1,800円以上の注文で送料無料

海と月の迷路(上) の商品レビュー

4.3

11件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/06/30

過去に実在した少し特殊な場所を作中世界の舞台とし、出来事の謎を解明すべく作中人物が行動する。そして如何なるのかということになる。 作中「H島」となっているのは「端島」をモデルとしている。長崎県の「軍艦島」という通称で知られている場所だ。本作は、過去のこの場所の様子を「舞台」として...

過去に実在した少し特殊な場所を作中世界の舞台とし、出来事の謎を解明すべく作中人物が行動する。そして如何なるのかということになる。 作中「H島」となっているのは「端島」をモデルとしている。長崎県の「軍艦島」という通称で知られている場所だ。本作は、過去のこの場所の様子を「舞台」として使っているが、作中での出来事等は、飽くまでもフィクションである。それはそれとして、独特なクールで美しい映像で綴られる映画でも観ているような感じで本作を読み進めた。 小さな連絡船で近くの別な島や本土との間を往来することが出来るのみの、周囲が1km余りの小さな炭鉱の島で、日本初という話しも在る高層アパートが建った経過が在る程に人口密度は高く、5千人以上の人口を擁している。こういう様子そのものが「創作」のようにさえ感じられるが、実在の「軍艦島」の様子なのだ。本作は飽くまでもフィクションであるが、島の様子、季節の催事というようなことに関しては、資料に基づいてリアルに描写されている。と同時に「他の場所と隔絶された感じの、狭い場所」での展開というのは、興味深い物語を産み出す装置となり得るであろう。 本作の物語は、街の料亭での宴席という場面から起こる。 県警の警察学校で校長を務める荒巻警視の退職が間近になっている。歓送会ということになり、多くの人達が集まった。県警の要職に就いているような人達から、一緒に仕事をして来た人達や、警察学校で荒巻警視の薫陶を受けた若手に至る迄が集まっていた。 宴が進む中、次第に退出する人達も多くなり、荒巻警視自身と、会の幹事役を買って出た永年の仲間である刑事部長、そして荒巻警視を慕う若手だけが残った。そんな状況下、刑事部長は「若い連中にあの話しを…」と言い出した。「あの話し」というのは、24歳の巡査だった荒巻が、「H島派出所」に勤務した日々の件である。 どのような日々なのか?少し夢中になる!!

Posted byブクログ

2023/09/29

星4.5 吉川英治文学賞 一昔前のノベルスのような文体と内容だが、さすがに文章はこなれているし、飽きさせない。下巻へ

Posted byブクログ

2022/04/02

軍艦島が好きなので思わず手にとってしまった作品。上下巻面白くて一気読みしました。フィクションとのことだけど、全部がノンフィクションかと思えるほど島の人たちの立場、心理等々真実味がありました。

Posted byブクログ

2021/02/16

吉川英治文学賞作品ということで読んでみましたが、引き込まれるような展開に小説の面白さを実感しました。 本の面白さがわかってきた^_^

Posted byブクログ

2020/10/25

一気読みした。 後半にいくほど面白くなって、嵐の中、犯人と対峙する所はハラハラした。 もちろん、事実とは異なるけど、軍艦島に生活した逞しい人たちを想像できて改めて軍艦島を調べてみたくなった。

Posted byブクログ

2020/08/16

軍艦島という非常に特殊な環境の派出所勤務を命じられた巡査が、少女の溺死に疑問を持つ。 島に存在する労働者のヒエラルキーは、かつての士農工商や隣組、岡っ引といった社会制度との共通点が多く、ある意味では日本人気質なんだろうかと思いながら読んでいた。 当時の軍艦島の様子について全く知識...

軍艦島という非常に特殊な環境の派出所勤務を命じられた巡査が、少女の溺死に疑問を持つ。 島に存在する労働者のヒエラルキーは、かつての士農工商や隣組、岡っ引といった社会制度との共通点が多く、ある意味では日本人気質なんだろうかと思いながら読んでいた。 当時の軍艦島の様子について全く知識がありませんが、本書の描写にはかなりリアリティを感じます。 先の展開が全く想像できないまま、物語は後半へ。

Posted byブクログ

2018/04/09

前半は軍艦島の状況、背景、設定などがメインで書かれている。読み手側としてはダラダラしてて読み進め辛いと感じた。しかし、読み進めるにつれて島内の登場人物設定や状況がどれだか重要かが理解できる。これから、この本を読もうとしてる方、前半で折れず読み進めてみてください。どんどんのめり込み...

前半は軍艦島の状況、背景、設定などがメインで書かれている。読み手側としてはダラダラしてて読み進め辛いと感じた。しかし、読み進めるにつれて島内の登場人物設定や状況がどれだか重要かが理解できる。これから、この本を読もうとしてる方、前半で折れず読み進めてみてください。どんどんのめり込みますよ。

Posted byブクログ

2016/11/26

軍艦島 特異な住環境の島に赴任した若い巡査。島で起きた事件が気にかかる。大先輩の巡査は島の社会に慣れきっていてそれ程気にしていない。 退職する警視が語る苦い事件はどこに向かっているのだろう

Posted byブクログ

2016/11/14

昭和30年代、採炭作業が最盛期であったころの軍艦島を舞台にしたミステリー。わずか周囲1㎞強の小さな島に最盛期には5000人を超す人々が暮らしていました。本土との連絡は船の定期便のみ。ひしめき合って暮らす日常にプライバシーはなく、ある意味監視の行き届く状況で犯罪は起こらないはずでし...

昭和30年代、採炭作業が最盛期であったころの軍艦島を舞台にしたミステリー。わずか周囲1㎞強の小さな島に最盛期には5000人を超す人々が暮らしていました。本土との連絡は船の定期便のみ。ひしめき合って暮らす日常にプライバシーはなく、ある意味監視の行き届く状況で犯罪は起こらないはずでした。 ところが中学生の少女の死体が発見されます。波風を立てないように処理しようとする炭鉱を所有する会社側。会社には意見をしにくい状況の住民たち。そんな状況下で新任の巡査荒巻はタブー視されている少女死亡の背景に一人で調査を開始します。そして明らかになっていく8年前にもあった同じような少女死亡事件。その共通点を掴もうというところで上巻は終わりです。 軍艦島で生活をしている人たちの様子が生き生きと描かれ、ストーリーに引き込まれました。吉川英治文学賞受賞作品。

Posted byブクログ

2016/11/13

N県、H島 と略称にはなっているが、炭鉱で、通称軍艦島とくれば、ほぼ略称の意味をなさない。 昭和三十四年、高度経済成長の時期で、炭鉱が重要な産業であった頃、軍艦島で、少女の遺体が見つかる。人口密度が世界一高いと云われ、島全体がほぼ鉱山会社の所有で、採炭が最優先されるという特殊な...

N県、H島 と略称にはなっているが、炭鉱で、通称軍艦島とくれば、ほぼ略称の意味をなさない。 昭和三十四年、高度経済成長の時期で、炭鉱が重要な産業であった頃、軍艦島で、少女の遺体が見つかる。人口密度が世界一高いと云われ、島全体がほぼ鉱山会社の所有で、採炭が最優先されるという特殊な状況での捜査が始まる。 感想は下巻で

Posted byブクログ