雨のなまえ の商品レビュー
5作品収録 いずれもどこかにはいそうな人のお話な感じはしました その中でひとつの結末にはびっくりしました
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雨に纏わる5つの独立した短編が収録されています。 窪 美澄さんの描く不穏な空気、鬱屈した人々、暗くて気怠げで救いがない独特な世界観、頻繁に出て来る性描写、終始陰気で限りなくブラックに近いグレーな色合い、そしておまけに読後感も非常に悪い けれど、どの登場人物もどこかに存在しそう...
雨に纏わる5つの独立した短編が収録されています。 窪 美澄さんの描く不穏な空気、鬱屈した人々、暗くて気怠げで救いがない独特な世界観、頻繁に出て来る性描写、終始陰気で限りなくブラックに近いグレーな色合い、そしておまけに読後感も非常に悪い けれど、どの登場人物もどこかに存在しそうでリアリティがあって惹き込まれます。 ポップでポジティブな物語が好きな方には向きませんが、人間の持つ闇の部分、リアルな人間の本質が微細に表現されている作風が好きな方にはオススメです。
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この人に恋をしたことも確かにあった二人の間に生まれた子供を二人で育てた。それほどの縁があった。それなのに、心は近づいては失望し、それでもまた近づいて、離れていく。時間をうしろに辿って、二人の心が違ったどこかのポイントまで戻れば、私たちは元の二人になれるんだろうか、どう考えたって無...
この人に恋をしたことも確かにあった二人の間に生まれた子供を二人で育てた。それほどの縁があった。それなのに、心は近づいては失望し、それでもまた近づいて、離れていく。時間をうしろに辿って、二人の心が違ったどこかのポイントまで戻れば、私たちは元の二人になれるんだろうか、どう考えたって無理だもう戻れない、こういう生活が死ぬまで続くのだ
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現実にあってもおかしくない話ばかりですが、それを敢えて作品として読みたいとは思わないというのが正直な感想かな。
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雨にまつわるタイトルの5つの短編集。 現実から目を逸らしたい時は、誰にでもあるかもしれないけど、そして逃げ場が脳内の妄想だけなら事無きを得るんだろうけど……。 まとわりつくような不穏さが秀逸。 性的な方面に逃げちゃった後の現実って、かなりホラーだよね〜?(^_^;)
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場面展開が急で、ときどき戸惑う。 彼女の書くセックスは直情的ながらも全くエロくない。 果たして皆もそう感じているのか、感性の問題なのか男女の違いなのか。 同情とも、憐れみとも言えない、心にもない言葉が出てくるあたり、男心がよく分かるな。 雨の日は憂鬱だ。 一年にどれだけ雨が...
場面展開が急で、ときどき戸惑う。 彼女の書くセックスは直情的ながらも全くエロくない。 果たして皆もそう感じているのか、感性の問題なのか男女の違いなのか。 同情とも、憐れみとも言えない、心にもない言葉が出てくるあたり、男心がよく分かるな。 雨の日は憂鬱だ。 一年にどれだけ雨が降るのか知らないけれど、 雨にはいつまで経っても慣れることはない。
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全体的に物静かで報われない話が多い。現実的すぎる。 確かに人生は不幸の後にどんでん返しも大団円も必ずあるわけではない。淡々と家事や仕事をし、解決しない悩みや葛藤に折り合いをつけて、淡々と日常を過ごす。他人の生活が幸せに見える。そんな人が大多数だろう。 僕が気に入った「記録的短時...
全体的に物静かで報われない話が多い。現実的すぎる。 確かに人生は不幸の後にどんでん返しも大団円も必ずあるわけではない。淡々と家事や仕事をし、解決しない悩みや葛藤に折り合いをつけて、淡々と日常を過ごす。他人の生活が幸せに見える。そんな人が大多数だろう。 僕が気に入った「記録的短時間大雨情報」でもそんな生活を過ごす主婦を描いている。 夫婦間での会話はなく、認知症の義母の介護と子育てに追われる。誰も自分を認めてくれない。鬱屈した自己完結的な生活。そんななか非日常を与えてくれる存在がいたら…。例えそれが自分を"女"として見ていないパート先の大学生だとしても、現実逃避のために相手を求めてしまうかもしれない。ほんの少しだけハッピーエンドを期待して。 現実に満足せず、非日常を求めてしまうことは誰しもあると思う。不倫物を読むときはディズニーランドを想起する。(ディズニー好きの人にはごめんなさい)現実を一時的にでも忘れるためという意味では不倫とディズニーは似ている気がする。それが社会的に認められるかどうかの違いで、根本的な欲求は同じなのだと思う。そう考えたら一概に不倫をしている人を責めれなくなった。 それでもディズニーランドから帰って明日からまた仕事に行かなければいけないのと同じように、不倫もいつかは終わる。現実に戻らなければならない。禁断の果実はいつまでも味わえない。非日常を充足したらその反動で現実は辛いものとなる。やはり不倫はしないに越したことはない気がする。
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世の中の切なさと虚しさを描いた短編集。 ちょっとやるせなさが残るものが多かった。 短編は最後がモヤモヤするものが多くて、これもそんなものがいくつかあったなぁ。 2019.2.10
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雨が絡んだ重苦しい話が多い。東日本大震災の影響も大きいのか。性描写はいらないんじゃないかと思う短編もあった。
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やってはいけない事は沢山ある。でも心にはルールなんてなかった。 彼女の小説はなんでこんなに不意に胸に迫るんでしょうね。描写の力かな。 はあ、て息を吐く、名前も付いてなさそうな隙間みたいな時間に、いろんな思考が滑り落ちていく。 大事なものをいくつも持ってしまったら絶対抱えきれない。...
やってはいけない事は沢山ある。でも心にはルールなんてなかった。 彼女の小説はなんでこんなに不意に胸に迫るんでしょうね。描写の力かな。 はあ、て息を吐く、名前も付いてなさそうな隙間みたいな時間に、いろんな思考が滑り落ちていく。 大事なものをいくつも持ってしまったら絶対抱えきれない。 けど。
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