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室町幕府と地方の社会 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2025/07/08

鎌倉時代を俯瞰した第2巻は二人の天皇の並立で幕を閉じた。第3巻の本書は二人の足利将軍の並立で閉じられる。室町幕府そのものは信長が歴史の表舞台に出るまで続くが、守護在京の勢力抑制に将軍権力の基礎をおく体制は、荘園制の終焉とともに事実上崩壊する。 モンゴル戦争のような外患こそなかった...

鎌倉時代を俯瞰した第2巻は二人の天皇の並立で幕を閉じた。第3巻の本書は二人の足利将軍の並立で閉じられる。室町幕府そのものは信長が歴史の表舞台に出るまで続くが、守護在京の勢力抑制に将軍権力の基礎をおく体制は、荘園制の終焉とともに事実上崩壊する。 モンゴル戦争のような外患こそなかったものの、室町時代とは度重なる内紛(幕府と南朝、朝廷と寺社、尊氏と直義、将軍と守護、大名本家と庶家、細川氏と山名氏…枚挙にいとまがない)と飢饉により荒廃と再生を繰り返した時代であることを再確認できる通史である。

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2022/10/09

室町時代の通史。政治・文化を取り上げる。現代とのつながりを意識した記述になっている。南北朝時代の長期化や「徳政」の問題、荘園制についてなど、室町時代の「なぜ」がコンパクトに解説されている。入門に適した一冊。2010年代刊行のため、近年の成果を踏まえた記述を読めるのも嬉しい。

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2022/07/05

鎌倉幕府倒壊から明応の政変までを一気に通史としたもの。政治史より地方や村々に焦点を当て、わかりやすい記述。 室町幕府が京都で公家と武家が婚姻や文化を通じて交わつていたことや在京守護も荘園領主として公家や寺社と同じ立場だったという指摘は面白い。 その上で公武に君臨する室町殿がいたの...

鎌倉幕府倒壊から明応の政変までを一気に通史としたもの。政治史より地方や村々に焦点を当て、わかりやすい記述。 室町幕府が京都で公家と武家が婚姻や文化を通じて交わつていたことや在京守護も荘園領主として公家や寺社と同じ立場だったという指摘は面白い。 その上で公武に君臨する室町殿がいたのであれば、なるほどと思う。 鎌倉幕府との

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2020/12/12

本の感想(http://www.books-officehiguchi.com/?p=19188) 「足利尊氏が鎌倉幕府を倒幕し、建武の新政となった。建武の新政は後醍醐天皇と足利尊氏との対立が激化し、半世紀近く続いた「南北朝の動乱」となった。 なぜ、半世紀近く南北朝の動乱が続い...

本の感想(http://www.books-officehiguchi.com/?p=19188) 「足利尊氏が鎌倉幕府を倒幕し、建武の新政となった。建武の新政は後醍醐天皇と足利尊氏との対立が激化し、半世紀近く続いた「南北朝の動乱」となった。 なぜ、半世紀近く南北朝の動乱が続いたのか。この本では、南朝との戦いに加えて、足利尊氏・直義との対立、足利尊氏と高師直との対立を考察している。 これらの対立に加えて、地方社会を含めると南北朝の動乱の背景にある要因が複雑になっているという印象を受ける。文庫本とは言え、一筋縄ではいかないのかもしれない。」 内容(「BOOK」データベースより) 足利尊氏はなぜ鎌倉幕府打倒に動いたのか。南北朝動乱が半世紀も続いた理由とは。その後、展開する公武一体の政治の流れをおさえつつ、戦に赴く在地の武士の行動様式、連歌・茶会などの「伝統」文化、現状につながる村々の形成などを見ていく。応仁の乱で再び京が灰燼に帰し戦国前夜へと至る、室町時代の全体像を描く。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 榎原雅治 1957年岡山県生まれ。1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、東京大学史料編纂所教授。専攻、日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 目次 第1章 建武政権と南北朝の内乱(鎌倉幕府の滅亡と建武新政 南北朝の内乱戦乱と村々 内乱の終息) 第2章 もう一つの王朝時代(義満の登場 公武一体の時代 「伝統文化」の誕生) 第3章 南北朝・室町時代の地方社会(現代に続く村 室町幕府の地方支配体制 室町時代の荘園 交易の展開) 第4章 室町公方の理想と現実(徳政と武威 公方の蹉跌 室町幕府体制の動揺) 第5章 動乱の始まり(土一揆・飢饉・戦乱 応仁・文明の乱とその後)

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2020/05/20

日本中世史を通して勉強しようと思って読みました。本筋ではないですが、岡山県浅口市の大浦神社競馬神事の話が非常に興味深かったです。下地中分の名残を今に伝えています。

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2019/02/19

室町時代の権力・権威の構造と、社会について教えてくれる。 この時代が、中世の終わり、近世・近代の始まりであること、納得しました。

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2017/12/09

室町時代の概観。室町幕府の荘園支配体制は、鎌倉幕府との連続性のもとにあること、室町将軍は公家社会と統合することで独特な公方という王権になったことが面白かった。

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2017/01/21

南北朝動乱が半世紀 あまり知らない室町時代の武士・文化 現代につながる村々の形成など 読んで納得の室町時代でした

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2016/08/24

日本史の中で室町時代が一番難しい気がする。初代将軍の足利尊氏、金閣寺の義満、銀閣寺の義政、それに応仁の乱くらいしか思い浮かばない。南北朝で様々な天皇が出てくるし、管領など有力な守護も一族が多くて覚えきれない。 ところが、本書を読むと、一見無秩序に見える室町時代も、幕府が目指してい...

日本史の中で室町時代が一番難しい気がする。初代将軍の足利尊氏、金閣寺の義満、銀閣寺の義政、それに応仁の乱くらいしか思い浮かばない。南北朝で様々な天皇が出てくるし、管領など有力な守護も一族が多くて覚えきれない。 ところが、本書を読むと、一見無秩序に見える室町時代も、幕府が目指していたところとか、平安時代から続く荘園制度の末期の姿といったものが整理され、また、現代に続く各種文化・生活様式なども室町時代生まれと分かり、何となく親しみが湧いてきた。 他にコンパクトな類書・良書があるかどうかは知らないが、室町時代の特徴やその通史をざっと知りたいという向きには向いているのではないだろうか。結構面白く読めた。

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2016/08/20

シリーズ中でも屈指の分かりやすさ。 史実の流れとその意味づけ・解釈が明快。 南北朝の動乱期、室町公方下での安定期、戦国時代に連なる戦乱期と、室町時代全体を大きく3つに区切って、政治動静や地方社会の実像を描く。

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