神の子(下) の商品レビュー
初めて読む作家だった いきなり分厚い上下巻から? そんな思いも杞憂に終わった 感覚的にはあっという間に読了 最後はどうなる? バッドエンド?ハッピーエンド? 作者の手の中でいいように弄ばれて・・・ なんとなくもうチョット違うエンディングが欲しかった 終了直前までは完全に星5...
初めて読む作家だった いきなり分厚い上下巻から? そんな思いも杞憂に終わった 感覚的にはあっという間に読了 最後はどうなる? バッドエンド?ハッピーエンド? 作者の手の中でいいように弄ばれて・・・ なんとなくもうチョット違うエンディングが欲しかった 終了直前までは完全に星5個だったんだけどな~~
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身許引受人の町工場で働きながら、大学に通いはじめた町田は、知り合った学生たちの起業を手伝うことにもなり、他人と過ごす時間が彼の心を少しずつ解きほぐしていく。 稔を探す町田。室井関係やら楓やら沢山の人物が登場して、複雑に絡まっていくので、誰が騙して誰が騙されているのか、バックグラウ...
身許引受人の町工場で働きながら、大学に通いはじめた町田は、知り合った学生たちの起業を手伝うことにもなり、他人と過ごす時間が彼の心を少しずつ解きほぐしていく。 稔を探す町田。室井関係やら楓やら沢山の人物が登場して、複雑に絡まっていくので、誰が騙して誰が騙されているのか、バックグラウンドは?と考えると疲れてしまった。 町田よりも楓の成長を軸に置いてる部分が大きく、上巻ほどの息を呑む展開もなく、私には、ちょっと長過ぎたかな。
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非常に満足度の高い作品でした。 読後も良い気持ちで引きずる終わり方で個人的にはとても好きな作品。 IQ160以上という頭脳がある少年だからこその苦労と波乱の人生、 かたわら同じギフテッドの持ち主であり似た境遇の裏社会の謎の室井。 2人の関係性で巻き込まれていく周囲の人間模様、登...
非常に満足度の高い作品でした。 読後も良い気持ちで引きずる終わり方で個人的にはとても好きな作品。 IQ160以上という頭脳がある少年だからこその苦労と波乱の人生、 かたわら同じギフテッドの持ち主であり似た境遇の裏社会の謎の室井。 2人の関係性で巻き込まれていく周囲の人間模様、登場人物のキャラも色濃く、 飽きが来ないストーリー展開。 同じ孤独な天才児としてまったく真逆の人生観になっていく様がとても面白かった。 他人からの愛情を受け入れるか受け入れないかは、自分次第。 その大事さに気付くかも。 いかに人間は1人では何も出来ないのかと思わされた素敵なものでした。 最初はただただ、アウトローなサスペンスのようなミステリーのようなハラハラドキドキだけかと思いきや、 終盤での終わらせ方に、一気に好きになりました。
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神の子(上・下) 薬丸 岳 著 **上巻あらすじ** 少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。戸籍すら持たぬ数奇な境遇の中、他人を顧みず、己の頭脳だけを頼りに生きてきた。そして、収容された少年たちと決行した脱走事件の結末は、予想だにしなかった日々を彼にもたらす...
神の子(上・下) 薬丸 岳 著 **上巻あらすじ** 少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。戸籍すら持たぬ数奇な境遇の中、他人を顧みず、己の頭脳だけを頼りに生きてきた。そして、収容された少年たちと決行した脱走事件の結末は、予想だにしなかった日々を彼にもたらすこととなる――。一方、闇社会に潜み、自らの手を汚さずに犯罪を重ねる男・室井は、不穏な思惑の下、町田を執拗に追い求めていた。 **下巻あらすじ** 身許引受人の町工場で働きながら、大学に通いはじめた町田。知り合った学生たちの起業を手伝うことにもなり、他人と過ごす時間が彼の心を少しずつ解きほぐしていく。だが、忌まわしい過去は、彼を易々と手離しはしなかった。ふたたび町田に接近する室井の真意とは……!? 吉川英治文学新人賞作家が描く、エンタテインメントの醍醐味を存分に詰め込んだ圧倒的傑作! **感想** 薬丸岳さんの長編を読むのは本作が初めてでしたが、その緻密な構成と人物描写に引き込まれ、一気に読了しました。物語は、町田が少年から大人へと成長していくおよそ10年間を描いており、その時間を読者も共に歩んでいるような濃密な読書体験が味わえます。 戸籍を持たないという社会の枠組みからこぼれ落ちた存在でありながら、天才的な知能を持つ町田。その「ギフト」は彼の人生を豊かにするどころか、むしろ一層の孤独と苦悩を与えているように感じられました。 物語は町田一人の視点だけでなく、さまざまな人物の視点を通して描かれており、それが一人の人間の人生だけでなく、複数の人生が複雑に交差しながら展開する重層的なストーリーを生み出しています。とくに、彼の前に立ちはだかる室井という存在の不気味さと狡猾さが、物語全体に緊張感を与えていました。 町田が最後に何を考え、どこへ向かうのか——先の読めない展開にハラハラしながらも、「彼なら何とかしてくれるのではないか」と思わせる人物造形が見事で、読後も強く印象に残りました。 個人的には、読後に深く余韻が残る非常に満足度の高い作品でした。薬丸岳さんの他の作品も、ぜひ読んでみたくなりました。
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薬丸岳さん「神の子(下)」 上下巻合わせて約1000頁の大作。 下巻読了後、真っ先に思ったのは最期の物足りなさ。上巻から始まり下巻の最期の方までスリリングな展開だっただけにも凄く残念に感じる終わり方だった。 この終わり方だとタイトル「神の子」と謳っているIQ160の件は何処へや...
薬丸岳さん「神の子(下)」 上下巻合わせて約1000頁の大作。 下巻読了後、真っ先に思ったのは最期の物足りなさ。上巻から始まり下巻の最期の方までスリリングな展開だっただけにも凄く残念に感じる終わり方だった。 この終わり方だとタイトル「神の子」と謳っているIQ160の件は何処へやらで、共通のバックグラウンドは無戸籍、愛を知らないだけで良いのでは?と感じてしまう。 高いIQのギフテットとしての二人、その結末がこの感じでは… 自分が毎回、薬丸作品のクオリティの高さに依存しているだけに今回の最終盤は不完全燃焼すぎた。 高い高揚感を募らせながら読み進めていただけに拍子抜けしてしまった。 最期の展開が自分にはあんまりだったのだが、上巻から始まり、下巻の序盤~終盤にかけてはものすごく面白かった。 木崎と町田、二人を神の子としてのプロット。 稔、雨宮といい、少年刑務所内、出所後の展開、前原悦子と娘の楓の心情。町田が大学生になり、そこから会社の起業、その為井と為井家の絡みかた、内藤という存在。 出てくる登場人物の誰もに裏の顔があるのでは?と想像でき、そして全てが最終的に絡まってきて読みごたえは最高潮だった。 特に楓の町田に対する心情の変化には読み応えを強く感じていた。 彼女が知ってしまった町田の過去をどう整理し、彼にどう接していくのか。 その男の過去の悲惨さや重大さや闇深さに徐々に楓の愛が溶け込んでいく。楓の心境が深く刺さる物語だった。 それだけに残念… この終盤の最高潮の展開からだと最終的に木崎と町田の二人による、皆を巻き込んだ高度な頭脳戦が繰り広げられる事を期待せざるをえない。 もしくは薬丸作品特有の答えのない、それだけれども考えさせられるという着地点でもよかった。 木崎がALS…闇の組織は自然消滅、肩透かしもいいところ。 「仲間」という存在の認識や町田が木崎に言った台詞「人として自分達は特別なものじゃない」という終着点では、その前の展開が展開だけに自分の満足には至らなかった。 双方で何人もの人間の苦しむ人生があり、木崎の圧倒的な圧力により何人もの死が絡んでいるのだから。 あっさりしすぎていて、それらの重みが何もかかってこない結末に感じてしまった。 何度も書くが違った結末が読みたかった。
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町工場で働きながら大学に通う町田と過去の人と今の人と。起業の誘いをきっかけに町田の世界は広がるが、過去は纏わりついておりそれらがどう終着するのかドギマギする。ちょっと終盤気になる所あったから個人的にもうひと盛り上がりあれば楽しかったかな。弟の罪とかスルーなんや、って思った。
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面白かった。 並外れた能力を持つ2人。しかし稔という人間を必要とした町田と不要とした室井には決定的な違いがある。 室井が町田の手で稔を殺させようとしたのは自分が持てなかったものを町田が持っていることへの嫉妬のような感情からなのか それとも町田が持っているものへの興味からだったの...
面白かった。 並外れた能力を持つ2人。しかし稔という人間を必要とした町田と不要とした室井には決定的な違いがある。 室井が町田の手で稔を殺させようとしたのは自分が持てなかったものを町田が持っていることへの嫉妬のような感情からなのか それとも町田が持っているものへの興味からだったのか…? 終盤 あの様な体になった室井が町田の大切なものをことごとく奪っていった経緯には 自分のもとを去っていった町田の生き方と自分の生き方と両方の先にある結末を最期をむかえる時までに見届けたかったからなのかもしれない…。 室井にとって自分の能力の根底にあったのは〝怒り〟だったのかもしれないが町田にとってはそうではなかった。 町田が室井に言った「─自分のことを自分よりも大切に思ってくれてる人がいる。そのことにずっと気づけずにいたおれとあんたは、どちらも人間として劣っていたということさ」という言葉はシンプルだけれど町田の口からでた言葉だと思うととても意味深い。 エピローグからのラストもとてもよかった。 内藤さんの新しい就職先には少し笑った。
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あーーーやっと読み終わった。 全然進まなくて、これ読んでる間に他の本2つ読破した。 寝る前にちょこちょこ読んでようやく終わった。 確かに、木崎(ムロイ)との決戦があっけなかった。 ALSになってた木崎「お前の大切なものすべてこわしたやったわ〜!」 町田「俺は磯貝と新しい会社をはじめる!仲間がいる限り、俺はお前に屈しない!」 木崎「くっ、、俺の負けか」 え?(*_*) あっそう。。。。 内藤、楓、染井のやりとりも 「町田が悪の組織にいて、、」「えー!」 とか、 「町田には稔という大切な人がいて、、」「聞いたことあるー!」 みたいな会話の中が何回もあったりして もういっぺんに会話してくれよ、読者はもうそれ知ってるから、 みたいなのが結構だるかった。 雨宮も結局なんだったのかよくわかんないし 染井は貰い事故すぎだし結局町田は楓が好きっぽいし色々置いていかれながら話が進んでいった。 全然好きなやつではありませんでした。
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最近読んだ中で1番面白かった!! 朝の電車、お昼休みの公演、帰りの電車がわたしの小説タイムですが、今回は帰宅後のソファも小説タイムになるほど引き込まれた。 みんな、幸せになってほしい。 続きがあればいいのになぁ。
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少年院入所時の知能検査でIQが極めて高いことが判明した主人公町田博史。戸籍を持たない数奇な運命を辿ってきた。己の頭脳だけを頼りに。 振り込め詐欺に関わり、殺人を犯し、少年院を脱走し、大学生になり、会社経営に携わり、結婚?する。 これだけだと主人公の、どん底からのサクセスストーリーのように感じるがまったく異なり、読み応えがあり面白かった。 上下巻の大作であったが珍しく一気読み。 個人的にはムロイとの対決構図がもっと大きく描かれていればよりのめり込めたのになぁと…。
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