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サピエンス全史(下) の商品レビュー

4.4

388件のお客様レビュー

  1. 5つ

    204

  2. 4つ

    103

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2020/09/13

☆☆☆2020年9月☆☆☆ 刺激的な本だった。人類史を丁寧にたどり未来を予測する。 下巻では、宗教、科学、資本主義がテーマ。 科学の発展は、人類が「無知」を認めたところから始まったというのが興味深い。空白の地図を作る力というのがそれを象徴している。「我々は何も知らない」こと...

☆☆☆2020年9月☆☆☆ 刺激的な本だった。人類史を丁寧にたどり未来を予測する。 下巻では、宗教、科学、資本主義がテーマ。 科学の発展は、人類が「無知」を認めたところから始まったというのが興味深い。空白の地図を作る力というのがそれを象徴している。「我々は何も知らない」ことを認めること、それは決して当然の事ではなかったのか!! 石油は尽きない、人類は病気では死ななくなる可能性があるといった、驚きの仮説も飛び出し 最終的には、遺伝子工学を駆使した本当の「新人類」が、我々ホモサピエンスの前に立ちはだかるかもしれない、とまで。 彼の描く未来予想図は説得力があるように感じた。

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2020/08/30

虚構が推し進めてきた壮大な人類の歴史。 詳細は下記。 https://note.com/t06901ky/n/n5741595a40fe

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2020/08/19
  • ネタバレ

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人類の近代的な発展の上で必要だった3つの分野 『帝国主義』『貨幣制度』『テクノロジー』 機能的な拡充を相互に施しながら、ホモサピエンスは現代目にする景色を作り上げてきた。 帝国主義は一見、他のコミュニティを侵略し、争いを生み、弱者を搾取する構図に見えるが、他国に社会的、文化的発展も付与した。貨幣制度によって、ビジネス的視野が醸造されより多くの富を求める契機になった。テクノロジーの発展はもとは、それら両者によりよいリターンをもたらすために投資され、改良され、実践されてきたが、これらのおかげで今日享受できる医療や教育の改革に寄与した。歴史的に眺めた際、例え【個人】の幸福や精神的・肉体的苦痛を犠牲にしてきたとしても、ホモサピエンスとしての成功はこれらの三つの要素のおかげである。しかし、そうして得てきたこの世界は結局、虚構によって生みだされた嘘にすぎない。一人一人のホモサピエンスには依然として体があり、心があり、痛みも苦しみも感じる。一人の人間てしてその苦しみから解放されるにはどうするのが最良なのか。人類全体の歴史を読み解いてきたと思っていたが、個人に対する問題提起も含まれており非常に濃い内容だと思った。

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2020/07/28

宗教という集合的ナラティブ。自らを無知と定義することで始まった科学革命。それを後押しした帝国と資本主義。増大するエネルギーとその消費。ギルガメシュ・プロジェクトの果てに起こるシンギュラリティは如何なるものか。最後に私たちは、何を望みたいからそこへ向かうのか。

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2020/07/25
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下巻も読み応えがあった。幸せと感じているかどうか、という観点では人はまったく進化していないのでは?という深い問いかけから、ついに人工知能を創り出しつつあるサピエンスの行く末への答えのない問いかけが怒濤であった。

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2020/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

サピエンス全史の上巻を読み終わり、あまりの面白さに下巻にも手を出した。上巻では、グローバル帝国の誕生までで終わっており、その後の科学革命、そして人類(ホモ・サピエンス)の未来はどうなるのかについて、著者の考えをいち早く知りたいと思った。 [before] 科学革命が進歩している今、本当の幸福とは何か?という問いについての答えは分からない。この数百年で間違いなく人類は飛躍的進歩し、今後人類がどのようになり私たちがどう考えるべきかについて考える術も分からない。 [要約] 下巻では、上巻の引き続きからのグローバル帝国の形成からはじまり、その一端は宗教が担っていると主張している。当初は多神教からイスラム教からキリスト教といった一神教に変遷し、近代では自由主義、共産主義、資本主義、国民主義といった宗教が台頭してきた。帝国、交易。宗教の3つが形成してきたグローバル帝国は、必然的なものではなく、歴史は謎めいた理由から選択的に、道を辿ってきたに過ぎなく、それは次章の科学革命にも同様のことが言える。 科学革命は帝国主義と密接に繋がっており、資本主義のエンジンによって駆動していると主張している(フィードバックループ)。前者については、人類が無知であるという共通項において同様の発展の形成様式をとっていると著者は主張している。そしてそれらに必要なファクターが資本(主義)である。資本をもとに次々と科学、帝国が進歩し、さらに資本投資が始まるといったループでそれらは発展してきた。このループは人類以外の命、人類の時間、家族とコミュニティの崩壊を導いたが、平和についての考え方も同様に享受した。したがって科学革命(近代)が及ぼした影響が善か悪かについて結論づけるのは時期尚早である。 次に、人類は幸せになったのかという本書の核心部分について触れている、幸福についての定義を述べた上で、物質的幸福が充実している現代が歴史上最大幸福であるという根拠は皆無であり、結論は出すことができない。 そして最後に人類がどこに向かい、私たちがどう考えるべきかについて述べている。超人類的な存在が台頭してくる未来について、私たちは『何を望むのか』を明確にし、その流れの方向性に影響を与えることであると述べている。 [after] 壮大な歴史体験を味わうことができ、これまで読んできた本の中で最も教養が深まり、歴史から未来を考察するという特異的な視点を得ることができた。本書はストーリーが壮大で、映像が浮かんでくるだけでなく、著者のユーモアの効いた一言一言がワクワクさせてくれる。サピエンスが行ってきた行動を全肯定するのではなく、独自の視点でメスを入れ、確信をつく著者の洞察力には感心せざるを得ない。ベストセラーの理由がわかる。 本書を機に、歴史的観点から未来を想像する視点を身につけることができた。繰り返し読みたい。

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2020/07/14

下巻は上巻ほどのわくわく感はないものの、近代に近い話なので、理解できる部分も多く、上巻ほど内容は難しくない。 上下巻読むことで、サピエンスの歴史を深く理解でき、あたらな価値観の創出にも寄与するかと思います。

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2020/07/12

下巻は上巻からの流れで… 「貨幣」、「帝国」、「宗教」 この3つの登場により、知らないもの同士が協力し合えるようになり、世界が統一へ向かう(グローバル化) そのうちの最後の一つ、「宗教」について 「宗教」は社会秩序とヒエラルキーに正当性を与えるとしている(「貨幣」及び「帝国」...

下巻は上巻からの流れで… 「貨幣」、「帝国」、「宗教」 この3つの登場により、知らないもの同士が協力し合えるようになり、世界が統一へ向かう(グローバル化) そのうちの最後の一つ、「宗教」について 「宗教」は社会秩序とヒエラルキーに正当性を与えるとしている(「貨幣」及び「帝国」だけでは心もとないため) 〜ここでは一神教、多神教、二元論、自然法則の信仰などの特徴や違いを歴史的に説明してあるが、つまるところ混合主義(よく言えば柔軟な考え方、悪く言えば都合の良い取り方)により整合性を保っているように思う また宗教からイデオロギーや人間至上主義が産まれた 人間至上主義…自由主義も社会主義もナチスのような進化論的な発想も理由が違うだけで同じこと ■科学革命 以前は神や賢者の教えが全てであり、確立されたものであった 宗教で教わらないことは大事ではないので、知る必要もない このような考えが変わり、無知を認め、貪欲に知識を求めることにより、大きく展開する 科学、産業、テクノロジーこの3つが結びつき世界が激変 解決不可能だった問題(貧困、病気、戦争わ飢餓、死…)を科学が解決し始める ただし、科学の発展には膨大な資金が必要なため、イデオロギーと政治と経済の力に影響されることに また知識と領土の征服へと発展にもつながっていく 外の世界がどうなっているか →獲得した新しい知識によって世界を制したいという願望へ 資本主義…利益を生産に再投資することで経済が成長 科学の発展が資本主義を支えることにもなる ■世界平和 帝国が撤退し、国家間の武力紛争が減少 平和のメリットのが増えた 人間は幸福になったのか サピエンスが成し遂げた偉業は素晴らしいが… 幸せの定義も難しい ただ歴史において、偉大な功績は残されるが、これが個人の幸せや苦しみにどのような影響を与えたかは言及されない これは人類の歴史理解の欠落と著者は言う ■超ホモ・サピエンスの時代 近代 生物工学のめざましい発展 生物学的に定められた限界を超えつつある⁉︎ (遺伝子操作等) 倫理、政治、イデオロギーの問題で研究の進展がセーブされているが… 技術的にはもっと先を行っている 〜恐ろしい 我々は知らないところで、遺伝子操作や、サイボーグ工学など確実に進んでいるのであろう 2005年に、コンピューターの中に完全な人間の脳を再現する「ヒューマンブレインプロジェクト」が設立され、各国の80以上の研究機関が共同作業している(日本では理化学研究所が参加) こちらの成果の程はよくわからないが、表面化されていない研究やプロジェクトが多数あるのではないだろうか… 歴史の次の段階へ 人間の意識とアイデンティティの根本的な変化 今までの私たちの世界に意義を与えているもの(例 性別、感情など)が意味を持たなくなる⁉︎ 生きていくことに精一杯だった7万年前のホモサピエンスが今や全地球の主となり、生態系を脅かしている 地球を征服したが、世の中の苦しみの量は減らしていない かつてないほど強力になったが、この力を何に使えばいいのか 仲間の動物たちや周囲の生態系を悲惨な目にあわせ、自分自身の快適さや楽しみ以外追い求めない あらゆるものを手にしても満足できない 自分が何を望んでいるかもわからない 〜なんと傲慢で危険な存在なのか 私たちは… 考えさせられることが多くある 我々は植物や他の生物からのクレームがないことのをいいことに、利権と便利さを求めて好き勝手し放題である ちょっと都合の悪い内容の場合は、うまい言い訳を考え、正当化することには長けている それでもなお、欲求を満たされない駄々っ子のようだ ハラリ氏の地球や環境、ホモサピエンス以外の生物に対する愛情と我々に対する問題提起と警告をしっかり受け止めた 上下巻を通して… 経済学、宗教、統計学、民俗学、科学、生物学、天文学、言語学、もちろん歴史 これらの知識が一部の地域だけではなく、全世界の!である これだけの膨大な知識とまたそれを凡庸な我々にわかりやすく面白く読ませる表現ができるテクニックが素晴らしい 全く飽きることなく最後まで読み切れる 膨大な知識を楽しく味わえるのが醍醐味であった まるで自分もちょっとした知識人に格上げしていただけるような気分さえも(笑) 知的好奇心に「効く」最高の「知のエンターテインメント本」であった

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2020/07/11

下巻の方が読み易かった。 これだけ体系的に人類史をまとめた書物に出会ったことは無い。特に近代史は身近に感じられるので興味深く読めた。 特に印象的だったのが、人類と動植物、自然との関係性。人類が生き延び、発展するためとはいえ正しい行いなのだろうか。考えさせられる。

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2020/07/10

読み終えたサピエンス全史、認知革命 農業革命 人類統一 科学革命の4部構成で人類史を学べるのだが とても刺激的で興味深い。そして作者が若い分 引用する例や素材がまさに今を述べているので腑に落ちるところが満載な印象ですね。え〜ぇ そんなわけないんじゃ? なるほど さもありなん!等々...

読み終えたサピエンス全史、認知革命 農業革命 人類統一 科学革命の4部構成で人類史を学べるのだが とても刺激的で興味深い。そして作者が若い分 引用する例や素材がまさに今を述べているので腑に落ちるところが満載な印象ですね。え〜ぇ そんなわけないんじゃ? なるほど さもありなん!等々 色々示唆に富む箇所がいっぱいありました。 さて人類はこれから何をして何処に向かうのか、壮大なテーマだけど怖くもあり不安でもありますよね。たしかに今まで無かった類いの歴史学作品でした!

Posted byブクログ