君たちが知っておくべきこと の商品レビュー
佐藤優氏は言葉があっているかどう変わらないがマッチョな学歴主義者である。学歴というのがエリート教育に直結していると考えている。また、一流大学に合格したり、そこで首席であったりといった自分と他人との競争に明け暮れている人々を一段軽く見ているような気もする。エリートはその才能を社会...
佐藤優氏は言葉があっているかどう変わらないがマッチョな学歴主義者である。学歴というのがエリート教育に直結していると考えている。また、一流大学に合格したり、そこで首席であったりといった自分と他人との競争に明け暮れている人々を一段軽く見ているような気もする。エリートはその才能を社会に還元するべきであり、その資格をもって生まれたことを自覚すべきだという論調が多い。本書もその一連の論に当てはまる。 学歴社会は個人の利益追求とあまりにリンクしすぎた。個人の幸福が必ずしも自分の共同体の利益にならないことをエリートは気づき始めながら、地域のためとか国のためといった思考には至らない人があまりにも多い。本書はそういう意味では刺激的な内容であり、たとえ少々脚色めいた展開があったとしても純なエリートの卵には読んでもらうべきかもしれない。 もちろん批判的に物事をとらえるという一事を忘れてほしくはない。
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【洗脳】 恐ろしく頭がいい天才もいますが、エリートになる秀才には教育(洗脳)が必要と思います。 世の中を良い方向に導く必要がある政治(政治家という意味ではない)などは、天才ではできません。 エリートが行うものです。
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同じ時間努力しても、A君は、相対的に成績が良くて、B君は悪い。 前者は、頭が良いと言われ、後者は、悪いと言われる。 これが多数回繰り返されるのが、日本の教育です。 つまり日本の教育や学校は、一種の検査装置です。 そして、この本で登場する「生徒」は、もちろん前者です。 またA君は...
同じ時間努力しても、A君は、相対的に成績が良くて、B君は悪い。 前者は、頭が良いと言われ、後者は、悪いと言われる。 これが多数回繰り返されるのが、日本の教育です。 つまり日本の教育や学校は、一種の検査装置です。 そして、この本で登場する「生徒」は、もちろん前者です。 またA君は、A君みたいな子が集まる集団で、B君のようになる可能性もある。 しかし、A君は、既に受験競争の勝者(TOP 0.1%)なので、 その中で似たような競争をしても、他との優位性を保つことは難しい。 だから、新たな価値観を見つけなければいけない。 この本は、佐藤氏が、新たな価値基準のヒントをA君とその仲間に、レクチャーしています。 受験社会というのは、偏差値が全てです。ある意味でわかりやすいですが、 多くの人が、この呪縛から逃れらないようになります。 つまり、人や自分を知る、もしくは評価する上での、価値基準のバランスが悪くなります。 今の社会は、言語的思考能力、数学的論理能力、空間把握能力などが、 長けてる人に有利な社会です。有利とは、豊かな生活を実現できる、 もっとおおっぴろげに言うと、社会的ステータスが高く、 年収が高い職業につける可能性が高いということです。この灘の生徒達は、まさにその予備群です。 佐藤氏も指摘していますが、日本では、エリートという言葉に対して、 かなり否定的に捉えられています。それは日本社会の均一性によるものが大きいと思いますが、 エリートの能力を活用することは、国にとっては、死活問題であると個人的に思います。 この「生徒たち」が、自分の能力を、社会のために使ってほしいと思います。 自分の能力を自分のためだけに使っているエリートは、ごまんといます。 大概、チンケな悩みを抱えて、身の破滅に向かう人もいます。 かなり前ですが、ノーパン何やらや、最近では、貧困調査と称した卑猥な社会見学とか、 最近世間を賑わらせている家族置いてけぼりの不倫とか、、、 彼らには、そうなってほしくはないと、心から思います。 そのために学問をするというのは、非常に良いと思います。 彼らは、すでに社会的な使命を背負っています。 それは、凡人とは違った意味での人生になると思います。 しかし、彼らは、その凡人へ、想像力を働かす、 つまり他人を思いやれる人になってほしいと、 佐藤氏は述べています。 この本は、私とこのレビューを読んでいる凡人達には、あまり関係ない世界ですが、 日本の若い、それも15歳前後のエリートがどういうことが考えているかは、 話しのネタぐらいには、なります。
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若いうちに世界を知る。一流校の教師は生徒の自律性を信じているから授業に集中できる。だからこそ自分で考えないといけない。
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超難関高校生たちに伝授する世界基準の勉強法、知識の使い途、そして人生哲学。誰も教えなかった〈エリート帝王学〉講義を完全収録! 雑誌などで短い寄稿は度々読んでましたが、佐藤さんのまとまった1冊の著作を読んだのは初めてじゃないかなぁ。高校生に語ってるので言葉遣いは平易で読みやすいけど...
超難関高校生たちに伝授する世界基準の勉強法、知識の使い途、そして人生哲学。誰も教えなかった〈エリート帝王学〉講義を完全収録! 雑誌などで短い寄稿は度々読んでましたが、佐藤さんのまとまった1冊の著作を読んだのは初めてじゃないかなぁ。高校生に語ってるので言葉遣いは平易で読みやすいけど、中身は全然平易じゃなかった(笑)この話についていける灘校生ってやっぱりすごいわ。ウクライナ情勢、アベノミクスの話が個人的にはすごく面白かった。あと反知性主義の話。最近まともに本も読んでなくて情けなくなってきたけど、分野に縛られず知ること、学ぶことの意味を感じた。もっと歴史を勉強したいなあ。
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どうしたらそれだけの大きな知識の土台を作れるのか。スポーツや理系の勉強をしたうえで、多数の本を読んでいるのか。 振り返ってみると、漫画を漫然と繰り返し読んでいたりしたので、その辺を少しでも読書に振り向けておけばなあと反省。いまからでも、できることはやろう。 土台があれば、それ...
どうしたらそれだけの大きな知識の土台を作れるのか。スポーツや理系の勉強をしたうえで、多数の本を読んでいるのか。 振り返ってみると、漫画を漫然と繰り返し読んでいたりしたので、その辺を少しでも読書に振り向けておけばなあと反省。いまからでも、できることはやろう。 土台があれば、それと拾える情報を合わせて、正しい確率の高い判断ができるようになる。 「中学、高校の生徒がなんでそんな質問にポンポン答えられるのか」と笑ってしまった。なにごとも中央値から外れている人々は面白い。
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*日本の大学はレベルが低い。ロシアの中学生レベル。 →特に数学/論理/哲学が足りない。 *教養を身につけることの大切さ。 *ベンチャーなどに時間を使って知的な時間を放棄してしまうのはどうなのか。 *物事を理解するときは、事実/認識/評価とわけて考えることが重要
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子供が中学生になったら読んでほしい。 自分の頭で考える。そのためには、ある程度知識も必要。 佐藤氏はもちろん、灘高の生徒の知識量にも圧倒される。 事前に著書を読み込むように指示されているらしいが、それにしてもである。 人間は群れを作る動物で、群れを作る動物には指導的部分、すなわちエリートがいるのは当然(ロシアのエリートの捉え方)。 どちらかというと否定的なニュアンスを含む日本のエリート感とは大きく異なり、私には、ロシア流がしっくりくる。
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灘高生はそれなりに著作を読み予習はしているが、歴史はどうにかなっても、政治経済や宗教の話をしても太刀打ちできるハズもなく玉砕している印象。最初は灘高生が持ちネタ披露して会話形式で始まるが、次第に佐藤優がひたすら自論を展開して黙って聞いているだけになる。で、一息ついたところで「僕た...
灘高生はそれなりに著作を読み予習はしているが、歴史はどうにかなっても、政治経済や宗教の話をしても太刀打ちできるハズもなく玉砕している印象。最初は灘高生が持ちネタ披露して会話形式で始まるが、次第に佐藤優がひたすら自論を展開して黙って聞いているだけになる。で、一息ついたところで「僕たちこれからどうすればいいんしょう?」と高校生らしい将来不安への問いをしたところで、佐藤優がこれまで見てきたエリート達の成功・失敗を語り始めるというパターン。佐藤優は受験勉強肯定派だし、学歴至上主義的な所があるので親和性の高いやりとりとなる。学校の先生にはデキナイ話なのでこの辺が他著にはない肝となる部分かな。 印象的なのは「技術(テクネー)職は奴隷」という所。。専門バカはダタの奴隷、弁護士も医者も奴隷であると。他方、自由人(リベラル)が身につけるものが教養(リベラルアーツ)。じゃあ教養でメシが食えるのか?という話で、アカデミズムの道に行くしかないんだが、そこが自由な世界かというと疑問なわけで。著者のようにモノ書きでメシが食えれば言う事なしなんだが。ま、食う為に専門性を持ちつつも、自由人であるために教養も身につけておけという事なんでしょうけど
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将来のエリートとなる灘高校の生徒を、著者の研究室に招いて、様々な質問に答えられる様子を本にされています。エリート候補の学生が対象ですので、その心構えやこれからの生き方や勉強の仕方など、レベルの高いものがあります。生徒のレベルも高く、学校の勉強をしっかり吸収することの重要さや、やっ...
将来のエリートとなる灘高校の生徒を、著者の研究室に招いて、様々な質問に答えられる様子を本にされています。エリート候補の学生が対象ですので、その心構えやこれからの生き方や勉強の仕方など、レベルの高いものがあります。生徒のレベルも高く、学校の勉強をしっかり吸収することの重要さや、やっている人間はやっているのだという姿を見せられたように感じています。歴史や数学などの基本を押さえる必要性は、この著者は他でも何度も書かれていますが、改めてそれを感じさせていただきました。 読むべき本、学ぶべきことについても、具体的に書かれています。エリートとそれ以外の人を分ける必要と、その2者がどのような役割を持って、社会を良くしていくべきなのか、具体的イメージを知ることが出来ると思います。
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