タダイマトビラ の商品レビュー
だんだん、壊れてく世界観好きです! 最後はどういう状況だったのでしょうか… 実際、こういう家族って数えきれないほどいますよね。 扱いづらいテーマを元に展開させていく村田沙耶香さんの作品好きです(^-^)
Posted by
想像以上にぶっ飛んでいました。今まで読んだ村田さんの作品の中で一番ぶっ飛んでいた気がします。 そして、とにかく終始圧倒されっぱなしでした。 村田さんの作品ばかり読んでると、他の作家さんの作品を読んだ時に刺激が足りなくなりそうな気がして怖いです。
Posted by
地球星人好きにはどストライクな作品◎ 血が繋がっているという理由だけで家族という括りに入れられて毎日一緒に過ごす、という日々に私も気持ち悪さを感じたりふと冷めたりする瞬間が幼い頃からあったからものすごく共感できた。"家族というのは、脳でできた精神的建築物なのだな、&qu...
地球星人好きにはどストライクな作品◎ 血が繋がっているという理由だけで家族という括りに入れられて毎日一緒に過ごす、という日々に私も気持ち悪さを感じたりふと冷めたりする瞬間が幼い頃からあったからものすごく共感できた。"家族というのは、脳でできた精神的建築物なのだな、"という表現は思わずアッと言わされた。 村田沙耶香の常識を根底から覆してくるところが表現も含めたまらなく好き。
Posted by
村田さん独特のフレーズがまた出てきた。いびつな家族環境。ふくらむ家族への憧れ。同調はできなかったがこんな考え方を思いつく村田さんの発想力に感心した。いつも不思議な話が多い。
Posted by
カゾクヨナニーって言う発想もだいぶぶっ飛んではいると思うけど結末がまたぶっ飛んでた。 普通に愛情のない毒親に育てられた話かと思ってたらこのラストはなに?って言う感じの村田沙耶香ワールドに引き込まれた。
Posted by
母性に倦んだ母親のもとで育った少女・恵奈は、「カゾクヨナニー」という密やかな行為で、抑えきれない「家族欲」を解消していた。高校に入り、家を逃れて恋人と同棲を始めたが、お互いを家族欲の対象に貶め合う生活は恵奈にはおぞましい。人が帰る所は本当に家族なのだろうか?「おかえり」の懐かしい...
母性に倦んだ母親のもとで育った少女・恵奈は、「カゾクヨナニー」という密やかな行為で、抑えきれない「家族欲」を解消していた。高校に入り、家を逃れて恋人と同棲を始めたが、お互いを家族欲の対象に貶め合う生活は恵奈にはおぞましい。人が帰る所は本当に家族なのだろうか?「おかえり」の懐かしい声のするドアを求め、人間の想像力の向こう側まで疾走する自分探しの物語。
Posted by
読んでいると 心の中に残りわずかな愛も希望も 一滴残らずに 本に吸いとらわれてしまったような気がした… 危険だが辞められない村田さんの小説…
Posted by
多かれ少なかれ家族というものには偽りがあって それはどこか自己欺瞞のようなものなのかもしれなくて 理想を意図的に創り上げているのかもしれないなとおもった 人間を名乗って人間として生きる人間たちを客観的に見るとなんだか滑稽だなあとおもってしまう 人間は愚かだ ホモ・サピエンスの時代...
多かれ少なかれ家族というものには偽りがあって それはどこか自己欺瞞のようなものなのかもしれなくて 理想を意図的に創り上げているのかもしれないなとおもった 人間を名乗って人間として生きる人間たちを客観的に見るとなんだか滑稽だなあとおもってしまう 人間は愚かだ ホモ・サピエンスの時代の方が まだ幸せだったのかもしれない 家族というシステムにぜんぜん魅力を感じないし 家族なんて作りたくないと思うような作品だけれど それはこの小説を読んだからではなくて 深層心理でそうおもっていたのが浮き彫りになっただけなのかもしれないとおもった 完璧なんて存在しないのだ
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ギンイロノウタの時にも思ったが 無機物を使った自慰行為の描写がよく出てくる。 家族というものに絶対的な憧れを抱いていたが 浩平のカゾクヨナニーに気がついて 両親と弟がカゾクヨナニーをはじめて 真の姿に気がついてしまうというところが村田沙耶香なんだろうなと思った。 主人公は精神のステージが上がったのだ それに喜んでいるのがとても良かった
Posted by
28)「毎日ご飯作って洗濯も掃除もしてる」「そういう事じゃないだろ。お前がそんなだから俺だって家に早く帰る気をなくすんだ」「主婦としての仕事はちゃんとこなしてるのに何でだめなのか全然わかんない」「こなすってなんだ仕事を辞めさせた俺へのあてつけか?子育ては仕事じゃないだろ」父は平日...
28)「毎日ご飯作って洗濯も掃除もしてる」「そういう事じゃないだろ。お前がそんなだから俺だって家に早く帰る気をなくすんだ」「主婦としての仕事はちゃんとこなしてるのに何でだめなのか全然わかんない」「こなすってなんだ仕事を辞めさせた俺へのあてつけか?子育ては仕事じゃないだろ」父は平日の夜やたまに家にいる時もほとんど書斎にこもっているのだった。鍵の閉める音がすると私は音を立てないように階段を上がった。私は父の乱暴な手の衝動でまだ微かに振動しているようなドアを横目で睨みながら通り過ぎた。父の言う事はすごく薄気味悪い。 31)私はうんうんと適当に頷きながら家での常識は外では通用しない事を知った。異端児にならないように気をつけながら私は話を合わせて笑った。外で家族について話す時は用心深く言葉を選ぶようになった。
Posted by