異人たちの館 の商品レビュー
ずっと読みたかった作品です。 長いけど、スラスラ読めました。 折原先生なので、どんなどんでん返しが待ってるか注意深く読みましたが、最後はやはりやられました。 お見事です。 さすが折原先生の最高傑作です。
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読み始めから何とも言えない薄気味悪さがあり、分厚い本でしたが、最後までダレる事なく、読み進められました。とくに後半は二転三転する事実と、明らかになっていく真実に、一気読みでした!
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今まで読んだ折原一作品の中でいちばん好き。自分で推理できる部分と、予想外!と驚く部分のバランスが絶妙だった。 まず淳の性別がいまいちハッキリしないかと思えば母親がしきりに「女の子だ」と強調しているのでこれは性別の叙述トリックで実は男パターンのやつだなと思いながら読み進め、実際その通りだったわけだけど意外とこれは物語にあまり関係なくあっさりとネタばらしされ。 モノローグは小松原淳以外の人物が自分を小松原淳だと思い込んでる、もしくは作中作かな〜程度に推理。 譲司が外国人で異人の正体、というのは途中から確信があったので島崎とユキの前に現れた異人が譲司ではなく淳だったのは驚いた。しかも淳が親殺しをしていたなんて展開が面白すぎる。 ユキみたいな男たちを虜にする魔性の女ってミステリー作品によく出てくるよね 笑 もっと裏の顔があるのかと思いきや(それこそ幼女連続殺人の真犯人とか)そこまで悪い子じゃ無かったのが逆にびっくり。 すごく長い作品だけどどうなるの?どうなるの?と先が気になってどんどん引き込まれ、2日で読み切った。
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長いがスラスラ読めた。 ただ、最後が上手くなかったと感じた。 沢山の技術を使い盛り上げていくのだが、どんでんに失敗した感じがして、とても残念です。 読み出したら途中でやめられず、最後まで読み通してしまうサスペンス小説は多々あるが、それらの中に、時代が経過しても古びた印象を受け...
長いがスラスラ読めた。 ただ、最後が上手くなかったと感じた。 沢山の技術を使い盛り上げていくのだが、どんでんに失敗した感じがして、とても残念です。 読み出したら途中でやめられず、最後まで読み通してしまうサスペンス小説は多々あるが、それらの中に、時代が経過しても古びた印象を受けない作品は果たしてどのくらい存在するだろう。折原一が1993年に発表した長篇ミステリー『異人たちの館』が、そんな貴重な1冊であることは確かだ。 作家志望の島崎潤一は、前年9月に失踪した小松原淳の伝記の執筆を、淳の母・妙子からの依頼で開始した。淳は8歳で児童文学賞を受賞した天才少年だったものの、その後は大成しなかったらしい。島崎は淳の過去を知る人々を取材して廻るが、彼の半生には誘拐未遂・失踪・殺人など、数々の不穏な事件が起きており、そのたびに謎の“異人"の姿が見え隠れしていた。そして島崎自身も何者かにつきまとわれる。 淳の過去を調査するうちに次々と意外な事実が発覚し、冒頭から漂っていた不気味な雰囲気は次第に濃密なものとなってゆく(BGMのように作中を流れる童謡「赤い靴」も効果的)。作中には取材対象者の証言、淳が執筆した小説、何者かのモノローグなどが入り乱れ、読者を奥深い迷宮へと誘う。極度に技巧的な構成、さまざまな文体の使い分け、登場人物の造型に滲む異常心理、巧妙かつ大胆な伏線など、海外サスペンス小説を愛好してきた著者がそこから学んだ数多くの美点を一作に凝縮したような小説に仕上がっている。その意味で本作は、サスペンス小説の歴史の集大成であるとも言えるだろう。 著者本人が自作のマイベストと評価している本作は、2016年に刊行された文春文庫版を含め3度も文庫化されている。まさに不朽のサスペンス小説なのだ。
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とても長い物語でしたが、中盤まではドキドキしながら読み進め、終盤は展開が目まぐるしく変わり、なかなか面白かったです。
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総合評価は4としましたが、読みやすさ(読み進めやすさ)は3です。かと言って文章とかミステリ的に難解では決してなく、簡単な文章なのですがスラスラ読めず、集中力が切れがちになります。同じようにちょっと影のある日常がかかれている作品でも、例えば島田荘司氏などは何故かスラスラ読めて止まら...
総合評価は4としましたが、読みやすさ(読み進めやすさ)は3です。かと言って文章とかミステリ的に難解では決してなく、簡単な文章なのですがスラスラ読めず、集中力が切れがちになります。同じようにちょっと影のある日常がかかれている作品でも、例えば島田荘司氏などは何故かスラスラ読めて止まらなくなります。何が違うのか検証までは出来ていませんが、1つの特徴として、本作は叙述ミステリでもあるのですが、それが最後に明かされるのではなく、終始 “叙述トリック使ってるよ” 感があるのも疲れる大きな原因かもしれません。 それでも★4としたのは、例え挫折しながら間を開けて読んだり、多少飛ばし読みをしたとしても、最終場面に入ってから、それまでの伏線などを分かりやすくまとめて解説してくれている点です(後書きとかではなく本文のなかで自然な形で)。 伏線が多い作品ですが、見事な伏線からイマイチなものまで荒さはありますが、その分見抜きやすい伏線や叙述トリックも使われており、ミステリ初心者の方におすすめです。
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ミステリーです。たくさんの伏線と仕掛けとその回収は見事でした。部厚いのですがそれを感じさせなかったです。
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終盤からマシンガンのように小出しにひっくり返され、 スタボロに混乱させられました。快感! 叙述トリックだとハードルを上げられながらも、 多くの読者を引き込ませる作者に感服(600頁もあるし騙し続けるのは大変) 作者の本立て続けに読んだので、流石になんとなく分かったので暫く時間...
終盤からマシンガンのように小出しにひっくり返され、 スタボロに混乱させられました。快感! 叙述トリックだとハードルを上げられながらも、 多くの読者を引き込ませる作者に感服(600頁もあるし騙し続けるのは大変) 作者の本立て続けに読んだので、流石になんとなく分かったので暫く時間を置こうと思う
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本作は600頁にも及ぶ長編大作です。著者によると本作が「マイベスト」であり、読者に自信を持ってお勧めできる作品であるとのこと。読んでみるとさまざまな要素がてんこ盛りで、「叙述トリックの名手」と言われる著者の渾身の一作と言えるかもと思えました。
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1番の驚きは、伏線の多さかなと思いました。 最初に 「かあさん たすけて こまつばらじゅん」の 文字を見つけた警察が 「書いている途中で枝が折れたんでしょう」と 言っているんですね。 書ききってるじゃん?と漠然と思ってましたが、 確かに途中だったし、 珍しく、作中に勉という名前の人が3人も 出てきて、 名前に何かあると思わせるところとか、 2人とも「じゅん」ってことにもっと 注目すべきだったなぁ。 永い文章の中で数多くの伏線があり、 しっかりとつながるところは、さすがでした。
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