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ヨーロッパ・コーリング の商品レビュー

4.2

19件のお客様レビュー

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2024/05/27

約10年前のイギリスを中心としたヨーロッパの情勢について、“地べた"のポジションに居るとされる方が書いたエッセイ。 残念ながら今は、作者が望んでるであろう世界にはなってなくて、寧ろひどい世の中になっております。 「あの頃はこうであり、それについて如何思うか?」 という記...

約10年前のイギリスを中心としたヨーロッパの情勢について、“地べた"のポジションに居るとされる方が書いたエッセイ。 残念ながら今は、作者が望んでるであろう世界にはなってなくて、寧ろひどい世の中になっております。 「あの頃はこうであり、それについて如何思うか?」 という記録として、素晴らしい内容だと思います。 ただ、反対側の視点(この作者風に言えば、上 の人間?)からみたいけんも読んでみたいです。 読んでて、常に「イギリスでは、こんな感じ。日本は、どうだい?」と、尋ねられてるような気分になりました。

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2020/05/24

やっぱりみかこさん面白い。 新聞記事の考察があるけど、いろんな角度から意見ぶつけて最後は秀逸な批判で終わるのが好き。 もう少し私にイギリス国内の知識があったら、読みやすかったかもしれない。

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2020/01/08

バカ売れ中の「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」は瑞々しい少年の目を通じて見たブロークンブリテンの一端を垣間見せてくれる名著だと思います。売れるのも納得。 しかし本来のブレイディみかこさんは、パンキッシュで歯切れのいい文章と鋭い舌鋒が特徴です。「ぼくは~」はノリのいいお...

バカ売れ中の「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」は瑞々しい少年の目を通じて見たブロークンブリテンの一端を垣間見せてくれる名著だと思います。売れるのも納得。 しかし本来のブレイディみかこさんは、パンキッシュで歯切れのいい文章と鋭い舌鋒が特徴です。「ぼくは~」はノリのいいお母さん然としている為、理想の母親としてこれからメディアの登場する可能性が高いと思います。 昔のキレキレの西原理恵子が懐かしい僕としては、みかこさんには棘をまだまだ残して頂きたい。 この本はその鋭い舌鋒で英国を料理しています。まさにリズムよく畳み掛けるような文章とインテリジェンス。借り物ではない自分言葉で語る力強さが頼もしい。是非日本の事もザクザク書いて頂きたいです。 英国というと先進国な上にロックを産みだした国で、歴史に名だたるバンドはみんな英国。ブリティッシュロックという響きには僕ら世代の脳髄を痺れさせる何かがあります。 そんなロックで社会に風穴を開けてきたアンダークラスは、完全に疲弊して新たなヒップな文化を産みだすには全てを失い過ぎたようです。これは日本の未来の姿なのではないかなと思いました。

Posted byブクログ

2019/11/29

英国在住で保育士でもある著者の、2014~15年の英国を中心としたヨーロッパの政治についての評論。 とにかく情報収集の範囲が広く、かつ観察眼のすごい人だ、という印象。 評論なので、じゃあ英国やEUの政治はどうすべき、という著者の意見が記されていないのが残念。 ここまで深い洞察ので...

英国在住で保育士でもある著者の、2014~15年の英国を中心としたヨーロッパの政治についての評論。 とにかく情報収集の範囲が広く、かつ観察眼のすごい人だ、という印象。 評論なので、じゃあ英国やEUの政治はどうすべき、という著者の意見が記されていないのが残念。 ここまで深い洞察のできる人であれば、よりよい英国、EUにするための処方箋が書けるのでは、という期待が読んでいてものすごく膨らんだ。 もっと言ってしまえば、日本の政治についても(特に外交問題)彼女の評論をぜひ読んでみたい。

Posted byブクログ

2019/09/27

今や超売れっ子感のある著者なので、図書館も予約待ち。 先に「子どもたちの階級闘争」が届いたので、そっちを先に読んだのだが、正直に言って、ご自身の体験でない部分(伝聞や新聞などで読んだ部分)についての意見は、やや「短絡的」という印象を受けた。 論拠などが素人っぽいというか、にわかっ...

今や超売れっ子感のある著者なので、図書館も予約待ち。 先に「子どもたちの階級闘争」が届いたので、そっちを先に読んだのだが、正直に言って、ご自身の体験でない部分(伝聞や新聞などで読んだ部分)についての意見は、やや「短絡的」という印象を受けた。 論拠などが素人っぽいというか、にわかっぽいというか、左フィルターが強力にかかっている、と感じたので、この本も、そのあたりを警戒しつつ読み始めた。 でも、「子どもたちの階級闘争」と比べると、こっちはとっちらかった部分がずっと減って、スッキリしており、良かった。(出版年はこっちが先みたいだけど・・・) 1章は、うーん?と思う部分も多少はあったが、2章も含めて、著者自身の意見はほとんどなく、ほぼデイリー・メイルとガーディアンの記事ウォッチングに終始している。ふだんそういうものは読まないので、おもしろかった。 どの執筆者たちもはっきりクリアに自分の立場を表明していて感心した。立場をクリアに表明、って当たり前に思えるけど、でも日本の新聞を読んでいると、「ん? 結局この人、どっち?」って思うことが多いから。何も断定せず、あいまいなままに言えちゃう日本語の特性のせいでもあると思うけど・・・ とにかくニコラ・スタージョンが抜群に頭が切れる、という印象。すごいなぁ。 日本でスコットランドの独立をめぐる投票を見ていて、最初はバカげた話と思っていたらどんどんリアリティを増していってビックリしたのを覚えているが、その裏にはこの人の力があったのか、と納得した。 で、読んでいて、熱いだけにやや短絡的な著者の意見が変に入ってないから良いわ~、でも、これ、ただの新聞記事ピックアップだよなぁ、これで「地べたからの政治レポート」ってよく言えるなぁ、そもそも日本語でこれを書く意味はなんなんだろう、なんて意地の悪いことを思っていたら、3章に入るとスタイルが変わり、日本の事情もからめた著者ならではの「政治レポート」になっていて、とてもおもしろかった!  特に、ブログ読者の「『一九四五年のスピリット』よりも『薔薇』のほうが日本人には難しいと思います」っていう意見! びっくりした。確かに。 デモや平和憲法をめぐる考え方への違和感についても、日ごろのモヤモヤが言葉にされた感じでスッキリ。 「弱者が見えないものにされて、その『消す作業』が誰の犯罪にもされていない」という意見もとても考えさせられる。 「経済難民は最も重大な世界の変化を示している」という話も、なるほど、と興味深かった。(すべての経済難民をひとまとめすることはできないとは思うけど) この3章のおもしろさは、やっぱり1章、2章のニュースピックアップがあったからこそよね、とも思う。 私もどっちかって言うと左寄りだけど、この人の本を読んでいると、「ああ、右な人はこういう目で左の人を見ているのか~」と分かって新鮮だった。ご主人から「お前はレフト気味だから」と言われた、と著書「ぼくはイエローでホワイトで・・・」に書いてあったけど、いや、レフト気味どころじゃないだろう、ガチだよ、と思う。 まあ、この著者によると、今はもう左や右じゃない、ってことですが・・・

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2019/06/25

スコットランド独立運動とはこういうことだったのね!とようやく分かった。ニュースをちらちら読むだけでは全く分からなかった背景を丁寧に説明してくれている。これはマネー対スピリットだと一般の人間にも分かるように解説してくれている誌面、他にあっただろうか? 海外在住ブロガーは数多いれど、...

スコットランド独立運動とはこういうことだったのね!とようやく分かった。ニュースをちらちら読むだけでは全く分からなかった背景を丁寧に説明してくれている。これはマネー対スピリットだと一般の人間にも分かるように解説してくれている誌面、他にあっただろうか? 海外在住ブロガーは数多いれど、これほど充実したポリティカルレポートを読めるのはありがたい。 それにしても日本もアメリカもイギリスも、格差が進みすぎて「先進国」とは何ぞやという気持ち。

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2018/08/30

『米と薔薇』の章が良かった。 「パンと薔薇」の“薔薇”って、苦境や貧困に咲く花のシンボルで「ディグニティ」(尊厳)を表してたのか。もっと華やかなことを表してるのかと思ってた。(“パン”以外の部分の例えば「娯楽」とか。それって「パンとサーカス」のほうか…。)   日本って確かに“米...

『米と薔薇』の章が良かった。 「パンと薔薇」の“薔薇”って、苦境や貧困に咲く花のシンボルで「ディグニティ」(尊厳)を表してたのか。もっと華やかなことを表してるのかと思ってた。(“パン”以外の部分の例えば「娯楽」とか。それって「パンとサーカス」のほうか…。)   日本って確かに“米”というより“薔薇”のほうで殺す力が強く働いている感じだよなぁ。“米”のほうで切り落ちたり追い詰められるのも、“薔薇”の部分が大きいっていうか。

Posted byブクログ

2018/02/01

イギリスの貧困事情がリアルに描かれている 地べたからの報告が日本も他人ごとではない事態になっている お笑い枠のような存在だったジェレミーコービンの飛躍も今の混沌とするヨーロッパを象徴している

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2017/09/04

本当は同じ著者のモリッシーに関するディスクレビューを読んでみたかったのだけど、その前に別の本を読んでみようと思って図書館で借りてみた。あまり政治的なことは他人と話をしないし、考えることも多くないのだけど、やっぱり自分には著者のようなレフト的な考え方のほうがしっくりくる。

Posted byブクログ

2017/09/03

うーん、まあ、合わない。言ってることに特段の反論があるわけでもないのだが、でも微妙に反論はあるというか。私の考え(と言えるほどの考えもないのだが)とは最初から最後までずっとズレたままというか、そんな感じ。 あと文体。というよりとにかく文体。合わない。くどい。そして行間から漂う「...

うーん、まあ、合わない。言ってることに特段の反論があるわけでもないのだが、でも微妙に反論はあるというか。私の考え(と言えるほどの考えもないのだが)とは最初から最後までずっとズレたままというか、そんな感じ。 あと文体。というよりとにかく文体。合わない。くどい。そして行間から漂う「どう?どう?ユーモアあるでしょ?」というのが合わない。まあ文体が合わないのはしょうがない。

Posted byブクログ