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情報参謀 の商品レビュー

3.6

33件のお客様レビュー

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2024/08/27

情報参謀 著:小口 日出彦 講談社現代新書 2377 自民党政権奪還のための情報参謀の話 生きたデータ分析基盤と活用の教科書のような書 おもしろかった 気になったのは以下です 自民党大敗の総選挙結果をデータだけで80%超的中させた分析がきっかけに、自民党本部の情報分析会議が...

情報参謀 著:小口 日出彦 講談社現代新書 2377 自民党政権奪還のための情報参謀の話 生きたデータ分析基盤と活用の教科書のような書 おもしろかった 気になったのは以下です 自民党大敗の総選挙結果をデータだけで80%超的中させた分析がきっかけに、自民党本部の情報分析会議が始まる メタデータとは、ある情報の構成要素となっているデータのことを示す。 データのデータである。SNS上での「安倍晋三」が、メタデータである 情報の趨勢を分析していればきかなくても、政治的情勢がわかるーこれはきわめて当たり前の古典的な原則だと思う 民主党は、昼間の時間帯を中心にCMを流した。昼間のターゲットは、主婦や老人を入った層が中心となる 一方、自民党は、旧来の常識にしたがって、夜の時間帯にCMを流していた 悪名は無名に勝る 茂木氏の新たなリクエストは、「過去の分析はもういい。これからどうなるのかを見えるようにしてほしい」 ほどほどの努力ではほどほどの幸せもつかめない。一生懸命頑張って、一生懸命働いて、豊かな国をつくりましょう 私はこれだ!と感動した。 私は、努力至上主義者である、もう一つ加えるなら、「希望を捨てない主義者」である もはや、ネットの情報を軽視することはできない このとき、痛感したのは、不信任や問責よりも、政治は真っ当なことをやらなければ国民の支持を得られない、というある意味、当たり前のことだった。 キャッチコピーは、ブレずに繰り返す 慌てて動いて得になることはほとんどない。選挙のときはなおさらである 選挙の全候補者にはアップルのタブレットを支給して、コミ選が作成したリポートをリアルタイムで共有できるよう、選挙におけるあらゆる情報を発信した 不安な時代、ちゃんと取り組んでほしい政策の分野のトップは、いつも、景気・雇用か、社会保障だ。 いまもかわらないとおもう。 給料があがらない、惨めな老後になったらどうしようという不安の増幅だ 筆者の最後の一言「野党時代の自民党と働いた4年間は、掛け値なしにおもしろかった」 目次 はじめに 第1フェーズ(2009年秋~2010年7月参院選) 野党転落―報道分析から復活への手がかり 第2フェーズ(2010年秋~2011年夏) 膠着停滞―テレビ+ネットデータで精密度アップ 第3フェーズ(2011年秋~2012年12月衆院選) 政権奪還―ネット積極活用で注目を集める 第4フェーズ(2013年1月~7月参院選) 完全勝利―IT全面武装で選挙に臨む 終わりに(2016年5月) 情報の結節点に網を張る ISBN:9784062883771 出版社:講談社 判型:新書 ページ数:224ページ 定価:840円(本体) 2016年07月20日第1刷発行

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2023/07/15

ここまで赤裸々に裏側を明かしてくれるのかというのが正直な感想。あれだけ高齢者が多い(失礼!)政党において、SNSをこれだけ重視して、戦略的にアプローチしていたという事実は恐るべきものがある。 政治というものが、程度差はあっても一つの劇場であることは間違いのないことなのだと思う。舞...

ここまで赤裸々に裏側を明かしてくれるのかというのが正直な感想。あれだけ高齢者が多い(失礼!)政党において、SNSをこれだけ重視して、戦略的にアプローチしていたという事実は恐るべきものがある。 政治というものが、程度差はあっても一つの劇場であることは間違いのないことなのだと思う。舞台の上にたつには演出家による振り付けと、役者自身の鍛錬が必要である。橋本元大阪市長が、政治家時代はどんなに酔っていても、夜中の2時でも横断歩道を青信号になってから渡ったというエピソードを話していたが、まさにそうした意識が求められるのだと、この本を読むとまざまざと感じさせられる。恐ろしい監視社会になったものだ。

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2023/03/17

自民党が民主党に政権を取られたときから政権奪取を実現するまでの4年間で自民党の広報戦略を参謀さながら陰から支えたよという本 テレビやネット、SNSの情報を人力・システムの両面で総チェックをかけ、報道やネットの話題を逐次追跡。自民党の広報戦略として深い分析や示唆を与え続ける。 ...

自民党が民主党に政権を取られたときから政権奪取を実現するまでの4年間で自民党の広報戦略を参謀さながら陰から支えたよという本 テレビやネット、SNSの情報を人力・システムの両面で総チェックをかけ、報道やネットの話題を逐次追跡。自民党の広報戦略として深い分析や示唆を与え続ける。 平田、小池、平といったなんとなく見聞きしたことある政治家の方もちらほら。 インプット、プロセス、アウトプットの全肯定にビジネスの特異性・専門性を感じるセクシーさがある。 ・あまりにも泥臭く他では入手できないデータ生成(交代制で担当者をつけてテレビを24時間ウォッチ) ・過去のデータ収集・分析結果の蓄積で醸成された分析パターン ・多忙な政治家のニーズに応える臨機応変さ、意思決定を後押しするエッジの効いた示唆 "ほどんどの不安は、情報的な自分の現在地がわからないことから生じている" "「わからない」ときは、なぜ「わからないのか」と一歩引いて考えてみること。これはメタデータの考え方"

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2020/01/22

野党時代の自民党のメディア分析と戦略を綴った手記。マスメディアの内容分析とインターネットの検索結果などを分析し、政治戦略に繋げた事例を垣間見ることができる。

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2019/10/24

いやぁ、面白かったなぁ。 あとがきにもあるけど、これはプロジェクトに関わった事自体がとてつもなく面白かったろうなぁ。

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2019/06/12

政治の世界で、タイトルに相応しい仕事をして来た著者の 回顧録かな。 書いてあることを見ると確かに自民党が野党に下ってから 野党に返り咲くまでの期間に政局においても情報戦略の比重がだいぶ変化したと感じた

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2019/02/15

自民党が野党になった際に、どうやったら自民党が政権与党になれるのか、について情報面から支えた人の話。現代においては、選挙に勝つのは情報戦だという認識はあったけど、思った以上に情報を活用して選挙戦を戦っていたんだな、というのがよく分かって面白かった。この当事のノウハウが未だに使える...

自民党が野党になった際に、どうやったら自民党が政権与党になれるのか、について情報面から支えた人の話。現代においては、選挙に勝つのは情報戦だという認識はあったけど、思った以上に情報を活用して選挙戦を戦っていたんだな、というのがよく分かって面白かった。この当事のノウハウが未だに使える面もあるだろうし、今現在においては全く使えないノウハウもある気がするし、この手の話は日々進化しているんだろうな、と言うことを考えたりした。

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2019/01/20

自民党が野党だった4年間、情報、特にマスメディア、インターネットにおける情報を自民党に提供していた著者の本。自民党の茂木氏、平井氏、世耕氏らと共に活動していた。テレビ番組をテキスト化するにはまだまだ人力での作業のようだ。

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2018/07/18

【流れを読み作る人】自民党が野に下ってから党勢を改めて軌道に乗せるまで,党の「情報参謀」として汗を流した著者の経験を記した作品。世論を味方につけるためにはいかなるデータを集め,それをどう活用すれば良いのかを徹底的に考え抜いた日々が綴られています。著者は,日経ベンチャー編集長,日経...

【流れを読み作る人】自民党が野に下ってから党勢を改めて軌道に乗せるまで,党の「情報参謀」として汗を流した著者の経験を記した作品。世論を味方につけるためにはいかなるデータを集め,それをどう活用すれば良いのかを徹底的に考え抜いた日々が綴られています。著者は,日経ベンチャー編集長,日経E-BIZ編集長等を歴任された小口日出彦。 映画化もされた『マネーボール』の政治・選挙版といった印象を受けた一冊。勘や経験がモノを言わせていた選挙の世界に,データや統計といった乾いた情報を持ち込み,それらがいかに影響を与えたかを考察する上で欠かせない作品だと思います。 〜支持するか支持しないかは別として,世論は「前提となる事実を知っているから支持にも批判にも回る」ということだ。〜 それにしてもここ数年の情報文化の移り変わりの早いこと☆5つ

Posted byブクログ

2018/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

◆本書が雄弁に語るのは、政治家の言葉から「真」と「誠」の喪失した要因、言葉や約束・公約が軽くなった要因。かような戦略が駆使されるなら、真の情報リテラシーが求められているのは我々選挙民。こう読み解くべき書◆ 2016年刊。著者は元日経ベンチャー、日経E-Biz編集長(現情報分析・情報表現コンサルティング業)。 ◆自民党の下野時代に、民主党から政権を奪うべく、所謂SNSといったネット口コミ情報、インターネット情報媒体への露出度と、TVを中核とする既存媒体との関係性をかみ合わせて練り上げた、自民党の好感度上昇・支持率上昇戦略、そして民主党攻撃戦略。  これらを、時期を追って、その中核を担った人物が解説する書である。  こんな戦略に晒されていたのかと些かげんなりするが、SNS等から広がりを見せるキーワード・重要トピック抽出。それらに関するポジ・ネガ分析。これらを日・週・月単位で分析して、爾後の方向性に結び付けていった。その作業そのものについては、注視すべきものとして本書を読む意味があったと感じさせられる。  しかしながら、有体に言えば、政治家の言葉に「誠」とか「真」はなくなってしまい、つまり、票を獲得するための言葉の使い方ばかりに意識を回している存在に、政治家(特に某党)が堕してしまった。だからこそ、何を実行するか、何を約束するか。これらの言葉が上滑りし、また何ができないかということを隠蔽し、表層を飾り立てるだけの政治家の発言が軽く薄っぺらになっていく。これも宜なるかな。  正直こんな戦略に踊らされたくはない。そうだとすれば、個人的には、小さなことでも、自分の頭を使って考えるクセ、(簡単でもいいので)裏取りをするクセ、情報の出所を把握して真逆の立場から見るクセが重要だなと感じさせられた。  そして、TV報道は殆どダメだということにも気づかされる(二か国語放送で英語のヒアリング学習に使えるくらい)。

Posted byブクログ