あのこは貴族 の商品レビュー
題名に惹かれた 最初は東京出身のお嬢様の婚活話かと思って読んでいたが、途中から地方出身の女の人が出てきて話がリンクする いい意味で女の憎たらしい話しになるのかと思いきや、最後爽やかに終わったので 感想はスッキリした話だったと思った 素直に面白かった
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山内マリコさんは、今を生きる人たちをよく見ていて、その空気を物語に映し出すのがとても上手。 お金持ちの家に生まれ大事に育てられた榛原華子と、大学進学で上京してきた地方の漁村で生まれた時岡美紀。 お金持ちのお嬢様の日常は興味深いし、地方出身女子の都会に対する感情は、私も地方出身なので、切ない共感が込み上げました。 この小説には、女の子同士がポジティブな関係を築くことができるのだ、という理想が描かれているように思います。きっと、作中の人物たちのように、理性的で心が温かい女性同士であれば、可能なことなのでしょう。 こういった話の筋も、現代の空気をよく読んでいて、うまいなぁと感じました。既婚者VS未婚者のドロドロした人間関係とか、都会の勝ち組VS田舎の負け組といった単純な描き方はしていないところが私は好きです。都会と田舎の対比は描いているけど、そこには安易な上から目線の蔑視ではなくて、作者自身の中にある、地元への思いと都会への思いとの、葛藤のようなものではないかと感じます。
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この作家さんが何かの雑誌で、この本を書くにあたっての、背景や取材内容などをインタビューされていたのを読み、興味を持った本。地方出身のため、美紀の東京でも地元でもアウトサイダーという感覚にとても共感してしまった。本題とは逸れるけれど、政治家の特性?を書いている描写にもなるほどと思っ...
この作家さんが何かの雑誌で、この本を書くにあたっての、背景や取材内容などをインタビューされていたのを読み、興味を持った本。地方出身のため、美紀の東京でも地元でもアウトサイダーという感覚にとても共感してしまった。本題とは逸れるけれど、政治家の特性?を書いている描写にもなるほどと思ったり。登場人物が皆魅力的で、読後感も爽やかな作品でした。
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2017/19/27読了。 ちょっと癖があるけど読みやすく、山内マリコさんらしい作品。表紙も素敵だった。
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テーマがちょつと女子高生向きだけど、それなりにまとまっている。対象的なふたりを登場させ、それぞれが人生に立ち向かっていくのを読めば、人は「よし、自分も」と思う。いいお話だと思う。
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面白かった。具体的な固有名詞、ボンマルシェ、レネレイドがわかることは勿論、オークラであげた結婚式や内部生のうんぬんかんぬん…東京が地元で育った者として、あまりにも自分の育ってきた環境とかぶる部分が多く、似過ぎている主人公の頼りなさや取り柄のなさが身につまされるようだった。
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東京のいいとこの娘として 何不自由なくまっすぐ育った主人公華子の結婚にまつわる物語。 何代も前から東京にしか住んだことない家の人と 死ぬ思いで勉強して、地方から東京の大学に出てきた人 そりゃ人生観というか生き方というか 重なりゃしないよね
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中高一貫のプロテスタント系私立で親近感 まぁそうだったの?は、まぁあなたも同じ世界の人間だったの? 革靴に栄養が行き届いてるかどうか 真面目は便利、ぼーっと座ってれば得られる称号 ジョブズの話最高 なんともいえず排他的 安易に近づけない威圧感 生まれた瞬間から途方もなく大きな水をあけられている 育ちの良さと幅広い経験に裏打ちされた堂々たる振る舞い 自分達の世界が中枢であること隠している 日本は格差社会でなく階級社会 政治家の名前は徳ない人でも書ける簡単な名前 〈新語〉 ノンシャラン 安普請 相好を崩す 世故に長ける
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こちら側の世界の住人・華子と こちら側ではない世界の美紀。 その二人を繋ぐ男性・青木幸一郎。 東京と地方。 特権階級の世界と一般庶民の世界。 お嬢様と水商売を経験した女性。 色々な対比があり、世界があり、面白かった。 東京の一部特権階級には今も昔も変わらない特別な世界が広がっ...
こちら側の世界の住人・華子と こちら側ではない世界の美紀。 その二人を繋ぐ男性・青木幸一郎。 東京と地方。 特権階級の世界と一般庶民の世界。 お嬢様と水商売を経験した女性。 色々な対比があり、世界があり、面白かった。 東京の一部特権階級には今も昔も変わらない特別な世界が広がっているんだろうな。 生まれながらにして高い位置に居て、そうでない人達とはスタートラインが違う。そうでない人間がどう努力しても叶わない世界が存在する。 だからと言ってその人達が必ずしも幸せとは限らず、それぞれの苦悩はあるんだろう。 そして、求めているものは一般庶民と変わらず、自分らしく生きること。 華子と美紀、幸一郎。 設楽さんと平田さん。 それぞれの道を自分らしく歩んでいって欲しい。
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面白かった!! 東京生まれの箱入り娘・華子は、名門女子校の同級生が次々に結婚するなか、焦りを感じている。 一方、地方生まれの東京在住OL・美紀は、腐れ縁の彼とだらだらした関係を続けている。 東京者と上京者、貴族階級と庶民。結婚となるとどうにもならない壁があり、こんなふうに相手を...
面白かった!! 東京生まれの箱入り娘・華子は、名門女子校の同級生が次々に結婚するなか、焦りを感じている。 一方、地方生まれの東京在住OL・美紀は、腐れ縁の彼とだらだらした関係を続けている。 東京者と上京者、貴族階級と庶民。結婚となるとどうにもならない壁があり、こんなふうに相手を決めるものなんだと説得力があった。 (図書館)
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