名言が多く、父と光実の次の言葉が印象深かった。 P87 父の台詞 「大切やない、必要のない仕事はない。必要でなかったら、それは職業として成立せんからな」 P127 光実の気持ち 誰かが大切に持っている夢は、その人自身がそっと手を開いて見せてくれるまで、軽々しく触れてはならないと思う。
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双子の光実と歩 家業を継ぐ光実と何をしても飽きてしまう歩 優等生で美人の光実。 何をやってもうまくいかない歩。 母親が急死し、家業をやることになった歩。 ワイン作りはわからないことだらけ。少ない従業員とも上手くいかず…。 母親である人物や家族へのそれぞれの思いやコンプレック...
双子の光実と歩 家業を継ぐ光実と何をしても飽きてしまう歩 優等生で美人の光実。 何をやってもうまくいかない歩。 母親が急死し、家業をやることになった歩。 ワイン作りはわからないことだらけ。少ない従業員とも上手くいかず…。 母親である人物や家族へのそれぞれの思いやコンプレックス。 特に母親の死に対しては家族もどこかギクシャクしている空気も伝わってくる気がした。 でも、心に残るような文章やはっとさせられる言葉があちらこちらにちりばめられていて、励まされた。 仕事のこと、家族のこと、色々なことが作品に溢れていて素敵な作品でした。
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関西のとあるワイナリーのおはなし。 寺地さんの本は2冊目だけど、ひとつの家族を長期的に書くのが好きなのかな。 つとつとと、3年間くらいの話が書かれているので、途中、ちょっと長いな…と思ったところもあり。 じーんとくるいくつかのシーンがあったな。
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大阪のワイナリーを営む家族の話。 理想に邁進する母の姿を追う立派な姉。 その姉に比較され続けた双子の弟。 軸はこの双子なんだけれど、父や叔父や叔母や友人や、ひとりの人間が死んだあとから始まる物語。 みんな我慢したり勝手したりして見なかったこととか無かったこととかにすればそれでよ...
大阪のワイナリーを営む家族の話。 理想に邁進する母の姿を追う立派な姉。 その姉に比較され続けた双子の弟。 軸はこの双子なんだけれど、父や叔父や叔母や友人や、ひとりの人間が死んだあとから始まる物語。 みんな我慢したり勝手したりして見なかったこととか無かったこととかにすればそれでよかったのだろうけど、ひとつ歯車がはずされるとガタガタと脆くも崩れ去るって感じ。 20才半ばにして人間関係再構築っていうか、知ってるつもりでいた近しい人の新しい面を知るって。 まあ、家族ドラマ、人間ドラマ。 しかし立派な姉が眩しすぎて後ろ向きになっていた弟。 なんかダメなネガティブな思考になって「自分を正当化」しようとしてるけど、結局は家持ち土地持ち、そして最後には才能持ちって描かれて、へえーそうなんだー…って気持ちになったわ。 いや、悪いってワケではないんだけど。 物語だし。 こうした点は作中、弟くんに嫌がらせをするキャラも言ってるんだけど、自分は正直そうだよなあ…て同意してしまったわ。 ドラマ、ドラマ、ドラマ、 何かを越えることが、何かを変えることがドラマ。 分かっては居るんだけど、じゃあ初めから…って考えてしまったわ。
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母の死をきっかけに二十六歳の双子の姉弟が古参スタッフに助けられながら実家のワイナリーを継ぐ。叔母のカフェでアルバイトをして日々を過ごしていた、姉に劣等感を持った弟と、以前より家業を手伝っていた、弟を密かに羨む姉の、繊細に寄り添う家族模様、夢のように余計な濁りが一切ない各恋愛模様。...
母の死をきっかけに二十六歳の双子の姉弟が古参スタッフに助けられながら実家のワイナリーを継ぐ。叔母のカフェでアルバイトをして日々を過ごしていた、姉に劣等感を持った弟と、以前より家業を手伝っていた、弟を密かに羨む姉の、繊細に寄り添う家族模様、夢のように余計な濁りが一切ない各恋愛模様。透明感に満ちていた。
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家族、姉弟、大切な人、届けたい人。 人生には自分以外にたくさんの人がいる。 自分が思ってることをうまく伝えられなかったり、相手が思っていることがわからなかったりする。 でも手を伸ばせば、名前を呼べば、必ず振り向いてくれる人がいるのもまた然り。 『ビオレタ』も大好きですが、...
家族、姉弟、大切な人、届けたい人。 人生には自分以外にたくさんの人がいる。 自分が思ってることをうまく伝えられなかったり、相手が思っていることがわからなかったりする。 でも手を伸ばせば、名前を呼べば、必ず振り向いてくれる人がいるのもまた然り。 『ビオレタ』も大好きですが、この『月のぶどう』も、わたしの中の大切な作品になりました。
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