サイクス=ピコ協定百年の呪縛 の商品レビュー
サイクス・ピコ協定の本。 中東がどうして平和にならないのか知りたくて最近これ系の本を読み漁ってる。 宗教も民族もごちゃっと住んでる所を西欧列強が適当に国を取り合って国境を引いたからだとか、各宗派や部族を自国の有利になるようにけしかけて代理戦争をさせているというのがよく分かってきて...
サイクス・ピコ協定の本。 中東がどうして平和にならないのか知りたくて最近これ系の本を読み漁ってる。 宗教も民族もごちゃっと住んでる所を西欧列強が適当に国を取り合って国境を引いたからだとか、各宗派や部族を自国の有利になるようにけしかけて代理戦争をさせているというのがよく分かってきて暗澹とした気分になってます。 サイクス・ピコ協定以外にもクルド人についてもちょっと書いてました。 日本に入って来て欲しくないなぁ。 自分の国を作ってください中東に。 世界に平和なんて来ないのかな。 この人たちはずっと紛争をやり続けるのかな。
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中東問題の根源は、1916年5月16日、第一次世界大戦下にイギリスとフランスがサイクス=ピコ協定によって中東を人為的に分割したからだ――と言う説明が「専門家」からも為されることがあるのだが、本書を読むとそう単純ではないことが分かる。サイクス=ピコ協定で策定された単純な分割案は実...
中東問題の根源は、1916年5月16日、第一次世界大戦下にイギリスとフランスがサイクス=ピコ協定によって中東を人為的に分割したからだ――と言う説明が「専門家」からも為されることがあるのだが、本書を読むとそう単純ではないことが分かる。サイクス=ピコ協定で策定された単純な分割案は実施されておらず、その後のセーヴル条約ではより実態に近いかたちでモザイク状に分割されたが、問題は全く解決しなかった。それどころかムスタファ・ケマルらの民族主義に基づく蜂起を促し、ローザンヌ条約でトルコ共和国の成立へと繋がってゆく。 現代の情勢は、むしろ大元のサイクス=ピコ協定が結ばれた情勢に近いのではないか、という指摘が興味深い。ロシアの南下に対抗できない「弱すぎるオスマン帝国」を欧米はどこまで信じ、どこまで支えるのか?
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パレスチナ紛争の再燃を受け、こちらを読了。 露土戦争の歴史(クリミア、アルメニア、クルド人自治区、シリア…)が今の国際情勢へと続いていることが良くわかりました。 地図で見ると、トルコって本当にすごい立地ですね。。
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ある意味、強権国家の支配者にとって統治に邪魔な民族を追い払い、均質な住民構成とする方が支配は安定する →難民を流失させることは政権維持のための合理的判断 難民問題は欧米の有力メディアに報じられ、世論喚起により初めて国際政治上の問題として注目されるようになる 西欧諸国の中東諸...
ある意味、強権国家の支配者にとって統治に邪魔な民族を追い払い、均質な住民構成とする方が支配は安定する →難民を流失させることは政権維持のための合理的判断 難民問題は欧米の有力メディアに報じられ、世論喚起により初めて国際政治上の問題として注目されるようになる 西欧諸国の中東諸国への批判(中東の政治的自由の不在、人権侵害、民主化の遅れ) 独裁政権の民族主義(反欧米、反イスラエルの排外的スローガン)喚起 →多様な国民(言語・宗教宗派の多様なコミュニティ)を一方向 に向け、統制する有効な手段 アラブ諸国やトルコがその背後の地域からの難民を人権や自由の理念から疑わしい手法で受け入れてきた ↓ 西欧諸国はそれを非難するが、第二次世界大戦後、かっての植民地から大量の難民の波に襲われることなく、紛争の影響を受けることなく、経済発展に必要な移民のみをある程度選択して受け入れることが可能であったのはこれらの諸国が難民の防壁となっていたこともまた事実。
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サイクス・ピコ協定をマジックワードのように扱うべきでない、という主張はよく理解できるけど、それと相反するようなタイトル(笑) 今読んで思うのはこれが書かれた以降の急速な中国のプレゼンスの上昇。米露の合意が鍵だろうと書かれていたけど、全く異なる方向から中東問題の鍵を握るのは中国かも...
サイクス・ピコ協定をマジックワードのように扱うべきでない、という主張はよく理解できるけど、それと相反するようなタイトル(笑) 今読んで思うのはこれが書かれた以降の急速な中国のプレゼンスの上昇。米露の合意が鍵だろうと書かれていたけど、全く異なる方向から中東問題の鍵を握るのは中国かもしれないなと、震えながら…
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サイクスピコ協定は歴史の流れの中で理解する必要がある。オスマントルコの衰退、アラブの混乱、ロシアの台頭…と言った流れ。 当時、英仏はその状況に対処する適切な案として締結。しかし当のトルコ、アラブを飛び越えて、上から目線で制御を試みた。西洋人がアジア人(中東人、トルコ人も含む)を人...
サイクスピコ協定は歴史の流れの中で理解する必要がある。オスマントルコの衰退、アラブの混乱、ロシアの台頭…と言った流れ。 当時、英仏はその状況に対処する適切な案として締結。しかし当のトルコ、アラブを飛び越えて、上から目線で制御を試みた。西洋人がアジア人(中東人、トルコ人も含む)を人種として差別的に見ているためか。 他に、セーブル条約、ローザンヌ条約をセットで考える必要あり。 ページは薄めだが、内容が濃い。 読了60分
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ビックリするくらい中東情勢について分かったような気にさせてくれる。 トルコとシリアのやっかいさから学ぶ近現代の国際政治の枠組って感じかしら。
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イスラム国等、中東情勢の混迷は続いている今日ですが、これは何も今始まった出来事ではなく、過去から続く問題が同じような形のまま現れているに過ぎないということを理解すること。それによらなければ、今日の状況を理解することが出来ません。その状況に「サイクス=ピコ協定」がどんな役割をはたし...
イスラム国等、中東情勢の混迷は続いている今日ですが、これは何も今始まった出来事ではなく、過去から続く問題が同じような形のまま現れているに過ぎないということを理解すること。それによらなければ、今日の状況を理解することが出来ません。その状況に「サイクス=ピコ協定」がどんな役割をはたしているのか。それを理解するためには、負の側面だけではなく、これが上手く利用され、この地域の混迷を一時凍結したことも知る必要があります。本書では、中東地域に渡る複雑な情勢について、ポイントとなる点を章ごとに詳しくまとめられています。一つ一つを丁寧に整理することにより、何が起こっているのかの見取り図が、かなり明るく見渡せるようになると思います。そして、複雑さは問題になりやすいのですが、安易に簡単な解決を行うことは悪であり、慎重さと対話がいかに重要であるかを考えさせられます。
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★難しさばかりを痛感★整然とした国境線にみえるように、中東は外部勢力による人為的なルールで縛られている。「少数民族」とは自然に生まれる民族ではない。多数派が自らと異なるものと決めて特定の政策を作るから誕生する。そして少数民族が独立すると新たな少数民族を生み出す。民族はどこまでも分...
★難しさばかりを痛感★整然とした国境線にみえるように、中東は外部勢力による人為的なルールで縛られている。「少数民族」とは自然に生まれる民族ではない。多数派が自らと異なるものと決めて特定の政策を作るから誕生する。そして少数民族が独立すると新たな少数民族を生み出す。民族はどこまでも分裂していくだけに解決は簡単ではない。悲しいことに中東に解決できる勢力はないが、解決策に対する拒否権を持つものは多い。
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この協定を聞くと 学生時代の己の阿呆さを思い出します。 中東のあたりの歴史、よくわかんねえーと悩んでおりました。 インド史?南アジア史に至ってはお手上げでした。 K大文学部の受験時、一つの大きな設問が出たのを思い出します。 解けなかったのに何故か合格いたしました。なんでだろう 我...
この協定を聞くと 学生時代の己の阿呆さを思い出します。 中東のあたりの歴史、よくわかんねえーと悩んでおりました。 インド史?南アジア史に至ってはお手上げでした。 K大文学部の受験時、一つの大きな設問が出たのを思い出します。 解けなかったのに何故か合格いたしました。なんでだろう 我が家はど田舎の貧乏人だったのに。合格させても意味ないぞと。 お父様の御不幸。どうぞ御愁傷さまです。
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