雨のなまえ の商品レビュー
ちょっとだけ勇気を出して自分の気持ちに素直になる。頑張ってないわけじゃない。けど全てを真面目にこなしていくのも限界がある。 それぞれの立場が抱える困難と希望は現実には中々上手くはいかない。 そんな短編集でした。 なんだかあまり明るい結末ではないお話が多かったですが、上手くいかなく...
ちょっとだけ勇気を出して自分の気持ちに素直になる。頑張ってないわけじゃない。けど全てを真面目にこなしていくのも限界がある。 それぞれの立場が抱える困難と希望は現実には中々上手くはいかない。 そんな短編集でした。 なんだかあまり明るい結末ではないお話が多かったですが、上手くいかなくてもどこかスッキリしている主人公に少し救われる気持ちになりました。 失敗しても情けなくても叱られても人はまた生きていける。そんな気持ちになりました。
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私、雨ってそこまで嫌いじゃないんだけどな…と思いながら読んでた。 そんなに人間のドロドロした部分を雨に合わせなくても…なんて。
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人の嫌な部分が 雨のじとじとっとした感じと相まって どんよりした気持ちになる読後感。 嫌な気持ちになるのに中毒性ある感じがして 私は好みでした。
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誰も救われない、いやーな話だった。 もし一番最初に読んだ窪美澄作品がこれだったらファンになっていなかっただろう。 ただし、文章とか話の進み方はやっぱり好き。 でも、この作品は嫌。
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ホテルカイザリンと同時並行しちゃったから印象が混じってるけど、じんわり全員不幸。 日常感はあるんだけど紙一重でとてつもない不幸のすぐ側にいることを思い知らされるような小説だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何の気なしに読み始めたが、ものすごくおもしろくて2日で一気読み。 どの短編も雨がキーワードで出てくる。 全てがハッピーエンドで終わらないところとか、アッと言わされるような物語の展開がおもしろかった。
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表題作と、「あたたかい雨の降水過程」はとても好きでした。 他の収録作は、人間の狂気を感じて、窪美澄さんってこういうのも描くんだという感想。 窪美澄さんの描く人間のどうしようもなさ、どうにもならなさが好きなので、それとは少し違う感じ。これはこれで好きではあるものの、いつも最後にある...
表題作と、「あたたかい雨の降水過程」はとても好きでした。 他の収録作は、人間の狂気を感じて、窪美澄さんってこういうのも描くんだという感想。 窪美澄さんの描く人間のどうしようもなさ、どうにもならなさが好きなので、それとは少し違う感じ。これはこれで好きではあるものの、いつも最後にある一握りの希望みたいなものが見つけられなかった。
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すっきりとしない梅雨空のような、曖昧でそして生々しい心情描写がリアルで鋭かったです。 それぞれに雨が登場する5つの短編。震災に触れる章もある。 突拍子もないというわけでなく、自分に沸き上がったかもしれない感情、身近に起きてるかもしれない、という分かる気がする物語。結末というより、...
すっきりとしない梅雨空のような、曖昧でそして生々しい心情描写がリアルで鋭かったです。 それぞれに雨が登場する5つの短編。震災に触れる章もある。 突拍子もないというわけでなく、自分に沸き上がったかもしれない感情、身近に起きてるかもしれない、という分かる気がする物語。結末というより、いつの間にか心情を解釈して入り込んでいたというか。決して明るくない話、出口が見えない現実だけれど、目を反らさず、やっぱり幸せを求めようとしている姿に救いをみたようでした。 逃げたい思い、もっとすっきりしないものか、人間臭さとか、人の純粋な感情から、著者の気迫が伝わりました。一編一編がずしりとくる。個人的には窪美澄さん、短編好き(連作が多い中、こういうの)です。ラストの章、主人公の気持ちが読み込めず二度読みしました。 それぞれラストの一文にぐっとくる。雨の音とともに、静かに感情を揺さぶられた一冊でした。
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書店に平積みされていて帯も作者も見ずに手に取った。完全にタイトル買い。なんといっても雨が好きで雨とタイトルにつ本はとりあえず手に取るし曲も聴いてみる。 雨が好きだという認識を持ったきっかけになった本が、「雨の名前」という写真集だった。 この短編集のなかにその本が出てきたのは創作だ...
書店に平積みされていて帯も作者も見ずに手に取った。完全にタイトル買い。なんといっても雨が好きで雨とタイトルにつ本はとりあえず手に取るし曲も聴いてみる。 雨が好きだという認識を持ったきっかけになった本が、「雨の名前」という写真集だった。 この短編集のなかにその本が出てきたのは創作だろうか、それとも作者もひょっとしてその写真集を見たのだろうか。 とにかくその本(のタイトル)が出てきた場面ではほくそ笑んでしまった。冒頭のちょっと刺激的な描写に最初は引いたけれど。 窪美澄さんは初めてだけど、そうか、「女による女のためのR-18文学賞」受賞作家なのか。ちょっと納得。 きっとワタシと同世代の女性に違いない、だって「記録的短時間大雨情報」のスーパーでパートで働く主婦の、若い男の子寄せる思いや「あたたかい雨の降水過程」でのママ友との会話などリアルすぎる。ときおり切ない、というか、こころに刺さる、というか、自分のことを責められているようで目をそむけたくなる、というような感情に襲われる。文庫本の裏表紙にあった「心を穿つ短編集」。「穿つ」ってなんとなく意味もわからず使っていたような気がして改めて辞書をひいてみたら、「人情の機微に巧みに触れる、物事の本質をうまく的確に言い表す」とあった。ああ、それだ、そのとおりだ。 短編集は久しぶりに読んだ気がするけれど、とても、よかった。 ただ、「ゆきひら」はつらかった。いじめや虐待の描写はただただ胸が苦しい。
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2022.12.07読了。 2022年、105冊目。 最近直木賞を受賞した窪美澄さんの短編集。 2013年の出版なので、東日本大震災と思われる記述もあります。 満足度4.0/5。
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