舞台 の商品レビュー
舞台 著:西 加奈子 初めての海外に選んだのは、亡くなった職業作家の父の思いがこびりついているNY。主人公である29歳の葉太は忌み嫌う亡き父との何かを探し、惹かれるようにその地へ降り立った。 初日からトラブルに巻き込まれる葉太。それどころではないトラブルに巻き込まれ、窮地に追...
舞台 著:西 加奈子 初めての海外に選んだのは、亡くなった職業作家の父の思いがこびりついているNY。主人公である29歳の葉太は忌み嫌う亡き父との何かを探し、惹かれるようにその地へ降り立った。 初日からトラブルに巻き込まれる葉太。それどころではないトラブルに巻き込まれ、窮地に追い込まれる中でこそ辿りつける心境もある。葉太の運命やいかに・・・。 太宰治氏の「人間失格」が大好きな著者。物心ついて頃から作家の父親の影響から自宅にある書籍と共に育っている。いさかいのあった父との関係性と自身の存在の葛藤の中で、日本ではなく、父の何かがあるNYで自分探しを行うことになる。 人間のだらしない分やかっこ悪い部分が著者の独特の視点から没入しながら触れることが出来る。葉太のかっこ悪さはどこかで観たかっこ悪さではなく、自分のかっこ悪さを映しだしていることに気づくのは私以外にも多いはず。 心を描くだけではなく、NYの良さも悪さも空気感が感じられる描写はさすが。
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妙に刺さって一気読みしてしまった。 読み始めて共感性羞恥の一種なのか、ヴーーーと唸り声をあげそうになった。若い頃ならそのまま本を閉じていたかもしれない… でも歳をとると言うのは悪いことではないようで、自分は今はもうその痛さの先に居て昔より格段に生きやすくなったな、なんて素直に喜...
妙に刺さって一気読みしてしまった。 読み始めて共感性羞恥の一種なのか、ヴーーーと唸り声をあげそうになった。若い頃ならそのまま本を閉じていたかもしれない… でも歳をとると言うのは悪いことではないようで、自分は今はもうその痛さの先に居て昔より格段に生きやすくなったな、なんて素直に喜びながら読んだりしていたのだけど。 半分過ぎたあたりから少し様変わりしてきて真顔になっちゃったよね… 自分らしく生きるって結局なんなんだろ。 理想を演じていれば真実になると信じて知らない間にガチガチに固めちゃってた鎧を少しずつ脱いでいくのは途方もなくて勇気のいる作業だけど、柔らかい部分を剥き出しのままでいられるような素直さに憧れているのなら、少しずつ痛みに顔をしかめながらも剥がしていくしかない。 歳をとると麻痺して痛みに気づきにくくなることだし、甘いだけの世界では生きられないことが嫌でもわかってくる。自分を覆う膜の形が、硬くなくても自分を守れるんだと思えるようになる。 自分のまだ知らない広い世界のどこかに、無防備な箇所に触れられても痛みを感じないくらい自分に優しい世界があるんだって信じて剥がしてみてもいいんじゃない?と思った。 自分の生きている世界は舞台なんかじゃなくて、自分はただの誰にも見られていない物語の主人公なんだと思えたなら、その後の人生は最高な気がする。 心は体のおもちゃ。 その意味を吟味して噛み締めながら、ニーチェを少し齧ったりなんかしてまた少し体と心が歳を重ねたらもう一度読みたいと思う。
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最後の、自分の気持ちで景色が変わるの一文が、とても、刺さりました。それをこの小説で書いていたのだと、しっくりも来ました。 主人公の葉太が、セントラルパークで、カバンを盗まれたあたりから、読む手が止まらなく、最後まで一気に読みました。 空腹で食べるご飯はやっぱり美味しいよね。 とか、小説を読みながら色々頭を巡らせました。 海外でパスポートを無くした時の手順とか必要な事とかも、なんとなく学べてそれも良かったのかなぁと思いました。
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あまりおもしろく読めませんでした。主人公が29歳にもなって自意識過剰すぎて幼くてちょっとというかけっこうイライラしました。
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2014年発表の西加奈子氏作品。 あらすじについては、巻末数ページにある広告(他作品紹介ページ?)にあるのが簡潔でよかったので引用したいと思います。 旅の初日に盗難で無一文に! 自意識過剰な青年の馬鹿馬鹿しくも切ない魂のドラマ。 ・・・ 読後感は複雑でした。 周囲へあわせるとか、空気を読むとか、発言しない相手をおもんぱかるというのは一種の日本の文化でしょうが、それが行き過ぎて苦しむ人がいるのも事実でしょう。 主人公の葉太は、気にしい、というか、自意識過剰の最大級みたいな感じの人。 初の海外旅行にニューヨークを選び、調子にのり、盗難にあう。英語も喋れず、恥もかきたくない、だから白昼堂々盗難にあったけど、そ知らぬふりをして、仕方ないよ、と困り笑いを周囲に振りまく。そしてきっと調子に乗り過ぎた罰だと自らを戒める。 その後も、すぐに大使館に行ったら調子に乗ったアホと思われるのがイヤで日一日とホテルの自室で空腹に耐えつつ、事態を悪化させるみたいな男の子。 ま、最後は助かるんだけど。 読中は、一部はわかるけど、一部はやりすぎだろう、総論賛成・各論反対、気持ち的に乗るに乗れない、みたいな感覚を覚えました。 ・・・ 巻末に早川真理恵さんという方と筆者の西さんの対談が掲載されていました。 そこで、早川さんは「葉太の気持ちがめっちゃわかる」みたいなことを書いていらっしゃったんですね。メチャクチャ感情移入した、みたいな。 でも私は、逆に「え?あの意識過剰感はむしろ世間の普通なの?」と逆に心配になりました。自分がズレていたのか、と。 まあ私は確かにこらえ性がなくって、若き日は家出もしてしまいましたし、日本での就業時もやはりどん詰まりに詰まって、こうして海外に出て、何とかいま生活ができるようになったポンコツであります。人や周囲に合わせるのは得意ではないです。 葉太のように日本だけにしか住めないという縛りがあったら発狂していたかもしれません。 主人公の葉太のキャラに、気にしいにも程度があるし、なんというか、相談する友人とかいなかったのとか、ちょっと思ってしまいました。もちろん、気にしいに「気にすんなよ」とか言ってもしょうもないことも分かるのですが。 自分の若かりし頃と令和とでは、世情も異なるというのも分かります。が、辛い時は辛いと声を出せばよいし、本当にキツイ時は我慢しても得られることはなかろう、なんなら逃げちゃってもOK、というのが50代のオッサンの感想です。 キツイ時にキツイまんまで耐えてしまう若い子が増えているのでしょうか。 ・・・ ということで半年ぶりくらいの西作品でした。 居たたまれないほどの気にしい青年のお話でしたが、自分とはちょっと違い過ぎて、近くに居たら避けちゃうかもとかって思いました。思いもよらない反応をされそうで怖いかも。 世の管理職はこういう若者もリードしなければならない、と思うと、私は窓際で相応だ、そんな人間力これっぽっちもないわ、と納得してしまいました。
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20歳そこそこの若い子が過剰な自意識に振り回されているのかと思いきや、主人公はもう29歳なのですね。 もちろん葉太ほどではないけれど、自分も10代~20代のはじめくらいは、周りからどう見えているか散々気にしていたなと思いだしながら読みました。 お笑い芸人の又吉さんが、西加奈子さ...
20歳そこそこの若い子が過剰な自意識に振り回されているのかと思いきや、主人公はもう29歳なのですね。 もちろん葉太ほどではないけれど、自分も10代~20代のはじめくらいは、周りからどう見えているか散々気にしていたなと思いだしながら読みました。 お笑い芸人の又吉さんが、西加奈子さんの本が面白いと絶賛されていたので、こちらの本を手に取りました。 ストーリーが自分には刺さらなかったので、次回は代表作を読んでみようと思いました。
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主人公の葉太は、物語の演出上誇張されて、本当にダサい男として見えるけど、少なからず自分にも身に覚えがあり、だから読んでいてチクチクしつつ、故に葉太が愛おしく、またどこか懐かしくも感じられました。 ラストシーンで登場してすべて解決してみせた母に対して 「大いなる高みから見たら、自分はなんて、恥知らずな人間だったのだろう。」という一文があって、吹き出しました。 「大いなる高み」の存在。大人になるってそういうことだよな。しみじみ...
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共感性羞恥というものなのか、主人公の気持ちも分からんでもないが…とりあえず病院行った方がえぇでと 借り物
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西加奈子版の人間失格なのかなと。作中にも太宰の人間失格が登場し、主人公の名前も太宰の人間失格が葉蔵、舞台が葉太。
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最初から最後まで、ん?で終わってしまった。それは主人公のような発想、行動する人は多く、私は苛立ちを感じるから。どこかで大どんでん返しを期待しながら読み進めて、最後にガックリ
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