最強兵器としての地政学 の商品レビュー
著者は、「ニュース女子」のパネリストでトランプ当選を見事的中された方。 地図類も分かりやすく多彩だと感じた。読みやすい仕上がりだ。 しかし、テキストとしては本論から離れて、随所に著者の右派反中の主張が差し込まれている。 らしいなと感じたが。 巻末に補足として、ランドパワーはシ...
著者は、「ニュース女子」のパネリストでトランプ当選を見事的中された方。 地図類も分かりやすく多彩だと感じた。読みやすい仕上がりだ。 しかし、テキストとしては本論から離れて、随所に著者の右派反中の主張が差し込まれている。 らしいなと感じたが。 巻末に補足として、ランドパワーはシーパワーになりえない(特に中国)論がある。 著者は、強く否定したいようなのだが、どうも納得がいかない。 鄭和艦隊のように異民族リソース活用と現時点の南シナ海進出の意志があれば、シーパワーを維持していけるのではないだろうか?
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さすが藤井厳喜さん、こういう視点(地政学)で世界をみるのかという事がよく分かりました。 地政学という視点に立てば、今後の日本の方向性が見えてきます。これは学問として学校教育に組み込むべきですね。 教える人がいないか^_^
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・アメリカ→英国→ロシア、チャイナ←日本←アメリカ アメリカにはユーラシアへのジャンピングボードが必要 ・米キューバ国交正常化ーオバマ外交の唯一の遺産 裏のオフショア金融の役割を果たせなくなるので意義ある ・南シナ海の重要性 チャイナ領海になれば戦略原潜SLBMの聖域と...
・アメリカ→英国→ロシア、チャイナ←日本←アメリカ アメリカにはユーラシアへのジャンピングボードが必要 ・米キューバ国交正常化ーオバマ外交の唯一の遺産 裏のオフショア金融の役割を果たせなくなるので意義ある ・南シナ海の重要性 チャイナ領海になれば戦略原潜SLBMの聖域となり、 核の第二撃能力を持ち、※MAD破壊が成立。 =日本に対するアメリカの核の傘がなくなる。 +日本シーレーン分断、米第七艦隊封じ込め、東南アジア諸国属国化 ※Magnetic Anomaly Detector 対潜哨戒機や対潜ヘリに搭載される磁気異常探知装置。 潜水艦の存在により地球の磁場が乱される現象を用いて潜水艦の存在を探知する。 ・台湾防衛の意義ー東シナ海、南シナ海をとられる。 ・ランドパワーチャイナのインドシナ半島制覇のリム・ランド戦略=鉄道+ダムによる河川支配による恫喝 ・当面の課題はチャイナの脅威 アメリカと仲良く、東南アジア諸国(台湾含む)との連携、内陸アジア(モンゴル、チベット、ウイグル)との連携、なるべくロシアを近づけておく。 ↓著者による紹介 https://youtu.be/SV980JrOlnU
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副題が、あなたも国際政治を予測できる!ということで、現代でも通用する「地政学」をツールとして、読み解く解説書というスタイルであ。 地図は空間を、年表は時間を戦略的に思考するための道具で、地図をどういう風に戦略的に見るか、そこからどういう風に戦いに勝つかを割り出していく、これが地政...
副題が、あなたも国際政治を予測できる!ということで、現代でも通用する「地政学」をツールとして、読み解く解説書というスタイルであ。 地図は空間を、年表は時間を戦略的に思考するための道具で、地図をどういう風に戦略的に見るか、そこからどういう風に戦いに勝つかを割り出していく、これが地政学だと著鞘は言う。ということで、 1 視点の転換 見方を変えることの重要性 2 シー・パワーとランド・パワー 海洋国家・日本の原点を確認する 3 信仰にも似たアメリカの戦略 どうやって形成されてきたか 4 2つのランド・パワー ロシア チャイナの視点で地図を見る 5 アジアと東シナ海、南シナ海 台湾防衛の意義とは 6 中近東とイスラム社会 ISとクルド革命 7 日本の地政学 シー・パワーであることに目覚めよ 8 派遣国交替の法則 近代的価値崩壊の時代へ おわりに 巻末付録 ランド・パワーがシー・パワーになり得た実例はない いつも見慣れている地図ではなく、その国の立場になって地図を見る、例えば、北極海を挟んで、アメリカとロシアはまさしく隣国である、ということなど、人間、発想・視点を変えるということの重要性を再認識させられた本でした。
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オーストラリア 古い建物はすべて刑務所 併合後の日本が取り得た最良の策は、半島を純粋は場ファーゾーンとして扱い、陸海軍の基地のみを要衝におき、その近代化や民主の向上などには一切手をつけないことであったはずだ 日本は攻撃終末点を無視して戦争を行い、大陸への過剰介入と、太平洋戦線...
オーストラリア 古い建物はすべて刑務所 併合後の日本が取り得た最良の策は、半島を純粋は場ファーゾーンとして扱い、陸海軍の基地のみを要衝におき、その近代化や民主の向上などには一切手をつけないことであったはずだ 日本は攻撃終末点を無視して戦争を行い、大陸への過剰介入と、太平洋戦線の拡大が、日本に敗北をもたらした 日本になまじ強い陸軍があったために、海洋国家の自覚と戦略が育たなかった ノルマン王朝が攻めてきても唯一降伏しないところがあった。それがロンドン城。ノルマン朝にロンドン城の自治を認めさせた シティ 遼東半島、山東半島 渤海と黄海を隔てる要所 海からの脅威に対する北京の生命線 低開発国 国家唯一の近代組織が軍というケースがしばしばある 軍中心の国家社会主義が生まれる 軍の独裁者が引きずり降ろされると、残るのは民主化でなく、アナーキー 中東でアメリカが唯一信頼できる地上兵力で、かつ強いのはクルドの兵隊だけ クルド独立に反対はトルコ トランプ当選を予測
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※このレビューにはネタバレを含みます
小さいのになぜGREAT BRITAIN? フランスのブリュターニュと比べている。 イギリスはヨーロッパ大陸と同じ文明圏。 元はドイツやフランスからやってきた人たちの国。 日本は中国や朝鮮とは文化が異なる。 日本もアメリカもシーパワーの国。 アメリカは西半球にユートピアを作るために作った国。 東半球=ヨーロッパ+アジア。 シーパワーの国、アメリカは 「北米島」中心の世界制覇のために 大西洋方向にイギリスが、 太平洋方向は日本が前線基地として必要。 しかし、 アメリカは理想郷、という考えはなかなか理解されなかった。 その結果が2016年の大統領選に表れた。 アメリカは「善」、言うことを聞かない国は「悪」。 しかし、善の力には限界がある。 勢力均衡で満足すべきというのがトランプ政権。 第一の敵はISだが、アラブまで踏み込むつもりはない。 第二が中国。ずるがしこい国を正すには圧倒的な力で。 第三がロシア。交渉次第でうまくやれる。 オバマ政権によるアメリカのキューバとの国交正常化は ロシアがキューバを裏の金融センターとして使えなくなる重要な外交政策。 善悪の総力戦のひとつ。 中国が台湾を取れば東シナ海、南シナ海両方の沿海を取れる。 それを防ぐには、アメリカ、日本が台湾の支援をし、 裏からはロシアが中国をけん制するのがいい。地政学での基本戦略は「挟み撃ち」。 敵の敵は味方。 日本がロシアとの関係を良くしておく目的はそこにある。 中国は「超限戦」で侵略。あらゆる人間活動が戦場。 NHKの中にも中国中央電視台の支局がある。 昆明からバンコクまで3つのルートの鉄道を計画。 さらにはシンガポールまで。インドシナ半島を支配できる。 南シナ海と違い、内陸は見えにくい。 メコン川源流はチベットにある。つまり中国。 ダムをつくることでラオス、タイ、カンボジアの河川も支配できる。 対中国に対して、北朝鮮をキューバ的に利用することもありうる。
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