学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方 の商品レビュー
服を着替えるように,友人と話すように。 『舟を編む』を楽しんだ人なら,こちらも読んでみたらいいのでは。国語辞典の裏話,つまりどういう個性があるのか,軽妙に語られている。「この本に登場する主な辞書」のイラストがまた親しみやすい。国語辞典が欲しくなってきます。……マニアックな楽しみ...
服を着替えるように,友人と話すように。 『舟を編む』を楽しんだ人なら,こちらも読んでみたらいいのでは。国語辞典の裏話,つまりどういう個性があるのか,軽妙に語られている。「この本に登場する主な辞書」のイラストがまた親しみやすい。国語辞典が欲しくなってきます。……マニアックな楽しみ方だとはわかっているけど。
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メディアでの著者の話芸としての辞書語りが面白かったので期待していたのだが、文章に起こすとそれ程でも、な内容に感じてしまいました。 ―― https://bookmeter.com/reviews/65639276
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私にピッタリの彼は新潮現代国語辞典ですって でも「非モテ」の彼、新明解国語辞典 恋愛についての考え方が非モテらしい 気になる それは気になる さらに「右」という言葉について そう来る?ハアアでも納得 続きは書店で!
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『なにかを真に愛したことがあるひとは、なにかを愛しているひとを決して嗤わない。』解説の三浦しをん氏の言葉からで恐縮だが本当にそれを感じた、世間的には偏愛かもしれない、辞書愛と日本語愛に満ちた一冊だった。 とかく軽妙な語り口で、辞書の個性を語り尽くす。それは取りも直さず編者の個性...
『なにかを真に愛したことがあるひとは、なにかを愛しているひとを決して嗤わない。』解説の三浦しをん氏の言葉からで恐縮だが本当にそれを感じた、世間的には偏愛かもしれない、辞書愛と日本語愛に満ちた一冊だった。 とかく軽妙な語り口で、辞書の個性を語り尽くす。それは取りも直さず編者の個性であり、その違いを全て受け入れる日本語の懐の深さでもある。正しい文法も正しい日本語もない、様々な言葉がそこにあり、その道標のひとつが辞書だったと実感する。まさか辞書の読み比べをしたいと思う時がくるとは!
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〇本読みと、物書き初心者のための辞書選びのバイブル。 物書きや本読みにとって重要なことは何だろうか。 語彙力、表現力、インスピレーション、イマジネーション。いずれも、完成された人はあり得ず、感性が勝利することもあるが一種の勉強により会得できることはある。勉強のおともに必要なのはや...
〇本読みと、物書き初心者のための辞書選びのバイブル。 物書きや本読みにとって重要なことは何だろうか。 語彙力、表現力、インスピレーション、イマジネーション。いずれも、完成された人はあり得ず、感性が勝利することもあるが一種の勉強により会得できることはある。勉強のおともに必要なのはやはり辞書だろう。 自称「辞書オタク」の筆者が本書でお送りするのは「辞典の選び方」だ。 辞書と言えば「広辞苑」を思い浮かべる人も多いかもしれないが、ここでは各出版社から出されている小型(と言っても、3000円程度かかるいわゆる辞書)の辞書を対象に、サンキュータツオ氏が選び方の特徴を教えてくれる。否、選び方だけではない。タイトルの通り、「遊び方」を教えてくれる。まず、はじめに登場する各辞書を擬人的に表したうえで紹介する。かと思えば、ちゃんと「美しい」の各辞書での語釈の違いを教えてくれ、その後辞書ごとにどのような変遷で作られはじめ、どのような特徴を持っているかが語られる。辞書という普段はつまらなく見えるものなのに、これほどワクワクする瞬間はなかった。 現代っ子は、紙辞書を持たない。たいていが電子辞書だし、スマートフォンの普及によりWeb辞書やアプリで検索ができてしまう。このことを憂えている教員もいるが、多くの人は受容しているだろう。 また、中学校や高校では国語辞書は指定のものを購入した場合が多いだろう。どんなタイプの物書きをするかにより、どんな国語辞書を使うのが良いかは、変わる。 やはりはじめて物書きをするのだったら紙辞書だし、本読みにとっても必要だ。Webやスマホでない、できればちゃんとした。そしてできれば有能なものを複数。筆者は高校のとき購入したものを1冊持っているきりだ。もう1冊を選ぶのが楽しみで仕方がない。
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単行本をおもしろく読み終えたところで、去年の秋に文庫化されたものを発見して即入手。 解説は『舟を編む』の三浦しおん。辞書愛にみちあふれているばかりでなく、辞書に限らずなにかを偏愛したりとことん極める楽しみというのを知ることができる好著なり。辞書キャラ一覧と辞書相性占いは子らにも大...
単行本をおもしろく読み終えたところで、去年の秋に文庫化されたものを発見して即入手。 解説は『舟を編む』の三浦しおん。辞書愛にみちあふれているばかりでなく、辞書に限らずなにかを偏愛したりとことん極める楽しみというのを知ることができる好著なり。辞書キャラ一覧と辞書相性占いは子らにも大人気。
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辞書にも個性(著者の信念)があったのか。一冊だけではなく複数較べてみると違いがあって面白いそうだ。ここに紹介の辞書が欲しくなった。
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今まで国語辞典とは、言葉の意味を短い無味乾燥な言葉で説明してある本としてしか理解していなかった。まさか、国語辞典に個性があって、編者の考えが反映しているとは! どの様な分野であれ、熱意を持った人の本は本当に魅力がある。私の様な者は、すぐ感化されてしまう。「舟を編む」よりもはるか...
今まで国語辞典とは、言葉の意味を短い無味乾燥な言葉で説明してある本としてしか理解していなかった。まさか、国語辞典に個性があって、編者の考えが反映しているとは! どの様な分野であれ、熱意を持った人の本は本当に魅力がある。私の様な者は、すぐ感化されてしまう。「舟を編む」よりもはるかに強い、言葉に対する愛着が感じられる。 個人的には「新明解国語辞典」に惹かれる。万人にソコソコ受け入れられる表現ではなく、編者のシニカルな見方が盛り込まれている辞書を早く手にとってみたい。 最近自分の表現力の不足を強く感じており、同意語・反意語辞典の購入を考えてもいたので、早速ベネッセの「表現読解国語辞典」を購入。 「日本語語感の辞典」や、コラムで取り上げられている「基礎日本語辞典」も手元に置いておきたい。 また、オススメ辞書ガイドも「ヤバイ」。未読本が10冊以上増えてしまう羽目に…(ところで何で「羽目」なのかしらん?辞書に当たらないと!)
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前から気になっていたサンキュータツオさんの本。お笑い芸人なのは知ってたけど、日本語学者とはねえ。お笑いやってるとこも見たことないけど。 いろんな国語辞典が紹介されていて、大変興味深い。自分向きな感じなのもあったから、今度書店で見てみよう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
サンキュータツオ『学校では教えてくれない!国語辞典の選び方』(角川文庫、2017年2月再版)読了。 以前、『ヘンな論文』を紹介した際に、同僚に「もうひとつ面白い本があります」と推薦されたので、大連出張前に読み始めた一冊がこれ。 文体は柔らかいのだが、「もうこれは立派な研究業績」といっても過言ではないというのが読後の感想。 「国語辞典といえば広辞苑」というのが小生の発想だが、本書を読むと、そんな凝り固まった発想は捨てなければならないと痛感する。 ずいぶん前に『言葉の海へ』(高田宏)を読んだときは感じなかったが、『舟を編む』(三浦しをん)を読んだときに語釈の重要性に気付き、本書を読んで、ますます、辞書には個性があることを実感した。 『言葉の海へ』は『言海』を作った大槻文彦の伝記。サンキュータツオ氏によれば、初めてあいうえお順に言葉を並べた辞書が『言海』だったという[p.58]。これは目から鱗が落ちる紹介だった。考えてみれば、外国語はABC順だし、『言海』編纂時は明治時代で、当時はいろは順だった。それをあいうえお順に記載することにしたのだから、コペルニクス的大転換を図ったわけである(福澤諭吉は大反対したらしい)。 もちろんそこに語順へのこだわりがあったわけで、今では当たり前に思っていることでも、最初に取り組んだ大槻文彦は偉いと思う。 本書は、国語辞書の歴史を紹介し分析するとともに、サンキュータツオ氏が選んだ国語辞典を、用途に合わせて辞書を使い分けるべきであるとの考え方のもと、それぞれの特徴をクローズアップして違いを説明している。 すべての辞書を入手して比較するのは難しいが、通常、自分が何のために辞書を引くのかの目的がはっきりしている場合が多いので、まず本書を読んで辞書を選べばいい。 とくに、第2章「タツオセレクト!オススメ辞書ガイド」は出色。普段あんまり辞書を引かないという方も、本書を読めば『辞書ってこんなに違うんだなぁ』と実感できること請け合いだ。 世の中には、辞典に限らず、領域ごとに事典・字典がたくさん出版されている。小生もかなり前に事典の項目を担当した機会があったが、本書を読んでから、『もう少し編者の意図を斟酌すれば内容が変わったかもしれない』と思う。 そういえば、小生にピッタリの辞書は『新明解国語辞典』だった[p.139]。 うーん、『広辞苑』派からすれば、ちょっと勇気がいるなあ。何しろ「人からどう思われても大丈夫なB型気質」。人の目をものすごーく気にするんですけど。(笑) M浦先生、いい本を紹介していただいてありがとうございました。大いに楽しめました。
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