明智小五郎事件簿(Ⅰ) の商品レビュー
江戸川乱歩傑作選から明智小五郎事件簿へ。 傑作選と被る作品は飛ばして、 文章が読みやすく作品当時の世界観も面白いので、 どんどん読める。
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単語や近代史からヒントを手繰り寄せて、ストーリーの時代を推測していく過程があとがきに細かく記されていて興味深い 人の思考に興味を持ったというか深く知りたいと思えた
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戦前に描かれたものと思えないほど文章が巧みで読みやすく面白い。 推理小説を読んで、犯人が誰かを考えながら読むのもいいが「心理試験」のような倒叙法で、犯人の心理を見るのも面白い。 松山さんの1920年代だからこそ描けたと言う論稿を踏まえるとより、深みにハマります。
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明智小五郎という名前はもちろん知っていましたが、こうやって作品で読むのは初めてです。明智小五郎といえば名探偵というイメージしかなかったのですが、本作を読んで、人の心理を分析する心理学のスペシャリストみたいな人物にも思えました。
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#読了 #江戸川乱歩 #明智小五郎 #D坂の殺人事件 #心理試験 #屋根裏の散歩者 #読書好きな人と繋がりたい
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収録作品「D坂の殺人事件」「幽霊」「黒手組」「心理試験」「屋根裏の散歩者」 少年探偵団シリーズはよく読んでいたが、果たして明智小五郎シリーズはどうだったか、と思いながら手に取った。科学的捜査や足を使って証拠を集めながら真実に辿り着くというよりは、アリバイや犯罪心理学から事件を紐...
収録作品「D坂の殺人事件」「幽霊」「黒手組」「心理試験」「屋根裏の散歩者」 少年探偵団シリーズはよく読んでいたが、果たして明智小五郎シリーズはどうだったか、と思いながら手に取った。科学的捜査や足を使って証拠を集めながら真実に辿り着くというよりは、アリバイや犯罪心理学から事件を紐解くのが明智小五郎流なのか、それほど頭を働かせずとも作品を楽しめる軽さが良い。
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江戸川乱歩を初めて読んだのは、数十年前になるけど、「人間椅子」や「屋根裏の散歩者」など強いインパクトを受けた。今回没後50年を記念して、明智小五郎ものを事件発生順に並べたコレクション全12巻が毎月1巻ずつ刊行されることになり、これは面白いと手に取りました。またこれで楽しみがひとつ...
江戸川乱歩を初めて読んだのは、数十年前になるけど、「人間椅子」や「屋根裏の散歩者」など強いインパクトを受けた。今回没後50年を記念して、明智小五郎ものを事件発生順に並べたコレクション全12巻が毎月1巻ずつ刊行されることになり、これは面白いと手に取りました。またこれで楽しみがひとつ増えた。
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モジャモジャの髪の毛、木綿の着物に、よれよれの兵児帯と、怪人二十面相の頃とは、大分イメージが違い、まるで金田一耕助の先駆けみたいな姿に、これが、探偵明智小五郎かと驚いた。 なんて、分かったような事を書いてしまったが、実は、ちゃんと乱歩を読むのは、これが初めてです。 『D坂の殺...
モジャモジャの髪の毛、木綿の着物に、よれよれの兵児帯と、怪人二十面相の頃とは、大分イメージが違い、まるで金田一耕助の先駆けみたいな姿に、これが、探偵明智小五郎かと驚いた。 なんて、分かったような事を書いてしまったが、実は、ちゃんと乱歩を読むのは、これが初めてです。 『D坂の殺人事件』のタイトルや、『屋根裏の散歩者』の大体の話は知っていたのだが、今回興味を持ったのは、このシリーズが、乱歩の発表順ではなく、明智小五郎の事件発生順に編纂されている事で、平山雄一さんの解説にもある通り、シャーロッキアンの『年代学』みたいで面白そうだなと。 実際に読んでみると、奇をてらった大トリックというよりは、人間の心理状況を巧みについた、論理的思考で犯罪を解明していく展開に、乱歩の博識ぶりが覗えて、『おそらく日本で初めての論理で犯罪を解明する探偵もの』に触れられた喜びを感じ(ちなみに世界初は、ポーの『オーギュスト・デュパン』らしい)、特に、『心理試験』での、明智が犯人とのやり取りで、じっくりと胸の内を探りながらも、じりじりと攻め入っていく、冷静でクレバーな巧みさには、お見事のひと言。 また、皆川博子さんの解説で、乱歩の作品は飛び抜けて〈いけないもの〉だったという事を書かれており、それは、大正から昭和初期にかけての、貧富の差が激しく、都会は猟奇趣味が流行した時代性が(当時の大衆が読み物に求めたのは、毒気に満ちた刺激の強い作とのこと)反映しているようにも感じられまして、当時の時代考証を知った上で読めば、また違った趣になるかもしれません。 それから、約80~90年経った現在、私が読んだ印象だと、少なくとも、いけないものだとは思わず、『屋根裏の散歩者』にしても、犯罪嗜好者の心理の怖さについて、今ではある程度知りうるものになり、寧ろ、明智に論破された後の、走馬灯を見るように、夢幻から現実の世界に帰還し、ひとり呆然と佇む、犯人の侘しい姿の方が印象的で・・今は、それだけ多様な作品を読むことの出来る、いい時代になったと言えるのかもしれませんね。
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江戸川乱歩は小学生のとき 学校の図書室にあったものを読んだが、 今思えば、内容を理解していたのかな… 今の推理小説は犯人が一般的な人に見せかけていることが多いが この本でのそれは 性格や性質の異常者がそれなりのことをしている感じ
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一度読んだ本を再読するという習慣がないのだけれど、学生時代に夢中になった乱歩作品の傑作選が文庫で出ていたので反射的に購入した。 再読って結構良いもんですね。 作品を新しい感覚で読み返すと記憶の中に定着していた物と一味違った切り口が発見できたり、記憶とは異なった感想が湧いてくる。 ...
一度読んだ本を再読するという習慣がないのだけれど、学生時代に夢中になった乱歩作品の傑作選が文庫で出ていたので反射的に購入した。 再読って結構良いもんですね。 作品を新しい感覚で読み返すと記憶の中に定着していた物と一味違った切り口が発見できたり、記憶とは異なった感想が湧いてくる。 そして何より、かつて夢中になって読んでいた頃の自分とその時代が蘇ってくる。 これですね。 かつての自分と、その時使っていた時間を取り戻し、今の自分の目で見てやる。 屋根裏から覗く様に。 追記 「黒手組」の身代金が今だったらいくらくらいなのか気になって計算してみました。 時を作品発表の大正10年とした。 ●企業物価指数(戦前基準指数)というものを使った資料があった。それによると指数は 大正10年→1.296 平成29年(2017年)→687.8 687.8÷1.296=約530.7倍 これを1万円に当てはめると、約531万円となる。 作品では身代金1万円 探偵への礼金 2千円。 となっているので 身代金が現代で言えば約531万円、謝礼金 106万円。 身代金の割に謝礼金が多くはないだろうか? 身代金も、危険な犯罪の代償としては1,000万円くらい要求しそう。 さらに「心理試験」で殺害された老婆の隠し金が約1万円で531万円くらいだという事を考えるとやはり身代金要求額は安いなあ。 さらに追記すると 当時の大卒初任給が50円ほど。 令和のそれは20万円として4,000倍。 この比較で考えると 身代金1万円は4,000万円となってかなり高額になってしまうが現代の犯罪ドラマではありそうな金額に思える。 しかしその場合、探偵への謝礼金2千円が8百万円となってしまう。 初任給での比較ではにはファクターが必要なのだろうか?
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