ラストナイト の商品レビュー
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評価は4. 内容(BOOKデーターベース) 菊池正弘が営む居酒屋「菊屋」に、古い友人で刑務所を出所したばかりの片桐達夫が現れた。かつてこの店で傷害事件を起こしてから、自身の妻とも離婚し、32年もの間に何度も犯罪に手を染めてきた男だ。獣のような雰囲気は人を怯えさせ、刺青に隠された表情からは本心が全くつかめない―。著者新境地!魂を震わす衝撃のミステリー。 片桐の気持ちも分からないことは無いが・・・しかし一方で心配する菊池くらいにはもう少し心開いても良かったんでは?
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とても好きなのですが精神削られる作家のひとりであります薬丸岳さん。本作は舞台装置としては渦中の人物の風貌が派手です。左手が義手で顔に豹柄の入れ墨の片桐達夫が、何故犯罪を繰り返してしまうのか。その粗暴な言動と見た目にに関わらず、関わった人間はその奥底に優しさを感じるのであります。さ...
とても好きなのですが精神削られる作家のひとりであります薬丸岳さん。本作は舞台装置としては渦中の人物の風貌が派手です。左手が義手で顔に豹柄の入れ墨の片桐達夫が、何故犯罪を繰り返してしまうのか。その粗暴な言動と見た目にに関わらず、関わった人間はその奥底に優しさを感じるのであります。さて何故?何故犯罪と服役を繰り返すのか? 彼と関わった人々の視点ごとの章立てとなっている為、読むごとに片岡の姿が立体的になっていきます。どちらかというとオーソドックスな話なのですが、そのオーソドックスな話を興味深く書けるという事が一番大切な事だと思います。薬丸岳さんはその辺りの信頼度が非常に高い作家です。 星が少ないのは圧倒的な彼の名作に比べると相対的に低いだけで、普通に良い作品だと思います。
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2016/12/7いつもの薬丸ワールド、人物ごと絡めて節とする書き方は面白いが少しわからなくなった。★4甘
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顔中に豹のイレズミを入れた男の話。 なぜ男は誰しもが恐れるようなイレズミを入れたのか、何十年も全国各地で罪を犯して刑務所を出たり入ったりするのか、単に、一度犯罪に手を染めたらそうなってしまうのか、、と思った感じで始まる物語なんだけど、なぜか、がわかるにつれて悲しくやるせない話にな...
顔中に豹のイレズミを入れた男の話。 なぜ男は誰しもが恐れるようなイレズミを入れたのか、何十年も全国各地で罪を犯して刑務所を出たり入ったりするのか、単に、一度犯罪に手を染めたらそうなってしまうのか、、と思った感じで始まる物語なんだけど、なぜか、がわかるにつれて悲しくやるせない話になっていく。 たしかに、ここまでするか?という感はあるしご都合主義的な偶然もあるんだけど、そりゃ小説なんだからアリっしょ、てことで楽しめた。 また、章ごとに視点が5人変わって、同じ場面でも見方が変わるのはこういった手法のおもしろいところだな。でも衝撃というほどの変わりようはないので、人の気持ちのゆらぎ程度を楽しめればいいのだと思う。 直前にオムニバスを読んだからだけど、やっぱり長編のほうが重いしきますな~ おもしろかったけど、薬丸作品という意味で他の作品と比較して★3つ
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1人の犯罪者を、その周りにいる立場の違う5人の視点から見た話。 5人の話を全て読んでやっと、その犯罪者のラストナイトの真実、そうなるまでの彼の人生がわかってくる。 なかなか上手い手法で、最後は救われた気がした。 少年犯罪じゃなく、こういうのもあるんだと、次を読むのが楽しみだ。
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各章で主役が替わる。 話の軸は一緒だけど、目線が替わり少しずつ軸が明確になっていく物語。 なんで?って思いながら、続きが気になって一気読みしちゃいました。 なんとも切ないお話。 エピローグで泣けた。 いつか伝わって欲しいと思って。 それだけが救い。
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2016年の藥丸岳作品。 三十二年間、刑務所を出たり入ったりする男・片桐を中心とする物語。ただ、片桐の観点で物語が語られることは無く、片桐の兄貴分のような男、片桐を弁護した青年弁護士、生き別れの片桐の娘、片桐の真の目的のために利用される女、片桐の真の目的を知る男、という五人それぞ...
2016年の藥丸岳作品。 三十二年間、刑務所を出たり入ったりする男・片桐を中心とする物語。ただ、片桐の観点で物語が語られることは無く、片桐の兄貴分のような男、片桐を弁護した青年弁護士、生き別れの片桐の娘、片桐の真の目的のために利用される女、片桐の真の目的を知る男、という五人それぞれの観点で、片桐の人物像が読者に示されるという展開になっています。 この片桐という男、顔面に豹柄の刺青を入れているというなかなか突飛な設定なので、どうも真面目な気分で読みづらく、その変な感じは最後までありました。それにもかかわらず感動的なラストには、泣かされましたけど。 片桐の兄貴分のような男・菊池の観点の第一章での、菊池と片桐の関係が、まるでドラマ『傷だらけの天使』のオサムとアキラのようだったので、捨てられた仔犬のような目をしていたアキラと片桐を重ね合わせ、片桐もそんな目をした男なのだろう、とずっと想像し、余計に感動したかもしれません。
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薬丸さんの作品が好きで、毎回、感情移入して苦しくなったり考えさせられたりしますが、 今回は登場人物の心理描写がいまひとつで、あまり感情移入できなかったな。
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居酒屋「菊屋」にやってくる顔に刺青を入れた片桐。 32年前にその店で店主の妻に脅してきたヤクザから 守るために傷害事件を起こしてしまい、それから 何度も強盗、誘拐事件をおこしては服役を繰り返してきた。 それは何故なのか?最初の事件で妻と子供と別れることになり 自暴自棄になったからなのか? 「菊屋」の店主菊池、弁護士の中村、娘のひかり、 ヤクザの女絢子、片桐に借りのある荒木、それぞれの 視点から片桐という人物との関わりが書かれている。 復讐のためだけに生きる片桐がとても悲しく、 ラスト10ページぐらいから涙が止まらなかった。 ゲスな梶原にもっとスカッとする復讐をさせてやりたかった。
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*顔には刺青、左手は義手。菊池正弘が営む居酒屋「菊屋」に、古い友人で刑務所を出所したばかりの片桐達夫が現れた。かつてこの店で傷害事件を起こしてから、自身の妻とも離婚し、32年もの間に何度も犯罪に手を染めてきた男だ。 獣のような雰囲気は人を怯えさせ、刺青に隠された表情からは本心が全くつかめない――。何故、彼は罪を重ねるのか?* 壮絶、の一言。よくもこんなストーリーを思い付き、まとめ上げられたこと…すごいとしか言いようがない。
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