数は科学の言葉 の商品レビュー
現代に生きる私達にとって、数字を使った四則演算は当たり前に出来るが、こうした算術の方法が確立されるまで、数千年の時がかかった事に驚く。中世の時代は限られた人達しか出来なかったのだ。
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数学史と言える内容であるが、公理や公式の歴史ではなく、数や記号、そして数学的な数の見方の歴史を扱っている。すなわち数がどのようにして数学となったか、数の領域がどのように広がっていったのかの歴史である。無限、極限の話題が多い。これは数学にとっての重大事件であったことが見て取れる。...
数学史と言える内容であるが、公理や公式の歴史ではなく、数や記号、そして数学的な数の見方の歴史を扱っている。すなわち数がどのようにして数学となったか、数の領域がどのように広がっていったのかの歴史である。無限、極限の話題が多い。これは数学にとっての重大事件であったことが見て取れる。また、複素数も数学にとって衝撃的だったようで重点的に扱われていた。 エッセイ風で書かれているため読みやすく、群論などの細かいところへは「本書で扱う範囲外である」として入っていかない。ひとまずは安心できる。ただ、これは本書がその領域の入口まで到達しているということであり、本書が単なるエッセイではなく数学の専門書であることを示している。
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