1,800円以上の注文で送料無料

哲学する子どもたち の商品レビュー

3.7

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/04/22

フランスの教育事情がざっくりとわかる本。 日本よりお金がかからないのは良いけど、問題もそれなりにある。

Posted byブクログ

2023/11/19

サブタイトルにある「バカロレアの国 フランスの教育事情」について書かれている。 日本とはだいぶ違う文化なのがわかる。 フランスでの教育事情に対するカルチャーショックなどが語られており、興味深い。日本もフランス風の教育をすべき、みたいな話ではないところも好感が持てた。

Posted byブクログ

2023/11/04

フランスの学校の飛び級・留年制度の実態や、バカロレアの論述に特化した学習内容・試験についてなど日本とはまるで異なる制度について、一人の母親がどう思っているか率直に書かれていて面白い。 筆者は日本の学校の、子どもたちはフランスの学校の両方の体験から思ったことを書いているので、どちら...

フランスの学校の飛び級・留年制度の実態や、バカロレアの論述に特化した学習内容・試験についてなど日本とはまるで異なる制度について、一人の母親がどう思っているか率直に書かれていて面白い。 筆者は日本の学校の、子どもたちはフランスの学校の両方の体験から思ったことを書いているので、どちらかを手放しで褒めている訳ではないのも読みやすさにつながっている。 進学先の高校もある程度地域ごとに決まってしまったり、論述に特化するせいで計算力の力が低い子どもが多かったりするなど、日本にはない教育の問題点は特に目新しく感じられた。 教員のストライキ権が認められていたり、産休に入った先生の代わりがいなくてもその先生を非難する声がなかったりと、給与面以外の教員の労働環境はフランスの方が恵まれていると感じた。

Posted byブクログ

2022/09/25

フランスで子育てをする著者が自身の目で見たフランスの教育事情を語った一冊。 ただただ知らないことばかりで興味深かった。 フランスでは高校まで授業料が無料であること、習い事も国からの補助で安価でできること、今の日本との違いに驚かされるばかり。 今の日本の教育について憤りを感じる部分...

フランスで子育てをする著者が自身の目で見たフランスの教育事情を語った一冊。 ただただ知らないことばかりで興味深かった。 フランスでは高校まで授業料が無料であること、習い事も国からの補助で安価でできること、今の日本との違いに驚かされるばかり。 今の日本の教育について憤りを感じる部分もあれば、「そんなお金ないよね…」と諦めている部分もあったが、フランスがここまで教育にお金をかけているのだから、日本の現状は怠慢、あるいは教育の軽視でしかないと改めて思わされた。他国を知るって大事。 それに、中等教育で行われる徹底的に考えさせる教育は本当に羨ましい。一長一短あるようだけど。 フランスの教育事情について読んだのは初めてだったので、あくまで著者の意見は参考程度にと思っていたが、 「古典といわれる価値のある、過去の優れたものを知ることで、審美眼ひいては確固としたその人の独自のスタイルは作られるのであって、同時代のものにしか触れなければ、必然的に質は低下する。同時代のものは玉石混淆で、その大半が時の篩には耐えられない。しかも学校で与えられなくても周りに溢れていて触れる機会は大きく、新しさは子ども自身のなかにあるのだから、学校が与えてやるべきなのは、優れた古典の教養なのだ」という部分はとても説得力があった。

Posted byブクログ

2020/09/16

「フランスには入学式がない」「成績会議に生徒代表が参加」など、哲学に限らず驚くことがたくさんあった。真似をするのではなく、日本での当たり前のことを疑うきっかけをくれた。哲学に関しても、大学に入るまでの訓練が日本と大きく違っており、参考にすべきと思った。

Posted byブクログ

2020/07/09

大学の課題図書で読みました。 フランスの教育事情を分かりやすく知ることが出来る1冊だと思います。哲学ないしバカロレアを通してフランスの子供達がどのような思考のプロセスを踏んで自分の考えを醸成していくのかが分かります。高校生で4時間の論述って大変そうだなと思っていましたが、バカロレ...

大学の課題図書で読みました。 フランスの教育事情を分かりやすく知ることが出来る1冊だと思います。哲学ないしバカロレアを通してフランスの子供達がどのような思考のプロセスを踏んで自分の考えを醸成していくのかが分かります。高校生で4時間の論述って大変そうだなと思っていましたが、バカロレアを受けるまでにそれに対応できる能力が養われていくと思うと、やればできるんだなと思うようになりました。

Posted byブクログ

2019/05/16

面白かったです。筆者のフランスでの子育てを 通じた教育経験が書かれているエッセイ。 フランスの教育の歴史から始まり、 日本との教育の違い、例えば、 作文は与えられる課題内容が フランスでは物語を描いたりするが、 日本では「日記」と「感想文」であること。 フランス人のこだわりの多...

面白かったです。筆者のフランスでの子育てを 通じた教育経験が書かれているエッセイ。 フランスの教育の歴史から始まり、 日本との教育の違い、例えば、 作文は与えられる課題内容が フランスでは物語を描いたりするが、 日本では「日記」と「感想文」であること。 フランス人のこだわりの多言語主義、 入学式や卒業式がなく、成績会議なるものがあり、 飛び級と留年があり、修学旅行はその学校にいる 先生が催すかどうかであるなしが決まり、 いじめには調停人がはいり、いまだに(エリート 言語である)ラテン語を習うこともあり、 フランスにおけるPTA(ただしTは含まれず)は 右派と左派があり(!)かなり大変であり、 教育費は安く平等であるものの、実際は親の 財力(住む場所により行く高校がほぼ決まっている) によりかなり左右される。 フランスの高校生が受ける卒業試験バカロレアが 「哲学」試験からスタートする、それほど フランスの教育において「哲学する」という ことが重要視されています。 そのため、題名は「哲学する子どもたち」ですが 哲学部分は少なく、題名が惜しいなぁと思います。 哲学はフランス人には身近で、日本人には 近寄りがたいものなので、日本の読者が手に取る 機会が減ってしまう気がします。

Posted byブクログ

2018/09/04

フランスの中学、高校教育はかなり日本と違うと感じた。筆者の言うとおり、日本の教育にも良い面はあるが、「考えさせる」ということに対するこだわりが全く異なる。

Posted byブクログ

2018/03/04

和田先生の『19歳の読書論』での紹介に触発されて読みました。フランスの教育事情が知れておもしろかったです。 バカロレアで求められるような、主張を論理的に構築して論述するということは、非常に重要だと思います。哲学とは関係のない仕事をするにしても、仕事の基礎として活きると思います。そ...

和田先生の『19歳の読書論』での紹介に触発されて読みました。フランスの教育事情が知れておもしろかったです。 バカロレアで求められるような、主張を論理的に構築して論述するということは、非常に重要だと思います。哲学とは関係のない仕事をするにしても、仕事の基礎として活きると思います。その能力は、”感想文”では培われないであろうことは、この本を読んで強く印象付けられました。フランスでの教育の実践を知れて、新たな視点を獲得できた気がします。 とはいえ、この本を手放しで評価するかというとそういうわけでもなくて、ちょっと書き方が散らかっている印象を受けました。私がこの本を紹介するとしたら、そういうマイナス面をいろいろ言い募ってしまいそう。この本の直接的な感想から外れるのですが、和田先生は、そういうところを捨象して、いいところをうまくすくいとって紹介していたのでしょう。そういう点でも勉強になりました。(2018年2月14日読了)

Posted byブクログ

2017/11/21

フランスの「すべての子供に教育を」という考えは、多少の不便や不平等には目をつぶるという「問題は多少あってもまずは教育の機会を与えてから考えよう」という割り切りの上に成り立っていることに感心。 教育内容も「考える力」をつけさせることに大きなウエイトを置いていることがフランスの国民性...

フランスの「すべての子供に教育を」という考えは、多少の不便や不平等には目をつぶるという「問題は多少あってもまずは教育の機会を与えてから考えよう」という割り切りの上に成り立っていることに感心。 教育内容も「考える力」をつけさせることに大きなウエイトを置いていることがフランスの国民性をはぐくんでいるということがよくわかる。 自分で考えてそれを言葉にすること、自分と同じように他者にも考えや想いがあることを「当たり前」として自分の考えを伝えるスキルを身に着けようとすること、そうした日本の教育に圧倒的に欠けていることを実践している。 日本の学校教育を考える上でも非常に勉強になる一冊。

Posted byブクログ