スティグマータ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
サクリファイスシリーズの新刊…と言っても購入から1ヶ月以上経ちますが… ようやく読めた! チカのツール参戦記を楽しみにしていたので一層面白く感じました ちょっと重い感じの展開ですけどね~ 人の想いと行動が物語・歴史を紡ぎ、伝えられていくさま 人としての業や過ち、自尊心や悔いまでをも己の肉体に刻みつけて… サイクルスポーツの小説なのに人生そのものを考えさせられます 星は★★★★(4点) 無性に山登りとかサイクリングとかしたくなるなぁ…( ̄▽ ̄;) 涼しくなったら何処か行くかね このシリーズを読んでいると毎度思います。自分は何かに自身を懸けているのだろうかと、何を懸けて今までを生きてきたのかと。意外に重い読み物になってきました
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ヨーロッパで活躍する数少ない日本人自転車選手・白石誓。しかし、かつて同じチームで走っていた伊庭がヨーロッパのチームに移籍をし、白石と違って分かりやすく結果を出し、ライバルとしてツール・ド・フランスを走る。 そりゃあやはり、心穏やかではいられない。 自分の走りをすればいいというわ...
ヨーロッパで活躍する数少ない日本人自転車選手・白石誓。しかし、かつて同じチームで走っていた伊庭がヨーロッパのチームに移籍をし、白石と違って分かりやすく結果を出し、ライバルとしてツール・ド・フランスを走る。 そりゃあやはり、心穏やかではいられない。 自分の走りをすればいいというわけにはいかない、アシストという役割。 白石はレースの中だけではなく、日常的にチームメイトをよく見ている。 けっして社交的ではないのに。 だから、必要な時に必要なアシストができるのだ。 レースの中だけではなく。 今回白石は、『エデン』の時にすい星のように現れたフランス人の選手・二コラのアシストをする。 そして、ドーピングで名声をはく奪されたメネンコが自転車競技会に復活したことで、白石の周囲にも不穏な気配が漂うことになる。 メネンコを狙っている人は誰か、ツールドフランスのレースの行方、白石の今後など、読者が気になる部分について納得のいく結末が用意されているのはもちろんのこと、メネンコの復活の理由が心にすとんと落ちてきた。 そして白石は多分そういう生き方をしない。 良い結果も悪い結果も、自分一人で引き受けるだろう。 そういうところで私は彼を信頼しているのだ。
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サクリファイスから続くシリーズの、チカが再びツール・ド・フランスに挑むお話 ミッコもニコラも出てくるけど、それぞれチームが変わってて関係性が変わってたり ま、そんなところもロードレースっぽくてよい 今回の新キャラというか主要人物のモデルは明らかにアームストロングだね ドーピング...
サクリファイスから続くシリーズの、チカが再びツール・ド・フランスに挑むお話 ミッコもニコラも出てくるけど、それぞれチームが変わってて関係性が変わってたり ま、そんなところもロードレースっぽくてよい 今回の新キャラというか主要人物のモデルは明らかにアームストロングだね ドーピングで過去の栄光をすべて剥奪されてから復帰とかね タイトルのスティグマータは「聖痕」だけど、スティグマだけだと「汚名」という意味でもあるそうな そこでなるほどと思ったけど、終盤のアレを読むと「やはり聖痕の意味か!?」と思い直す 誰かのかわりの傷という意味かもしれないし、過去の栄光の傷かもしれないし、逆に汚名かもしれない さすがは近藤史恵、二重三重の仕掛けだぜぇ ヒストリーかストーリーが求められるというのはよくわかる 日本人なんて特にそんな傾向があるんじゃなかろうか? スポーツに感動的なストーリーを望んだり、判官贔屓だったりね あと、やはりステージ優勝が絡む展開は胸が熱くなる ま、結果は予想してたけどね やっぱりチカはチカって事で キアズマもサクリファイスシリーズに含めるとしたら確実に続編はあるだろうし 赤城さんだけじゃなく、こっちとも絡みが出てきたりするんだろうか? ヨーロッパでもちらほら日本人が進出してきたってのはその伏線なのかと思ったんだが
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『サクリファイス』シリーズ。 久しぶりだったので、登場人物を思い出しながら読みました。 チカが相変わらずで、嬉しい。 サクリファイスの精神、諦めているわけでもなく、ただ自分のなすべきことを全力で全うする。 周りの人たちから、静かな信頼を集めるのも納得。
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チカシリーズ全部読んだと思ってたら読み逃していた? 今回も舞台はツールドフランス。主人公のチカはあれこれ考え過ぎでいつもならあまり好きじゃないタイプだけど、そこに陰鬱さがないからかすんなり読める。かつての名誉をドーピングではく奪されたメネンコ(モデルはやっぱりアームストロングか?...
チカシリーズ全部読んだと思ってたら読み逃していた? 今回も舞台はツールドフランス。主人公のチカはあれこれ考え過ぎでいつもならあまり好きじゃないタイプだけど、そこに陰鬱さがないからかすんなり読める。かつての名誉をドーピングではく奪されたメネンコ(モデルはやっぱりアームストロングか?)の復帰、彼の思惑は?ってのが一番の筋だけど、途中でだいたい想像がつく。本当にアシストに徹するチカ、新城幸也がモデルなのかな。終わりもまずまずスッキリの読後感。チカに彼女ができそうだけど続きあるのかな。このシリーズ、ロードバイクレースを題材にした小説では今のところ頭一つ抜け出している完成度。 ちなみに私、今年のツールドおきなわでは落車しました。
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帰ってきた汚れた英雄。 話自体は面白かったが、たとえ途中まででも第一線を退いた選手が付いていけるとは思えないのですが……。
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stigmata―『聖痕』 男達は、ツール・ド・フランスにそれぞれの爪痕を残していく。 そして、それぞれのイストワール(物語)を綴っていく。 これから、イストワールを始める者、終わる者。 それぞれのイストワールをしっかりと目に焼き付けよう。 これは、間違いなくシリーズ最高傑作。
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サクリファイス、エデンに続く長編第三弾。 チカは再びフランスのチームに、そしてニコラとはチームメイトになる。 ドーピングにより、引退を余儀なくされたメネンコ、そして日本でチームメイトであった伊庭も登場。 相変わらず、面白い! ただ、最後にわかる動機は個人的にはイマイチ納得がいか...
サクリファイス、エデンに続く長編第三弾。 チカは再びフランスのチームに、そしてニコラとはチームメイトになる。 ドーピングにより、引退を余儀なくされたメネンコ、そして日本でチームメイトであった伊庭も登場。 相変わらず、面白い! ただ、最後にわかる動機は個人的にはイマイチ納得がいかない。
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ニコラとチカが同じチームで走る、前作のチームメイトであるミツコや伊庭さん、未来の彼女?も登場してワクワク読めた。チカが行く姿も見てみたいが、チカがアシストに徹しながら自分の未来を勝ち取って姿ややっぱり素敵です。シリーズラストなのかなあ、やはりまだまだ先を読みだい!
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23:ミステリ色は薄くなってるけど、淡白なタイプのチカが伊庭の活躍に抱く嫉妬心、アスリートの孤独、レースの魅力は相変わらずびしばし伝わってきて、面白い。 やっぱりチカはかっこいいな。「チカ!きみが行け!」ってエースの激励とステージ優勝を前に「駄目だ。きみが行くんだ」を返せる冷静さ...
23:ミステリ色は薄くなってるけど、淡白なタイプのチカが伊庭の活躍に抱く嫉妬心、アスリートの孤独、レースの魅力は相変わらずびしばし伝わってきて、面白い。 やっぱりチカはかっこいいな。「チカ!きみが行け!」ってエースの激励とステージ優勝を前に「駄目だ。きみが行くんだ」を返せる冷静さと計算高さ、アシストの役割に徹する自制心。いっそ老獪な。ええわあ……。(異性としてつきあうと面倒臭そうだとは思う)
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