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グローバリズム以後 の商品レビュー

3.7

25件のお客様レビュー

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2016/12/05

昔、この著者の本を何冊か読んだことがあるので懐かしかった。 テーマごとに分かれているが時代の前後やインタビュー形式なのでわかりづらいところもあった。

Posted byブクログ

2016/12/04

エマニュエルと聞いて、映画を思い出すのは、我々の年代以上でしょう、、、さておき。 以前から気になっていた、エマニュエル・トッドの著書でも、簡単そうな部類で、新しいものを読んでみた。 もう残すところ1ヶ月を切った2016年も、世界は波瀾万丈であった。イギリスのブレグジットEUか...

エマニュエルと聞いて、映画を思い出すのは、我々の年代以上でしょう、、、さておき。 以前から気になっていた、エマニュエル・トッドの著書でも、簡単そうな部類で、新しいものを読んでみた。 もう残すところ1ヶ月を切った2016年も、世界は波瀾万丈であった。イギリスのブレグジットEUからの脱退の国民投票の決定、アメリカの次期大統領にドナルド・トランプの決定。 いずれも世界に大きな波紋を投げかけた。 日本に住み、一般的な情報を入手しているだけだと、えっ、何故?となるだろうが、もしかしたら、それらは予見されていたことかもしれない。 それは、エコノミストが出版する「2050年の世界」を読んでから益々そう思うようになった。そんな中、経済学の視点では無く、社会学の視点から世界を捉え、鋭い分析をしているエマニュエル・ドットの著作は面白そうだと以前から気になっていた。 しかし、中々たどり着けずにいたが、ついに1冊読むことが出来た。 結論を書くと、読むだけの価値はあった。 特に、最初の方に新しい情報が入っており、後ろに行くに従って、過去の取材記事となっていく。最初の数十ページでもこの価格を払う価値が十分にある書籍である。

Posted byブクログ

2016/11/25

グローバリズム以後 ・アメリカが帝国となって以降、30年がたち、1世代変わった。帝国というものは、帝国の中枢こそは良いが、帝国の中にいながら辺境にいる人間にとっては良いことはないため、辺境の人々が帝国をやめようというエネルギーを発し始めた。アングロサクソンは根本的に不平等なシス...

グローバリズム以後 ・アメリカが帝国となって以降、30年がたち、1世代変わった。帝国というものは、帝国の中枢こそは良いが、帝国の中にいながら辺境にいる人間にとっては良いことはないため、辺境の人々が帝国をやめようというエネルギーを発し始めた。アングロサクソンは根本的に不平等なシステムをとりやすいが、アメリカが自由平等の国としていることが出来たのは、内部に黒人差別をすることで辺境を確保し、不平等を発散していたからである。しかし、黒人解放以後、平等化が進み、白人も辺境に追いやられることで考え方が変化し、国民国家に向けて進み始めた。 ・欧州は分断に向かっている。それは、一致させるべき明確なビジョンの欠落に起因する。国民国家の単なる集合体となったヨーロッパは失墜していく。 ・家族構造のシステムとは、本来分散化するものである。世界はホモサピエンス以来分岐化を進み続ける。 ・ISISは国家ではなく、ニヒリズムの集合体であり、国家とは逆行する流れをくむもの ・人類学的革命、人類の転換期がいま。その兆候は、①共同体的信仰の欠如②高齢化③社会を分断するほどの教育レベルの向上④女性の地位の向上。 ・日本は元来長子と末っ子の序列を設けるなど、家族制度としては階層的なものは存在する。今の日本の不平等化、学歴による階層化、移民が受けるような非正規雇用の苦難を低学歴層に押し付けて、母国のない移民という最悪の状況を生み出している。しかし、それは許容されているという点で、横のつながりよりも階層化の引力の強さを目の当たりにしている。

Posted byブクログ

2016/10/30

米国でトランプが登場したり、英国がEUから離脱をするなどグローバリズムが崩壊に向かうとして、今後の世界を人類学の観点から予見する。 1998年~2016年のインタビューを取りまとめた本なので、まとまりに欠けるきらいがありますが、不平等を容認してきたアングロサクソンもこれ以上容認で...

米国でトランプが登場したり、英国がEUから離脱をするなどグローバリズムが崩壊に向かうとして、今後の世界を人類学の観点から予見する。 1998年~2016年のインタビューを取りまとめた本なので、まとまりに欠けるきらいがありますが、不平等を容認してきたアングロサクソンもこれ以上容認できなくなっている中間層の崩壊。アングロサクソンは、子供が大きくなると直ぐ独立させるので文化が世代を超えて伝承しない。識字率が上がって出生率が下がるのは近代化危機の兆候など、興味深い考察が満載です。 また、日本には移民はほとんどいないが派遣労働者が同じような扱いを受けているとあるのが印象的でした。

Posted byブクログ

2016/10/15

『帝国以後』『デモクラシー以後』に続くタイトルかと思い即買いしたら、単なるトッドのインタビュー記事の寄せ集めでガクンと来た。相変わらずトッド節が続いていて、特に前半は新しいインタビュー記事だったので面白かったが、暗黙の前提としてトッドの理論を理解していないと内容を理解できないとい...

『帝国以後』『デモクラシー以後』に続くタイトルかと思い即買いしたら、単なるトッドのインタビュー記事の寄せ集めでガクンと来た。相変わらずトッド節が続いていて、特に前半は新しいインタビュー記事だったので面白かったが、暗黙の前提としてトッドの理論を理解していないと内容を理解できないという点と、質問のクオリティがイマイチという点で、トッド自身のこれまでの著書と比べると見劣りしてしまうのは免れられない。自分はトッドの理論はちょっとだけ知っていたのでかろうじて読めた、という感じだった。 出版元である朝日新聞出版には、もうちょっとインタビュー記事を集めたものであるということを強調して欲しかったのと(著者がエマニュエル・トッドと書いてあること自体に悪意を感じた)、イデオロギー丸出しの感じは逆に説得力を欠くものとなるので止めたほうが良いのではと思った。

Posted byブクログ