せなか町から、ずっと の商品レビュー
島になった巨大なマンタの背中に、街ができて、ほのぼのとした暮らしが営まれています。junaidaさんの絵にぴったりの世界観です。笑ったり、しみじみしたり、切なくなったり、プティフールの箱のようなお話の中に登場する住民、殊に子どもたちの魅力がキラキラしている、素敵な本です。
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斉藤倫さんの作品を読むのはこれがはじめて。言葉と句読点によって生まれる文章のリズムがとても心地よく、ずっと美しい詩を読んでいるようだった。ほろっときたり、くすくす笑ったり、切ない気持ちになったりしながら読んでいるうちに、せなか町のひとびとへの親しみがどんどん増していって、最後には...
斉藤倫さんの作品を読むのはこれがはじめて。言葉と句読点によって生まれる文章のリズムがとても心地よく、ずっと美しい詩を読んでいるようだった。ほろっときたり、くすくす笑ったり、切ない気持ちになったりしながら読んでいるうちに、せなか町のひとびとへの親しみがどんどん増していって、最後にはみんなのことが大好きになりました。物語の終わり方も、junaidaさんの絵もとても素敵。
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斎藤倫さんの作品は初めて手にします…というか、この作品もJunaidaさんの挿画を手がけていることから手にしたんですが、うん、読めてよかったなって思いました! マンタという大きなエイの背中「せなか町」で暮らす人々のちょっと不思議だけれど、優しい読後を得られる短編が7編…児童...
斎藤倫さんの作品は初めて手にします…というか、この作品もJunaidaさんの挿画を手がけていることから手にしたんですが、うん、読めてよかったなって思いました! マンタという大きなエイの背中「せなか町」で暮らす人々のちょっと不思議だけれど、優しい読後を得られる短編が7編…児童書なのですが、大人が読んでもほっこりできます。Junaidaさんの挿画は、すべてカラーなら、もっと嬉しかったなぁ~と…でも表紙がすごくいんですよね!この感じ、大好きです(#^^#) 気になったストーリーは「ひねくれカーテン」かな…ちょっとだけ、内容を紹介… 『マメルダさんの カーテンは かぜがふいたら 石のよう かぜがないとききゃ 羽のよう ひねくれ ひねくり ひねくりり ひねくれ ひねくり ひねくくり』 1人暮らしのマメルダばあさんの家のカーテンはちょっと変わったものだった…。でもそれにはちゃんとした理由があったわけで…。そんな時、嵐がせなか町を襲う…ひねくれカーテンは、どうなるか…。ホント、優しいお話でした。
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『絵本のなかへ帰る』で気になって。 短編集って作り物だなあと感じることが多いけど、この本はとても自然にスッと世界に引き込まれた。 ルルカのなみだと麦の光がお気に入り。
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ジュナイダさんの絵に惹かれて図書館で借りてみた。 良質なショートショートを読ませていただきました。 特に『麦の光』が好き。何の役にも立たないものと思われていたものが、使い方次第でとてつもなく素晴らしいものだとわかる。様々な事象に当てはまる真理だと思う。良いね。 この作者...
ジュナイダさんの絵に惹かれて図書館で借りてみた。 良質なショートショートを読ませていただきました。 特に『麦の光』が好き。何の役にも立たないものと思われていたものが、使い方次第でとてつもなく素晴らしいものだとわかる。様々な事象に当てはまる真理だと思う。良いね。 この作者さんの他の本も読んでみたい。
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本の見た目は長そうに感じるけど、中学年でも読めそうな内容だった。短編集みたいになってるけど、場所や登場人物が少しつながっている。マンタの背にできた町というファンタジーっぽい話なので、想像力が必要な不思議なことが起こる話が多く、読書感想画に向いている話もある。凄く上手い子は全体を通...
本の見た目は長そうに感じるけど、中学年でも読めそうな内容だった。短編集みたいになってるけど、場所や登場人物が少しつながっている。マンタの背にできた町というファンタジーっぽい話なので、想像力が必要な不思議なことが起こる話が多く、読書感想画に向いている話もある。凄く上手い子は全体を通して絵を描けるかな。
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不思議な、でもそっと心に入ってくるお話たち。 読み終わると、あたたかい気持ちになる。 斉藤倫さん、好きだな~。
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マンタの背中を島と勘違いした人間や動物たちが、住み着いて誕生した、「せなか町」を舞台にした短篇集。 一見、よくある不思議なお伽話に感じられるが、他と異なるのは、人間たちが住む島に感情があることで、何百年以上も生きている存在が、僅か数十年の人生の中に見せる、悲喜こもごもの真っ直ぐ...
マンタの背中を島と勘違いした人間や動物たちが、住み着いて誕生した、「せなか町」を舞台にした短篇集。 一見、よくある不思議なお伽話に感じられるが、他と異なるのは、人間たちが住む島に感情があることで、何百年以上も生きている存在が、僅か数十年の人生の中に見せる、悲喜こもごもの真っ直ぐな思いを知るにあたっての感傷的な思いには、人生の素晴らしさを称えてくれるようで、切ない思いにさせられます。 また、斉藤倫さんの、想像力豊かで固定観念を揺さぶられる物語─『せなかってものは、いがいに見えないもんさ。こんなに近くにあるのに、いちばんよくわからんとこじゃないかね』で、既にやられました─と、junaidaさんの、シンプルながら時にはっとさせられる画(この方のカラー絵の、何か落ち着いた和む色合いが気になる)が見事に合わさって、より世界観を味わい深いものにしております。 特に、私が気になった話は、「はこねこちゃん」で、中に何も入っていないのに、皆が必死に箱から出させようとするという、これまたよくある話のように見せておいて、実は兄妹愛をテーマにしているという・・思い出すと泣けてきそうなのですが、この結末はちょっと予想できないのではないかと思いました。 私の中では、斉藤倫さんと、junaidaさんという素敵なコンビもそうですが、それ以上に、たとえ一瞬であったとしても、人間には心を捉えて離さない、輝きのようなものを発散させることができる存在であることを実感したことが、とても嬉しかったこともあって、この作品を子供たちだけの物にするのは、本当にもったいない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
せなか島のせなか町を舞台に描かれる7篇の短編から成る。それぞれがいい物語で、同じ登場人物も絡み、全体で一つの物語となっている。 中でも「麦の光」が心に残った。誰も演奏したことのない楽器の弾き方?を調べに図書館に行き、長老のところまで言い伝えを聞きに行き、先生からも匙を投げられたのに、ニーダは自分で演奏法を編み出す。結果として、上級生の演奏会は大成功。人間以上に鳥や動物たちがその演奏を楽しんだ。 自分ではなく周りの演奏をより良くする楽器のお話。寓話?アンデルセンっぽい。 鳥が欲しくて空に舞い上がり、あと少しのところで取れず、海に落ちた衝撃で気を失い、気づいた時には背中の上に人間が住んでいた。海に潜れば背中の上の人間たちは死んでしまうから、ずっと海上を漂っている巨大なマンタ。でも、単なる自己犠牲ではない。こういう生き方もいいなぁ、と思える。
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マンタの背中にある町の人たちのお話。きっとこういう小さな物語はそこかしこで起こっていてみんなが持っているものなんだと思う。フォーカスしていったら物語は無限にある。それぞれの物語がその人のものであって町全体のものであってマンタのものでもあるんだなあと。マンタの優しい視線から生まれた...
マンタの背中にある町の人たちのお話。きっとこういう小さな物語はそこかしこで起こっていてみんなが持っているものなんだと思う。フォーカスしていったら物語は無限にある。それぞれの物語がその人のものであって町全体のものであってマンタのものでもあるんだなあと。マンタの優しい視線から生まれた物語なんだね。そしてもちつもたれつマンタと人のバランスで成り立っているんだ。この世は。
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