悪いものが、来ませんように の商品レビュー

芦沢央(著者)

2024/07/04

サスペンスは普段読まないけれどなぜか手に取った作品。
登場人物を取り巻く環境がアラサーのリアル。ぞっとするくらい面白かった。

(世の中には本を解説から読んだり、立ち読みで解説を読む人がいるらしいが理解できない。ネタバレになると考えているからだ。そして本作の解説は本編を台無しにするのではと思うぐらいネタバレの匂わせが強い。これから読もうか検討している方は、内容を知りたくなければ解説から読まないように。)

2024/07/03

女同士のどろりとした関係を描くのが本当にうまい。
冒頭からの引っ掛かりが最後にスッキリするのも気持ちいい。芦沢央作品、初読時はどんでん返しを期待しつつも叙述トリックに騙されながら読んでいくと気持ち良い。

2024/07/02

SFマガジンで「魂婚心中」を読んで以来の芦沢央先生！

お互いが心の拠り所にしている、子供を持たない紗英と子供を持つ奈津子の二人の視点＋その二人の身近な人のインタビューによって描かれているお話で、帯にもあるように最後にどんでん返しがあり、自分もまんまと騙されて読み返してしまった。

この作品で凄いと思ったのは衝撃のラストも凄いがその前段階の時点の完成度が高く、どんでん返しがなくても女性の世界で起こる生々しい出来事を体験できるものになっていることだ。
母、娘、友人、旦那、職場、結婚、妊娠、、、など女性にしか描けないような女性社会でのリアルを、この物語のラストを楽しんでほしい。

2024/06/15

完全にやられた！！！なっちゃんの独白で『娘たち』というワードが出てきたとにそれまでの小さな違和感とか全てが納得してゾワゾワしました。娘と母親の関係ってどうしてこうもこじれるのか…

2024/05/16

まんまと騙された…。思い込みが覆された。頭を一旦整理して、読み返してしまった。共依存はそもそもの環境が生み出すのか…。

2024/05/07

なんとなく違和感はあったけど、ずっと騙されてました。

映像ではなく、文字表現だからできる技だよね。

2024/05/04

なんとなくモヤモヤしながらもグイグイ読んでしまう。
紗英と奈津子が交互に話が進む。話の途中で挟まれる人々の証言が二人のイメージを固めたり、違う側面を見せつけたりする。
そして、最終章で頭の中でイメージされていた紗英と奈津子が一気に崩された。それと共に周りの鞠絵や梨里達との関係性も。
驚くと同時に急に視界がクリアになりモヤモヤが晴れた。うわぁ～そういうことか〜。
もう一度読み返したくなる。あぁプロローグからだぁ～。

話の展開もすごいけど、なんとなく言葉に出来ない気持ちを表現するのが上手い。
旦那のための肉団子。何も分かっていないパパが買ったキャラクター用のなりきりグッズ。買ってしまった雑誌。
喜怒哀楽に入り切らないけれど、何故か知っている気持ちがドロリと溢れている。

2024/05/05

あっ★と驚くどんでん返しは評価したいのだが……
設定にムリがあるアイデアを枠にぎゅうぎゅう押し込んで出来上がったようなイメージ型枠にそうとう圧をかけたんだなあと想像してしまう
読後感がすっきりしないもやもや
この作家さんの短編を読んでみたい（親の顔が見てみたい的な意）

2024/04/28

これ叙述トリックだったのかあ…
事前に知っておくべきだった> < しまった…！
違和感ある文章に憤怒しながら読み進めていたのでショック、、叙述と知りながら楽しく推理、それでまんまと騙される快感を味わいたかった。

2024/04/09

完全に騙されました！！！^_^
母親のようにはなりたくないと切実に思っていた奈津子が、結局はそうなってしまっていたのが切ないな、、と思いました。