未来のだるまちゃんへ の商品レビュー
子どもと関わる大人として、背筋が伸びるような読後感。からすのぱんやさんしか知らなかったわたしが数年前かこさとし展に行ったときに、「なんてかわいい絵!」「科学絵本ってすごい…!」「なんて真剣に子どもと向き合って絵本を描く人なんだろう!」とひとしきり感動していたのだけど… かこさとし...
子どもと関わる大人として、背筋が伸びるような読後感。からすのぱんやさんしか知らなかったわたしが数年前かこさとし展に行ったときに、「なんてかわいい絵!」「科学絵本ってすごい…!」「なんて真剣に子どもと向き合って絵本を描く人なんだろう!」とひとしきり感動していたのだけど… かこさとしさんの生き様をもっともっと深く知れて、より憧れや尊敬の気持ちが強くなった。子どもをよく観察し、子どもから教わる。凄い人ですね。
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友人がSNSで紹介していたのを機に購入。お名前は知っていたが、なぜか絵本に触れることもなく過ごしてきた。しかし、一読して、素晴らしい表現者であることに唸らされた。覚悟もやり方も、表現も、とても簡単に真似できるようなシロモノではない。けれど、物語を書くものとしてハッとさせられる箇所...
友人がSNSで紹介していたのを機に購入。お名前は知っていたが、なぜか絵本に触れることもなく過ごしてきた。しかし、一読して、素晴らしい表現者であることに唸らされた。覚悟もやり方も、表現も、とても簡単に真似できるようなシロモノではない。けれど、物語を書くものとしてハッとさせられる箇所、学びを得る箇所はたくさんあって、なにより「正直」に居たいと痛感した。 (24.7.30.奥さんのことを書かない作家はちょっとな、という自分流分類を思い出し星ひとつ減) 余談だが、戦中から戦後の「手のひら返し」は、皆川博子さんの幻想短編集「蝶」や、ドナルド・キーン氏の「日本人の戦争 作家の日記を読む」中の永井荷風らの著述にて、文人の目にはやはりそらぞらしかったことが述べられている。
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優しく微笑むだるまちゃんの表紙にヤラれ、購入。先生の絵本で育ちました。ありがとうございました、合掌。
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「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「からすのパンやさん」は、本当に何度も何度も読んだ絵本。 優しく、温かくワクワクする絵本はどうして生まれたのか。 かこさとし先生の覚悟と生き方を少し覗かせてもらいました。 自分で考えて選択すること。大事にしていきたい。
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生い立ちや戦前戦後の中で生き抜くストーリーに惹きつけられる。こういう人から生み出されたんだ。だるまちゃんやからすちゃん
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すごく良かった。 絵本作家のかこさとしさんのエッセイなんだけど、ですます調で書かれていて堅苦しくなく、人柄もでてとても優しい文体。 一章と二章のかこさんの少年時代や青年時代の話が面白かった。 子供を語る大人って、子供を神聖視してるというか、純粋無垢な存在だと言う人が多くて私はいつ...
すごく良かった。 絵本作家のかこさとしさんのエッセイなんだけど、ですます調で書かれていて堅苦しくなく、人柄もでてとても優しい文体。 一章と二章のかこさんの少年時代や青年時代の話が面白かった。 子供を語る大人って、子供を神聖視してるというか、純粋無垢な存在だと言う人が多くて私はいつも違和感を感じてたんだけど、かこさん曰く「『子どもっていうのは、純粋無垢の天使だ』なんて言い出す方がいると、だから、もうゾッとしちゃうんですね。」と。めちゃくちゃ頷いてしまった! 子供って結構残酷だし、嘘つきでずるい。 でもそう言う悪いことをして失敗して自分で考えて善悪を分かっていくんだと。 かこさんは本当に子どもが好きなんだな。 なのに自分の子どもとは全然遊んでやらなかったらしく、そこは残念だったな。笑 今度久しぶりにかこさんの絵本読んでみよう。からすのパン屋さん懐かしいな。 このエッセイはずっと手元に置いて置きたい本になった。
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子供の頃から大好きでお世話になっているかこさとしさん 御自身の子供の頃のお話から、子どもに対する接し方までどうして絵本作家になったのか、子どもとどう付き合うべきか、かこさんの思いや考えがたくさん詰まってた 子供の頃は何の気なしに読んでいたけどあそこまで深く考えて絵本を作られてい...
子供の頃から大好きでお世話になっているかこさとしさん 御自身の子供の頃のお話から、子どもに対する接し方までどうして絵本作家になったのか、子どもとどう付き合うべきか、かこさんの思いや考えがたくさん詰まってた 子供の頃は何の気なしに読んでいたけどあそこまで深く考えて絵本を作られていたとは 私も子供心を忘れずに子育てしていきたい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
かこさとしさん、なんて大きな温かい視点で、絵本を書いていらしたのでしょう。 命をかけた人々の思いを胸に、戦後の全ての変化から、迷いながら大切なものを自分の視点で考え、子どもたちの未来に行きついたこと。仕事も、絵本作家としても、人生そのものに妥協せずに、誠実に生きていらしたこと。どの絵本も子どもたちから学んだことを隅々にまで気を配り、よく考え考え、作り上げてきたこと。 特に科学絵本を書く際に、子どもたちに向けて責任を持って「見取り図を描く」姿勢には頭が下がる。 戦争に深く後悔されたかこさんだからこそ、非戦の絵本を読んでみたかったとしみじみ思う。
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大好きな絵本作家のかこさとしさんの著書。 私は子どもの頃まさに「子どもは大人が考えている以上に物事を考え、感じ、理解している」のに、語彙力や表現力がないためにそれを理解してもらえず子どもながらに侮られてると感じたことがあった。 その思いが文章として綴られていて強く共感し、嬉しくな...
大好きな絵本作家のかこさとしさんの著書。 私は子どもの頃まさに「子どもは大人が考えている以上に物事を考え、感じ、理解している」のに、語彙力や表現力がないためにそれを理解してもらえず子どもながらに侮られてると感じたことがあった。 その思いが文章として綴られていて強く共感し、嬉しくなった。 この本を読んでこどもを1人の人間として尊重することを大切さが改めて身に染みた。
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かこさんが亡くなられて数年。かこさんは今頃、どこかで今の日本を見ておられるのだろうか?どんなことを危惧し、どんなことを思っておられるのだろう。 「子どもは子どもなりに持っているもの、考えていることが必ずあるはず」という一文。子どもを見る上忘れてはいけない。侮ってはいけない。子ど...
かこさんが亡くなられて数年。かこさんは今頃、どこかで今の日本を見ておられるのだろうか?どんなことを危惧し、どんなことを思っておられるのだろう。 「子どもは子どもなりに持っているもの、考えていることが必ずあるはず」という一文。子どもを見る上忘れてはいけない。侮ってはいけない。子どもは「小さい人」だ。 最後の数ページは特に胸に響いた。 「生きるということは、本当は、喜びです。 生きていくというのは、本当はとても、うんと面白いこと、楽しいことです。」 それを多くの子どもに感じて、知ってもらいたい。 戦前に生まれ、敗戦ですべてのことがひっくり返り、戦後を生きてきたかこさんの言葉は重かった。
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